そもそも妻とは相性が良くない
「Hはトラブルメーカーで、些細なことでも夫婦の危機みたいな言い方をして大騒ぎをするんです。感情の起伏が激しくて、泣き叫ぶと手に負えないですし。
Hの性格が影響しているのか、最近では娘も少し情緒不安定になってきたような気がしています。
多分ですけど、Hと僕はそこまで相性がいいほうではないと思うんですよね。一緒に生活を始めてみて、いろいろと違うところがありすぎるんです。最初の頃は僕だって家事や育児を手伝ったりしましたけど、そのたびにHが文句を言ってくるから、全部がバカバカしくなってしまいました」
やっても文句、やらなくても文句を言われる環境に「疲れた」と言うTさん。どうせ文句を言われるなら、好きなように生活しようと開き直ってしまったのだそうです。
母親なのに幼稚すぎる
「Hは、なんでも文句なんですよ。それに『ありがとう』もほとんど言えない女です。だから、そんな人と生活をしていても、だんだんと何かをやるのが、馬鹿らしくなってきますよね。
夫婦の関係が悪くなっているので、せめてレスにはならないようにと努力もしてきましたけど、最近ではそれも拒否されるようになりましたので、そろそろ僕らの関係も限界かなという気がしています。
娘のことはかわいいけれど、Hとの子どもだって思うと、ちょっとウンザリしちゃう気持ちもあるんです。冷たいですかね、やっぱり……。
Hが、自分の気分でアレコレと文句を言ったり甘えてきたりと、態度を変えるところには嫌悪感もあります。僕に『父親になったくせに』ってよく言うんですけど、こっちからしたら『母親になったくせに、幼稚すぎないか？』っていうのが本音です。
Hの気分に付き合うのも疲れたし、そんなHのために何かをしてあげたいって気持ちも消えちゃったし、とにかく今はコロナ禍が明けるのをじっと待っているって段階です。
コロナ禍が明けてくれれば、家にいる時間を減らせると思うので、Hと関わる時間を減らせます。それまでの辛抱だと思って耐えています」
◇ ◇ ◇
恋人同士であれ、夫婦であれ、100%同じ価値観を有する男女は稀です。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。
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