矢沢永吉、松田聖子…NHK紅白の視聴率を急回復させた「後出しジャンケン12度」の功罪

更新日:2026-01-10 17:03
投稿日:2026-01-10 17:00

 2025年大晦日の「NHK紅白歌合戦」第2部の世帯視聴率は35.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区。以下同)を獲得し、前年より2.5ポイントも上昇。歌手別の数字では松田聖子が39.9%で最高を記録した。

「視聴率ベスト10のうち松田聖子、AKB48、矢沢永吉、米津玄師、玉置浩二の5人は、12月に追加発表された歌手です。今回、NHKはこの"後出しジャンケン"を何と11度もしました。一昨年、昨年の7組ずつ(出場歌手の応援ゲスト含む)から大幅に増えています」(芸能記者)

 12月3日のAKB48に始まり、開催3日前の28日には松田聖子が「特別企画」で大トリを務めると発表された。この25日間で、11組の追加出場が判明した。残り10日を切った段階から松任谷由実、米津玄師、矢沢永吉、B'z稲葉浩志、松田聖子と5人のビッグネームが並んだ。

「NHKはまず、国民的人気を誇った時期のAKBのOGの出場を公表し、話題をさらった。前田敦子や大島優子、指原莉乃らは"追加招集組"のトップバッターとして、役割を果たしたと言えるでしょう。そして、紅白当日には矢沢永吉がサプライズ登場し、予定にない2曲を歌った。これらの追加発表や特別企画の多用はネット上で批判記事も出ていましたが、"後出しジャンケン"の歌手が高視聴率を収めたのですから、大成功だったわけです」(芸能記者)

■「歌合戦の趣旨に反する」との批判も

 以前は出場者発表後の追加招集、当日のサプライズなどなかったが、近年は大晦日の本番間近まで新たな歌手と交渉を続けているという。

「それも事実なんでしょうけど、前々から決まっていながら、話題作りのために発表を引き延ばしている歌手もいるはずです。そうでなければ、クリスマスに矢沢永吉、最後に松田聖子などの発表順にはならないでしょう。ある程度、戦略を練っている。これは何も悪いことではない。ネットの普及で、話題の消費スピードが格段に速くなった。11月の発表から大晦日まで何の動きもなければ、忘れ去られてしまう。永ちゃんの当日サプライズを含めた、計12度の後出しジャンケンは、NHKの巧みな戦略だったと言っていい」

 人気の高い番組が往年と違う動きをすると、必ず反発する層が現れる。今回は「特別企画が多すぎる。歌合戦の趣旨に反している」「大トリが松田聖子? 3日前に変えるなんて」などの声もあった。

「『歌合戦』の志向はもう30年以上前から薄れています。昭和のように歌合戦を前面に押し出したら、高齢者は喜ぶかもしれないですが、若者は時代錯誤を感じて紅白離れをするでしょう。全ての出場者を11月に発表したり、『歌合戦』の演出を過剰にしたりすれば、35.2%という世帯視聴率はなかったでしょう」

 NHKは「昔の紅白」に拘る声の大きな人に惑わされることなく、今後も時代に合わせて柔軟に変化していきそうだ。

※歌手の追加発表時期
 12月3日AKB48
 5日 RADWIMPS
 6日 SixTONES
 11日 back number
 16日 星野源
 18日 玉置浩二
 22日 松任谷由実
 23日 米津玄師
 25日 矢沢永吉
 27日 稲葉浩志(福山雅治とコラボで特別企画)
 28日 松田聖子

  ◇  ◇  ◇

 昨年のNHK紅白の裏ではこんなことも…。【関連記事】「バタバタNHK紅白 高視聴率でも今田美桜、有吉弘行らMC陣は負担増『出演者個々の頑張りに支えられた』」などもあわせて読みたい。

