「こんなに虚しいのは初めて」婚外恋愛は“年末年始”に病む。7歳下に振り回される42歳女の孤独

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2026-01-09 11:45
投稿日:2026-01-09 11:45

クリスマス、そして年末年始…寂しさは募るばかり

 クリスマスランチの帰り道、久美さんはワインを何本も買いこみ、寂しさを誤魔化すように飲み明かした。

「不倫がここまで苦しいものだとは思いませんでした。電車で彼の娘さんと同じ制服の女の子を見ると、胸がざわついて…恨めしい気持ちになってしまって」

 不安に耐えきれず、カカオに『声が聴きたい。電話していい?』と送ると、返ってきたのは『電話は無理。メッセージだけで』という冷たい返事だった。

「7歳も年上なのに、何を振り回されてるんだろうって。自分に腹が立ちました」

 不安がピークに達したのは、年末年始だった。

「彼からは『妻の実家の京都に帰省する』と言われていました。私は苛立ちや不満を見せずに、『ご家族との時間を楽しんで』と、言葉を選んで送り出したんです。でも…それが大間違いでした」

 勘違いしたのか、彼は、新幹線から撮った富士山の写真を皮切りに、京都タワー、清水寺、八坂神社、祇園の町並みなどの観光ガイドのような美しい写真を何枚も送ってくる。

 その端には、明らかに奥さんらしき影が映りこんでいた。

「これ以上、嫉妬させないで…って思いました。彼なりに、私を寂しがらせないための写真だったのかもしれません。でも結果的に、私は12月29日から完全な放置状態。メッセージは途切れ、こちらから送る勇気もなくて…」

 大みそかも独り。都内の自宅でカップ麺の年越しそばをすすりながら紅白歌合戦を流し見し、気を紛らわすように執筆をする。テレビの向こうには家族団らんの映像があふれているのに、自分の部屋だけが、取り残されたように静まり返っていた。

「こんなに空しい年越しは、初めてでした」

能天気なメッセージに涙が

 彼から新年のメッセージが届いたのは、1月3日だった。

――あけましておめでとう。冬の京都は寒いけど、風情があっていいね。

「読んだ瞬間、はあ? って呆れました。12月29日~1月3日まで、私がどれだけ気を病んで、どれだけ待っていたか、想像もしない。その能天気さに腹が立って、すぐに消しました」

 スマホを伏せたとたん、嗚咽とともに涙があふれでた。

 久美さんは切なげに振り返る。

「好きになったら負けですね。今年は婚活も視野に入れようかなと思っています。でも…悠馬くんに『会おう』と言われたら…きっと行ってしまう自分も否定できなくて…」

 年末年始、不倫中の独身女性たちは、皆、同じ孤独に直面する。

 幸せにするのも、不幸にするのも、自分自身。

 それが正論だとわかっていても、彼の家族を恨んでしまう自分がいる。

 久美さんは、その矛盾と静かに向き合っている。

蒼井凜花
記事一覧
官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
オフィシャルサイトYouTube

