慰謝料請求の可能性も?
妻と喧嘩らしい喧嘩をしたことはないけれど、それは仲がいいからではなく「お互いが、社会人として、波風を立てない方法を知っている年代だから」と断言するユウスケさん。
「結婚生活に満足したことは一度もなくて、義務で妻を抱く時間すら苦痛でしかない」と話します。
「抱いているときに、妻が快感に達して嬉しそうな顔をすると、俺は逆に、サーっと冷めちゃう。こんなふうに義務で抱いて、相手に失礼だなって思うこともあるね。
だから、離婚をしたほうが、人生の満足度は上がるだろうと思っているんだよ。
だけどなんですぐに離婚をしないかといえば、次のパートナーを探すのが面倒くさいってことと、こっちから離婚を切り出したら、香奈子から慰謝料を請求される可能性があるかってのが、大きいかな…。
まだ結婚期間は短いし、ウチは共働きだから、離婚となっても財産分与は大したことないと思うんだ。
だけど香奈子は、俺と別れたら50代でシングルってことになるから、カネの不安は絶対にあるはず。
そうなると、俺と別れるときに俺から1円でも多く取ったほうが安心って思考回路になるだろうから、離婚を切り出すのが面倒なんだよ」
まるで罰ゲームのような結婚生活
離婚はしたいが、慰謝料は支払いたくないユウスケさんにとって、今の結婚生活は「まるで罰ゲームのような毎日」と話します。
「これまで好き勝手に生きてきたバチが当たったというか、我慢比べみたいな罰ゲームをさせられている気分だよ。
カネを払わずに離婚できるなら最高だけれど、そのために何をどう準備すればいいのかわからない。
香奈子から離婚を切り出してくれれば『そっちが言い出したんだから、慰謝料なんて払わない。離婚をすることで傷ついているのは俺だ』って言い通せるけど、俺から切り出したら絶対に無理じゃん?
結婚に大後悔
香奈子から離婚を切り出してもらうよう誘導したいけど、そのためには浮気とか浪費とか、夫婦を続けていけないような出来事をつくらないといけないだろうし。
そうなると結局は慰謝料の話にもなってくると思うわけ。
あぁ〜…、なんで俺は結婚してしまったんだろう。結婚って始めるのは簡単でも、終わらせるのは難しいって本当だな」
◇ ◇ ◇
恋人同士であれ、夫婦であれ、100%同じ価値観を有する男女は稀です。ましてや交際前の男女となれば、なおのことです。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。
まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。
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