あまりにも身勝手なセックス
――それは、ひどいですね。
「はい……濡れていない状態でのペニスの挿入は、苦痛でしかありませんでした。粘膜が引き攣れて、熱した火箸で貫かれたような感覚。それでも女性の体はちゃんと『肉体を守る』構造がなされているらしく、徐々に愛液があふれ、動きがスムーズになったんです。
ダウンライトに照らされた彼が優しく微笑んで『気持ちいいよ』と言ってくれたので、反射的に『私も……』と笑みを向けましたが痛みは続いて……。彼は正常位で私のひざ裏をかかえて腰を前後させていましたが、そのうち、私の両脚を両肩に抱え上げて、膣の奥深くまで貫いてきました」
――続けてください。
「私は体が硬く、体が『く』の字型に曲げられた体勢がつらいので『痛い、苦しい!』と訴えましたが、彼は体位を変えることなく腰を激しく打ち付けてくるんです。パンッ、パンッと肉を打ち付ける音が室内に響きました。一つになれた悦びよりも、痛さが勝って、呼吸さえも苦しくて……必死に歯を食いしばっていました。散々、貫かれたのち、彼は『もう出るよ。お腹に出すからね』と言ってペニスを引き抜き、私の両脚を放り出すと、下腹に射精しました」
――続けてください。
「セックスはできたものの、あまりにも自分本位のセックスにガッカリしました。『痛い』と言っても止めてくれない、私を労わってくれない人なんて初めてです。クンニリングスをするでもなく、ペペッと唾を吐きかけた手で軽くワレメを撫でつけて、即挿入ですからね……そのくせ、『気持ちよかったね。R子ちゃんも良かったでしょう?』と言うものだから、私はつい、『挿入の時……痛かった。なぜ、もっと優しくしてくれなかったの?』と、あくまでも温和に問かけたのです」
歯の浮くセリフに強い違和感を…
――その言葉に対し、Oさんはなんて?
「今でもはっきり覚えています。私をギュッと抱きしめて『ごめんね。R子ちゃんはキレイで、僕にとって幻(まぼろし)のような女だから、今にも消えてしまいそうで、つい焦ったんだ。これからは大事にするよ』って……まるで、ドラマのセリフですね。普通、幻のようで消えちゃいそうだからと言う理由で、痛がる女に無理やり挿入します?
私、心の中でドン引き……と言うか、呆れ笑いですよ。この人、バカ?って……」
――私も同じ気持ちです。
「よくまあ、あんなキザなセリフが出るものだと、笑うしかありませんよね。……でも、別れられなかったのは、やはり彼のルックスが好みだったからです。優しくされると、つい許しちゃうんですよね。
自分は絶対ダメンズにはハマらないと思っていたのですが、気づけば『ダメンズの沼』にどっぷりと浸っていました。で、しばらくセックスする関係が続いたのですが、彼は信じられないくらいナルシストぶりをエスカレートさせました。もう呆れ笑いもいいところ。芸能人ってこうなの?というカルチャーショックばかりだったんです」
続きは次回!
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