ゆらゆらと揺れるベビーラックと同じ効果?
頭を床に打ちつける子どもはいます。保育園でもたびたび目にしてきました。痛くないのかな……もしかして発達に問題が……と心配されるお母さんもいるようです。
結論から言うと、その心配はほぼないと言われています。
落ち着きがない子どもでも、ゆらゆらと揺れるベビーラックは好きなもの。なかなか寝つけない子どもでも、ベビーラックで揺らされると眠りに落ちてしまうことは多いです。
それほど、揺れるベビーラックは心地がいいものなのですが、実は、このベビーラックに揺られているのと同じくらいの効果が、頭を打ちつけることで得られているのだとか。
見た目と裏腹に気持ちを落ち着かせている
頭を打ちつけるほか、体を前後に揺らす、頭をこすりつける、といった行為は、自分を慰める手段だといわれ、それらは、内耳(耳の一番奥の部分)を刺激していると言われています。
頭をうちつける時は勢いもあり、音もすごくてビックリしますよね。痛くないの? と心配になりますが、痣(あざ)ができることがあっても、痛みを感じる前にやめる事はできるようです。
眠い時や嫌なことがあった時にするケースがほとんどなので、その見え方とは裏腹に、気持ちを落ち着かせる効果があるのだと思います。
頭を床に打ちつける子どもへの対処法とは
頭を打ちつけてしまう子どもは訴えたいことがあったり、心の安らぎを求めている場合があります。では、コミニケーション不足が原因かというと、一括りにそうだとも言えません。
ただ、自己表現の仕方が泣いたり騒いだりではなく、頭を打ちつける方法に変わってしまっている場合もあります。ですので、かかわり方が悪いから、と不安にならなくて大丈夫です。
リズム感のある音楽や揺れる乗り物を使おう
しかし、頭を打ちつける子どもを見て何もしないワケには……と悩んでしまいますよね。
それでは、対処法を見ていきましょう。
・一定のリズムや音楽を聴かせてみる
ひとつの方法としては、一定のリズム、または好きな音楽を聴かせるのが良いとされています。
童謡のようなゆるやかな曲だけではなく、アップテンポでリズムがしっかりしてる曲の方が効果が見られる子どもいるようです。
好きな音楽がかかると、ピクッと反応して止まるケースもありますし、メトロノームを置いておくと、頭を打ちつける勢いが和らぐといった話もあります。
・ロッキングチェアを遊び道具にする
一定のリズムといえば、耳だけでなく、体感として取り入れる方法もあります。
たとえば、木製のロッキングチェアや、座る場所がクッション素材のキャラクターチェア。腹ペコアオムシやアンパンマンなどのキャラクターものがあり、中には音楽か流れるものもあります。
ゴム製では「ロディ」などが遊具にもなる&軽いため持ち運びにも便利です。それらに乗って揺れることで、内耳を刺激できるようなのでオススメ。
しかし、こちらは強制的に乗せるのではなく、普段から遊びに取り入れるなどしていると、いざという時に、促してあげられると思います。
どこかに痛い場所は? 発達上の問題はない?
もしかしたら痛い場所があるのかも
とにかく、頭を打ちつけても、オーバーリアクションはとらないようにしましょう。大人に構ってもらえると学んでしまうと、ますます悪化してしまいます。
頭を打ちつけても意味がないよ、という意思表示はとても大切なんです。放っておいたらかわいそうと感じるかもしれませんが、習慣化されることを思えば、なるべくリアクションはとらず、早いうちに別の対処を考える方が大切です。
私が保育園で受け持った子どもたちの中にも、頭を打ちつける子はいましたが、3歳後半にはすっかりなくなっていました。じきに収まっていくので、様子を見てみてください。
ほかに気になる点がある時は専門家に
しかし、普段はしないのに急に頭を打ちつけ始めた! というのであれば、どこか痛い場所があって、頭を打ちつけることで誤魔化そうとしているなど、ほかの原因があるのかもしれません。
また、耳の感染症や歯がはえる時の不快感から、和らげるための習慣として出てくる可能性もあるそうです。
頭を打ちつけるほかにも何か気になる点がある場合は、小児科医に相談することも頭に入れておいてくださいね。
まとめ
子どものことを考えると、頭を打ちつける姿はやっぱり心配になりますよね。なので、やめさせるよりは、代わりになるものを見つけて、うまく促すようにしていきましょう。
子どももストレスなく、頭を打ちつける行為から卒業できれば、お母さんも安心できますよね。
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