関連キーワード

ラブ 新着一覧


もう、恥ずかしい! 夫の計算ミスで逆ギレ、他の女へ誤爆LINE…怒りどころか呆れたエピソード
 世の中、夫を尊敬している妻ばかりではありません。態度に幻滅している女性もかなりいるようです。いったいどのような場面でそ...
恋バナ調査隊 2025-09-01 08:00 ラブ
「妻の親は言葉使いが汚い」子どもを義両親に預けたくない42歳夫。会社経営一族との“価値観の差”に感じる苦悩
「冷酷と激情のあいだvol.261〜女性編〜」では、授かり婚で双子を出産。子育てを手伝ってもらうため、実家の近くに転居し...
並木まき 2025-08-30 11:45 ラブ
「双子の育児、私任せのくせに!」夫から“実家の介入は絶対ダメ”と拒否されて…ワンオペに苦しむ妻の憤り
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2025-08-30 11:45 ラブ
怖いって!「部屋を君だらけにしたよ」元彼からのキモすぎるLINE3選。なにか勘違いしてる?
 今回ご紹介するのは、元カレからのLINEです。1ミリも未練がないときに届く未練タラタラなLINEには恐怖すら感じるもの...
2025-08-30 08:00 ラブ
もしや王子様ですか? 彼氏の「育ちがいい」と悟った瞬間。モラハラ男との決定的な違い6つ
 付き合い始めた頃は気づかなかったけれど、彼氏のふとした言動に「あ、この人育ちがいいな」と感じたこと、ありませんか? 付...
恋バナ調査隊 2025-08-30 08:00 ラブ
49歳女「28歳の彼は可愛いペットです」閉経後に酔いしれる甘美な恋愛。“結婚”以上に求めあえるもの
 世の中、不倫の話題で持ちきりだ。2024年に実施された調査によると、既婚男性の約2人に1人、既婚女性の約3人に1人が婚...
蒼井凜花 2025-08-29 11:45 ラブ
割り勘は「男女平等でしょ」33歳男の主張に違和感。“ケチ”と“平等”の違いはどこにある?
“男女平等”を盾に、愛情まで割り勘にする人がいる。カナ(仮名・29歳)がその男と出会ったのは、会社の同僚に誘われたBBQ...
おがわん 2025-08-29 11:45 ラブ
「会ったら抱きしめて」いま“ベタベタ系男子”が増えている? 猛暑にボディータッチを欲するワケ
 猛暑が続く夏ですが、年下男子と恋愛している女性たちからは意外な声が聞こえてきます。それは「こんなに暑いのに、彼がベタベ...
内藤みか 2025-08-28 11:45 ラブ
私が出会った「人生で1番許せない」最低男たち。ウソを拡散、コツコツ貯めた340万円がパーに!
「大好きだったあの人を忘れられない」なんて女性もいますが、「絶対にあの男だけは許せない!」と、違う意味で忘れられない人が...
恋バナ調査隊 2025-08-28 08:00 ラブ
男運がないの、自分のせいじゃん! “ダメ男ホイホイ”女の4つの共通点「私だけが理解者」って違うから
「いつもダメ男に引っかかっている気がする…」と思っていませんか? もしかしたら、あなたがダメ男に引っかかるタイプの女性だ...
恋バナ調査隊 2025-08-26 08:00 ラブ
返信が来ない…彼は「回避型男子」では? 6つの“恋愛あるある”から学ぶ攻略法
「彼から好意を感じるけど、アプローチされない」「なかなか彼との距離が縮まらない」と悩んでいるそこのあなた。もしかしたら彼...
恋バナ調査隊 2025-08-26 08:00 ラブ
「姉がいる男性は沼る」ってマジか! 実は“難易度高め”な彼らの恋愛あるある。小賢しいテクは通用しない?
 姉がいる男性って、どこか女性に慣れていて自然体な雰囲気がありますよね。話しやすくて優しいのに、時々ドライで現実的な面も...
恋バナ調査隊 2025-08-25 08:00 ラブ
その“オレ通信”いらんわ! 距離感バグってる男たちのLINE6選「オレに一番似合う色は?」「角栓の写真送る!」
 仲良くもない男友達から、毎日届く俺通信…。あまりにうざいと、「あの日LINEを交換するんじゃなかった」と悔やんでも悔や...
恋バナ調査隊 2025-08-24 08:00 ラブ
「妻が出て行けばいい」“無駄遣い”は原動力だと言い切る夫。資産形成や貯金の要望を拒否する呆れた理由
「冷酷と激情のあいだvol.260〜女性編〜」では、ミーハーな暮らしを好む夫との離婚を決意したミニマムライフを好む真琴さ...
並木まき 2025-08-23 11:45 ラブ
「人生設計が狂いました」妊活に失敗した妻、浪費家の夫といる意味が見いだせない。離婚願望が強くなる日々
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2025-08-23 11:45 ラブ
「宝塚の男役みたいで…」夫には秘密、女性同士の濃密な関係。昂ぶる想いが“執着と嫉妬”に変わるまで
 世の中、不倫の話題で持ちきりだ。2024年に実施された調査によると、既婚男性の約2人に1人、既婚女性の約3人に1人が婚...
蒼井凜花 2025-08-22 11:45 ラブ