第24週「女三人あれば身代が潰れる?」#119
のどか(尾碕真花)の婚約者・誠也(松澤匠)が星家にやってくる。しかし、星家では航一(岡田将生)と優未(川床明日香)が優未の進路をめぐって口論をしていた。
大学院で寄生虫の研究をしていた優未は研究職を目指すことをやめ、大学院も中退すると言いだす。
そして昭和44年、日米安保改定を翌年に控え、全国で若者たちによる騒乱事件が多発。少年法を改正して厳罰化すべきだという声が、ますます高まっていく。
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【本日のツボ】
「あなたの進む道は地獄かもしれない。それでも進む覚悟はあるのね?」
※※以下、ネタバレあります※※
研究者としての将来に限界を感じ、大学院をやめたいと航一に訴える優未。寅子に話そうとしたらお腹がギュルギュルしちゃった、ということは、寅子より航一のほうが緊張しないわけで、優未が航一に懐いていることがわかります。
「博士課程を終えた先の椅子は男女関係がなく、とても少ないの」と言う優未に、「厳しい戦いかもしれないけれど、男女関係なく機会が訪れるはずです」となんとか説得しようとする航一。
「この先、自分の目がキラキラしてる姿が想像つかない」「きっぱりやめたい」と言う優未、「やめてどうするんですか?」と航一に聞かれて「それはまだわからない」と。
思わず立ち上がった航一、右手が少し動いたような気がしました。殴る? 航一も明治生まれの男ですから。「カーネーション」で自分のやりたいことを主張する糸子(尾野真千子)を殴った父(小林薫)のように、ついに航一も手が出てしまうのか、と緊張しましたが、ジャケットを脱いで昂ぶる気持ちを抑え、どうやら理性が勝ったようです。
気を取り直して、「今、弱気になっているだけなんじゃ。諦めずもがいて、それでも進む先には必ず希望が…」と優未を諭していると、玄関で立ち聞きしていた寅子が「航一さん、黙って!」と割って入り、「優未の道を閉ざそうとしないで!」と訴えます。
「どの道をどの地獄を進もうと優未の自由です」と寅子。この9年間が無駄になるという航一に、「はて? 無駄? 手にするものがなければこれまで熱中して学んできたことは無駄になるの?」「私は努力した末に何も手に入らなかったとしても、立派に生きている人たちを知っています」。
寅子も負けてはいません、というか、論争になった時の寅子は最強ですから。
「この年齢で何者でもない彼女に社会は優しくない」と紘一は父として優未が心配でたまらないのでしょう。「私は優未が自分で選んだ道を生きて欲しい」と寅子、優未に「優未、あなたの進む道は地獄かもしれない。それでも進む覚悟はあるのね?」とたずね、頷く優未と笑い合います。この言葉、寅子が母・はる(石田ゆり子)に言われた言葉でしたね。
感情をあらわにしなかった航一が…
めでたしめでたし、かと思ったら、「駄目だ絶対に駄目だ。僕は可愛い娘が傷つくところを見たくないんだ」とダダをこねるかのような航一に「お父さん」と、一部始終を聞いていたもうひとりの娘、まどかが彼氏を連れて現れました…。
いつも冷静沈着なのに娘のことになると感情が爆発し、オロオロしてしまう人間味あふれる航一がチャーミングでした。なかなか老けないのは謎ですが…。
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