半端な気持ち、真っ直ぐな想い
この時の状況を今一度簡単に整理しておくと、私とNさんはともに妻子持ちで、いわゆる「W不倫」という状態でした。
またこの時の私の心境としては、前に記したように「2回も同じ人と不倫をするということは、お互い本気なのではないか」と考えていました。
そうであれば、お互い現在の伴侶と離婚したうえで不倫相手と再婚する、という選択肢も取り得ると考えていましたし、そうすべきとまで考えていました。
そのあたりの考えをNさんに問い詰めると、
「前回のこともあり、以降連絡も取っていなかったが、相手から連絡が来たため会ってしまった」
「不倫は事実であり本当に申し訳なく思っている」
「ただやはり一番大事なのは今の家庭であるため、離婚はしたくない」
といったような内容が返ってきました。
不倫相手の的外れな返答にガッカリ
ある程度予想していた回答ではあったものの、ただの遊びで自分たちの家庭が壊されたことに、強いショックを覚えました。
まったく筋の通っていない話にキレそうになりながらも、
「自分たちの家庭はもう修復できない」
「だからといってそちらの家庭を同じ状況にするつもりもない(奥さんや子供に罪はないし、バラすつもりもない)」
「そのうえでどう責任を取るつもりか」
という問いかけをしました。
こうなってくるとお金の力を使って解決するしか道はないと思われるのですが、ここから返答までに実に20分程度の時間、沈黙が続きました。そしてようやく導き出された答えは――。
「殴ってください」
(いやそういうことじゃないねん!!)
真冬の寒さに震えながら待っていたにも関わらず、あまりに的外れなその回答に、思わずベタベタなツッコミをしそうになりつつも何とか堪え、殴っても手を痛めるだけで何の解決にもならないので、やはりお金で誠意を見せて欲しい、という旨を伝えたのでした。
ここからは慰謝料の具体的な話し合いに……。
次回へ続きます。
◇ ◇ ◇
※本連載は離婚したくてもお金の問題で身動きが取れない“離婚予備軍”の方々に知って欲しい話をお伝えするものです。決して、離婚を推奨するものではありません。ただただ、素敵な未来への糸口やヒントになれば幸いです。
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