茨田りつ子の覚悟、ラスト3分の急展開!弟子入り志願者の名に一抹の不安

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2023-11-28 15:27
投稿日:2023-11-28 15:10

NHK朝ドラ「ブギウギ」~第9週「カカシみたいなワテ」#42

 警察から解放されたスズ子(趣里)は、三尺四方の中だけで自分の歌を表現するのは難しいと悩んでいた。

 警察署で自身の信念を貫く茨田りつ子(菊地凛子)の姿を目撃し、これから先自分はどうしていけばいいのだろうと、辛島部長(安井順平)に相談する。

 そんなスズ子が家に戻ると、梅吉(柳葉敏郎)は相変わらず泥酔して玄関の前で眠ってしまっていた。スズ子は自身の歌のことも、父のことも、どうすることもできずにいた。

【本日のツボ】

自分の信念を貫く茨田りつ子

 ※※以下、ネタバレあります※※

 スズ子が梅丸楽劇団存続のために、三尺四方の中に納まって歌っているのに、茨田りつ子ときたら、わざわざ挑発しに来るのだから、困ったものです。

 が、それは決して“いけず”で言っているのではなく、スズ子を同志と見込んでのことでしょう。

「これは私の戦闘服です。丸腰では戦えません。それは私に死ねというのと同じです」

 国防婦人会の女性たちに迫られ、きっぱり。どこまでも自分の信念を貫く淡谷のり子、いや茨田りつ子。

 今の時代の私たちから見ればカッコイイの一言に尽きますが、あの時代にその信念を貫くのは相当の覚悟がなくては出来ないことです。淡谷のり子、ただの「ものまね王座歌合戦」の審査員じゃありません。

小林小夜(富田望生)

 そして、ラスト3分の急展開。「福来スズ子さん、おれを弟子にしてくんせえ」とどこから見ても田舎者のおさげの女の子が現れました。

「ほかに行くとこなんかねえっぺ」と必死で訴え、気の毒に思ったスズ子が「弟子を取る気はありまへんけど、行くとこない言うのに放り出すわけにもいきまへんわな」と同情。

 すると笑顔に変わって、「ほんとけ? ありがとうございます! 私は小林小夜って言います。へへへ」と。それまでの暗い雰囲気が一気に吹っ飛びました。

 小夜、スズ子の人生にどんなふうに関わってくるのか、見ものです。純粋な弟子入り志願ならいいのですが……。

 そういえば、泉ピン子の本名が小夜でした。少し不穏。

桧山珠美
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TVコラムニスト
大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

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