更年期のセックス「痛いから演技しちゃう…」【薬剤師監修】性交痛対処のイロハ&おすすめの漢方薬

コクハク編集部
更新日:2024-10-24 06:00
投稿日:2024-10-24 06:00
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、ちょっとした有名人です。タヌキか妖怪の噂も囁かれるなか、健康に関する知識はズバ抜けています。
 そんなえりのボスのもとには今日も悩みを抱えた女性が立ち寄ったようですよ。悩みはずばり、「更年期のセックス」について――。

1. 更年期に入り、セックスの痛みが増した女性

 ミヤコさん(42歳女性/仮名)の方からご質問を頂きました。

「最近、彼との夜の行為が苦痛で仕方なくて、悩んでるんです…」

「え? 彼とはラブラブだったじゃない? どうしたの?」

 ミヤコさんは深刻な表情で話し始めました。

「彼のことは大好きです。これからも一緒にいたいと思ってるし。でも、最近は夜の行為でほとんど濡れなくて、全然気持ちよくないですし、すごく痛いんです。だけど、彼には痛いからやめてほしいとは言えなくて…」

「そうだったの…それはつらいわね。でも、なかなか言い出しにくいわよね」

「そうなんです。私が気持ちよさそうな演技をしているからだと思うんですけど、彼は全く気付いてないみたいだし。それに、どんなふうに伝えたらいいかもわからなくて」

「そうよね…こんなこと、誰にも相談できないものね。今までひとりで抱え込んでつらかったでしょう?」

「はい。誰にも相談できなくてつらかったです」

「大丈夫よ。性交痛ってめずらしいトラブルではないの。悩んでるのはあなただけじゃないから心配しないで」

「本当ですか? こんなことで悩んでいるのは私だけなんじゃないかって不安だったんです」

 ミヤコさんは今にも泣き出しそうな表情です。

 これは放っておけません!

2. 更年期に性交痛が起きる原因は?

「実はね、閉経前後は性交痛を感じやすくなるのよ。更年期の性交痛の原因のひとつは、エストロゲンの分泌量の低下によって膣粘膜が薄くなって膣の分泌物が減り、膣が乾燥しやすくなるからなの」

「そうなんですか! だから私も濡れなかったんですね」

「そうよ。ほかにも、更年期になると膣の機能が低下して、膣感染症にかかりやすくなるの」

「感染リスクもあるなんて知らなかったです」

「それと、性交痛は心理的要因とも関係しているっていわれているわ。夜の行為で痛い思いをすると、また痛みが出るかもって不安や緊張を感じて、ますます濡れにくくなり、痛みを感じやすくなるのよ」

「まさに今の私がそれです。本当に悪循環なんです」

「そうよね。こんな精神的ストレスが続くと、性欲が低下することもあるのよ」

「このまま彼とできなくなるのはイヤです。どうしたらいいでしょうか?」

「性交痛の対処法はいろいろあるから、お教えしたいわ」

【読まれています】アラフォーの性交痛 相性悪いから濡れない?

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

ビューティー 新着一覧


【美容のウソ・ホント】ほうれい線がマッサージで消えるって本当? 医師3人の答えは/専門家監修
 SNSやYouTubeにさまざまな情報が溢れている昨今。美容について発信するアカウントも多く存在し、なかには同じテーマ...
運動不足を5つの工夫で解消! 忙しいワーママの美BODYゲット大作戦
 体を動かすのが好きな人やダイエットをしたい人、健康になりたい人にとって、運動はとても大切ですよね。でも「忙しいワーママ...
「目が死んでる」アラフォー女性の“大損”アイメイク。20代女性が僭越ながら再現してみました
「目は口ほどに物を言う」ということわざの通り、目元が周りに与える印象は大きいですよね。  ですが、アイメイクのせい...
食欲の秋ですが! ダイエット失敗談“あるある”6連発、そりゃ痩せないよね…
「ダイエットをしても、いつも必ず失敗してしまう」と、痩せられないことに悩む人は多いようです。なぜ、みんななかなか痩せられ...
歳は取るもの、尿はちょい漏れるもの!? 40代向け尿漏れ対策に取り入れたいセルフケア【薬剤師解説】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
【美容のウソ・ホント】顔マッサージを毎日するのはOK?NG?医師3人の見解は/専門家監修
 SNSにさまざまな情報が溢れている昨今。美容について発信するアカウントも多く存在し、なかには同じテーマでも相反する意見...
40代、ほうれい線が目立つよ…。王道人気のヒアルロン酸は回数限定!?【抗加齢学会正会員の女医が解説】
 東京・赤坂にある「イートップクリニック」院長で抗加齢学会正会員の医師、増田えりかと申します。この連載では美容医療“若葉...
古い下着は運気を下がるだけじゃない!風水的には「寿命3年、処分時に感謝」、ビジュの見極めは?
 皆さんは、同じ下着を何年くらい使いますか? 半年で替える人もいれば、3年以上使っている人もいますよね。実は、風水では古...
40代こそおすすめ!進化続行中のオルチャンメイクで女っぷりを底上げしましょ♡
 オルチャンメイクといえば、どうしても可愛らしい印象が強くて「40代には向いていない」と思っている人は多いはず。でも、オ...
豊胸の覚悟までは…【薬剤師監修】30代からの理想のブラジャー選びと5つの育乳方法
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
産婦人科医の「腟ヒアルロン酸」セミナーに潜入! 感度が高まるって本当? 女性への実技も見学してきた
 目元のシワやほうれい線、眼頭下から頬中央まで斜め下方に表れるゴルゴラインなどを目立たなくさせる方法して、主流の美容整形...
ダイエットしてもバストキープは可能? 女性の永遠のテーマ、きれいに痩せる4つのコツ
 ダイエットしたいけれど、バストが痩せるのは嫌だと悩む女性は多いですよね。実際に、お腹の脂肪だけを落として、バストキープ...
40代美容家が無限リピする「お値段以上」ヘアオイル2品。うねりもクセも怖くない!
「ヘアオイル」の種類は多けれど「お値段以上」で「しっとりツヤツヤ」。この2つをクリアするヘアオイルって、案外見つからない...
全力共感!胸が小さい女性、胸が大きい女性「あるある悩み」攻防戦10選
「自分以外みんな巨乳に見える!」と感じながら生きている“貧乳”女性もいれば、「羨ましい」と言われるたびに、「いやいや結構...
“アレの元気”がない彼氏はEDかも?【薬剤師監修】二人でできる“勃起スコア”チェック&EDの改善方法
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
額と眉間のボトックスは、美容クリニックで最も多いクレーム!?【目元の美容医療に定評ある女医が解説】
 イートップクリニック院長の増田えりかと申します。この連載では美容医療“若葉マーク”の方々に向けて、テッパンの不安や疑問...