ドラマー神保彰さん ミュージシャンになるきっかけは渋谷109オープンだった

更新日:2026-01-05 17:03
投稿日:2026-01-05 17:00

【その日その瞬間】

 神保彰さん
 (ドラマー/66歳)

 2007年に「世界が尊敬する日本人100人」に選ばれたドラマーの神保彰さん。世界的ドラマーであり、ドラムによる多重演奏「ワンマンオーケストラ」で知られ、デビュー45周年を迎えた。思い出の“瞬間”を聞くと……。

  ◇  ◇  ◇

 大学3年の時に今も渋谷にある「109」ができました。そのオープニングで僕が所属していた慶大のビッグバンドが演奏することになっていたのですが、4年生のレギュラーのベーシストが就職活動の面接があって来られなくなり、困った、どうしようとみんなと頭を抱えました。たまたまトランペットを吹いていた僕の同級生がフュージョンバンド「カシオペア」でベースをやっていた櫻井哲夫さんと同じゼミだったので、櫻井さんが助っ人で入ってくれることになったんです。

 それがカシオペアとの出合い。その時に櫻井さんに「また今度一緒にやろうよ」と言われました。僕は社交辞令と思ったけど、結局、大学3年でカシオペアに入ることになり、気がついたらミュージシャンになっていた。まさに運命でした。

 カシオペアは10年間メンバーを続け、脱退しましたが、サポートとして復帰し、トータルで30年活動をともにしました。6年ほど前になりますが、還暦ライブをやったのがキッカケで、僕が発起人になり、櫻井さんとカシオペアのキーボードだった向谷実さんと「かつしかトリオ」を立ち上げました。本格的に始めてみたら両立が難しいことがわかり、礼を尽くしてカシオペアをやめ、今は3人で活動を続けています。還暦過ぎの人生の転機です。

■和音を入れたり、メロディーがあったり、効果音を利かしたり

 ワンマンオーケストラを始めたのは1980年代に電子ドラムが出てきたことがキッカケ。アコースティックのドラムと電子ドラムを組み合わせたら、いろんな音楽の世界が広がると感じたんです。和音を入れたり、メロディーがあったり、効果音を利かしたり。それが面白くて深掘りしたらどんどん楽曲が増えていき、これなら1人ワンマンショーができると思い、「神保彰ソロドラムパフォーマンスオーケストラ」を年4回定期的に始めて、30年になります。

「世界が尊敬する日本人100人」は何の連絡もなく、突然のことだったのでビックリでした。すごくうれしかったし、せっかく選んでいただいたので、プロフィルに載せて利用させてもらっています(笑)。

 45周年記念の4枚組アルバムを元日にリリースしました。「45分の34」と読みます。45周年で出す34枚目のアルバムという意味です。曲は全部で45曲。1枚目は86年から97年の作品。07年から毎年ソロアルバムを出したのですが、それを時系列で並べたのが2枚目と3枚目、4枚目は新しい作品です。4枚目は余計な力が抜けてきた今の僕の音楽性を感じてもらえる一枚です。

 80歳まであと14年を目標に頑張ります。

 (聞き手=峯田淳)

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