エンタメ 新着一覧


坂口健太郎の“二股報道”に僕が驚かなかった理由。炎上覚悟で女性に伝えたい2つのこと
 9月に「週刊文春」で、俳優・永野芽郁と年上ヘアメイク恋人の二股スキャンダルを報じられた坂口健太郎(34歳)。坂口には“...
堺屋大地 2025-11-11 11:45 エンタメ
「ばけばけ」トキ(髙石あかり)の“腕が太い”は伏線があったのか! 以前の台詞が活きていた
 ヘブン(トミー・バストウ)の女中になる決意をした、トキ(髙石あかり)。錦織(吉沢亮)の立ち会いのもと、トキはヘブンに女...
桧山珠美 2025-11-10 17:19 エンタメ
ああ、日曜は悩ましい。神尾楓珠の胸キュンか、及川光博のほっこりか…どっちのドラマをリアタイすべき?
 日曜の夜が悩まし過ぎて困っています。  というのも、「すべての恋が終わるとしても」(テレビ朝日系)と「ぼくたちん...
荒牧慶彦&植田圭輔、気心の知れた相手だから、自然でいられる。W主演で見えた“素のふたり”の関係性
 舞台『刀剣乱舞』シリーズなどで知られる荒牧慶彦さんと植田圭輔さんがW主演を務めた映画『プロジェクト・カグヤ』が公開中で...
望月ふみ 2025-11-09 11:45 エンタメ
「ばけばけ」“女中”が意味するのはどっち? おトキ(髙石あかり)のうらめしい世の中は続く…
 ヘブン(トミー・バストウ)は錦織(吉沢亮)と一緒に借家へ引っ越しをしていた。新居に満足気なヘブンだったが、いまだ女中が...
桧山珠美 2025-11-08 12:45 エンタメ
“松本人志ファン”として言わせてください。『DOWNTOWN+』は天才的だった。だが「松本、動きました」はダサかった
 2024年1月から芸能活動を休止していたお笑いコンビ・ダウンタウンの松本人志(62歳)が、約1年10カ月ぶりに活動再開...
堺屋大地 2025-11-08 11:45 エンタメ
『ラブ トランジット』3、ついに決断の瞬間! 永遠のテーマ「良い人だけど付き合えるか」問題がリアルすぎ【8話レビュー】
『ラブ トランジット』シーズン3(Prime Video)、最終話が配信されました! 『ラブ トランジット』(以下ラブト...
中村未来 2025-11-07 11:45 エンタメ
『ラブ トランジット』3、恋愛って“物わかりの良い女”より“ゴリ押し”が勝ったりするよね【7話レビュー】
『ラブ トランジット』シーズン3(Prime Video)が7話目までが配信されました! 『ラブ トランジット』(以下ラ...
中村未来 2025-11-06 11:45 エンタメ
「ばけばけ」ラスト、タエ(北川景子)の姿に衝撃…!一方、錦織(吉沢亮)はいつ“相棒”になれるのか
 平太(生瀬勝久)とのケンカから、旅館を出て家を借りて暮らしたいヘブン(トミー・バストウ)。その世話をする女中探しを任さ...
桧山珠美 2025-11-05 17:25 エンタメ
近年の『M-1グランプリ』は優勝より過程が面白い?『タイプロ』のような“熱狂”が生まれる理由
 年末の風物詩『M-1グランプリ』(ABC・テレビ朝日系)。8月から1回戦が開始し、現在早くも3回戦の真っただ中です。 ...
「ばけばけ」錦織(吉沢亮)、バカ正直にもほどがあるぞ。“どっちもできる女中”ゲスい要望がやりきれない
 トキ(髙石あかり)はフミ(池脇千鶴)と花田旅館にしじみを売りに来たところ、ヘブン(トミー・バストウ)と平太(生瀬勝久)...
桧山珠美 2025-11-04 18:15 エンタメ
オダギリジョー「納得した仕事しか受けない」というこだわり。芸術家から犬の役まで!? “個性爆発”する作品5選
 2021年にNHKで放送が始まったテレビドラマ『オリバーな犬、(GOSH!!)このヤロウ』が、現在、映画版となって絶賛...
zash 2025-11-05 14:37 エンタメ
窪塚洋介「すべて変わっても、直感だけは変わらない」俳優30年、次元を超えてもブレない“自分軸”
 1995年に俳優デビューし、今年は活動30周年を迎えた窪塚洋介さん(46歳)。現在、松田龍平さんとW主演を務める映画『...
望月ふみ 2025-11-02 11:45 エンタメ
「ばけばけ」トキ(髙石あかり)の“違和感”、その正体が判明。運命の鐘ではなかったけれど
 ヘブン(トミー・バストウ)の初登校前日。いまだヘブンとコミュニケーションがとれず焦る錦織(吉沢亮)は、知事(佐野史郎)...
桧山珠美 2025-11-01 12:45 エンタメ
「ばけばけ」振り回されっぱなしの錦織(吉沢亮)が気の毒…ふたりの会話は聞き捨てならない
 しじみ売りに花田旅館を訪れたトキ(髙石あかり)は、主人の平太(生瀬勝久)やツル(池谷のぶえ)、ウメ(野内まる)と共に、...
桧山珠美 2025-10-30 18:05 エンタメ
復縁って本当にアリ?『ラブ トランジット』3、女性メンバーが思う“ヨリを戻す”前の恋愛ルール
 10月16日(木)よりスタートした『ラブ トランジット』シーズン3( Prime Video)は、元カップル5組10名...
中村未来 2025-10-30 12:00 エンタメ