M-1グランプリ審査員は“完璧な布陣”…ますます高まる「松本人志不要論」
22日に決勝戦を控える漫才日本一決定戦「M-1グランプリ2024」(テレビ朝日系)で、活動休止中の松本人志(61)の代役を務める審査員が注目されていたが、15日に放送された「M-1グランプリ20回記念 俺たちだって面白い!1万組のエントリー物語」(テレビ朝日系)で、今年の審査員が発表された。
石田明(NON STYLE)、海原ともこ(海原やすよ ともこ)、柴田英嗣(アンタッチャブル)、哲夫(笑い飯)、博多大吉(博多華丸・大吉)、塙宣之(ナイツ)、山内健司(かまいたち)、礼二(中川家)、若林正恭(オードリー)の9人。うち、礼二、柴田、石田、哲夫の4人が同大会の優勝経験者で、塙、山内、若林の3人がファイナリスト経験者。ただし、この発表順はアイウエオ順によるもので、座る席などは決まっていないという。
ちなみに昨年の大会の審査員は松本人志、博多大吉、山田邦子、礼二、富澤たけし、塙宣之、海原ともこの7人だった。
松本人志の代役について、SNS上では、予想合戦がヒートアップしていたが、この布陣について、お笑い研究家の鈴木旭氏はこう話す。
「アンタ・柴田さん、ノンスタ・石田さん、かまいたち・山内さんは昨年敗者復活戦の審査員を務めていましたが、賞レースの審査員としては馴染みのないオードリー・若林さんの起用には驚きました。ただ、王道のしゃべくり漫才、漫才コント、システム漫才、キャラ漫才と、それぞれ違うスタイルを持つ9人ですし、M-1王者、現役で舞台に立つベテラン漫才師、事務所のバランス、人気・実力を含めて、ほぼ完璧な人選だと思います。決勝当日が楽しみです」
■全員が実力派漫才師
お笑い評論家のラリー遠田氏もこう言葉を継ぐ。
「今回初めて審査員を務めるのは柴田さん、若林さん、山内さんの3人ですが、いずれもM-1で優勝や準優勝の実績があり、納得の人選です。この顔ぶれには誰も文句のつけようがないでしょう。今回の布陣で注目すべき点は、立川志らくさん、山田邦子さんといった漫才師以外の審査員がゼロになり、純粋に漫才の専門家だけが審査員に並んだことです。漫才のプロが一番を選ぶという大会の趣旨がよりはっきりしたことになると思います」
専門家の目から見ても、“ナットクの布陣”。公正な審査が期待できる一方、松本人志に対してはこんな意見も。スポーツ紙芸能担当記者の話。
「決勝メンバーも若い世代になっているので、来年もこのまま今回の人選で続投したほうがいいんじゃないかと感じました。塙にしろ、若林にしろ、それぞれ松本の遺伝子を引き継いでいるし、若手はその世代を追いかけている。松本が戻りづらい状況になったのではないかと思いますね」
確かに、そもそも「M-1」の発起人だった島田紳助が、2011年の芸能界引退により、最後に審査員席に着いたのは10年の第10回大会。その後、11年から14年まで大会の休止期間があったが、15年に第11回大会が再開され、松本は16年の第12回大会からずっと審査員席に座っていた。島田紳助がいなくとも大会が成立してきたことと同様に、松本がいなくとも、今後、大会は成立するだろう。
「ワイドナショー」「だれかtoなかい」(ともにフジテレビ系)など、松本がMCを務めていた番組の打ち切りが発表される中、これでますますテレビ局の“脱・松本シフト”は加速するかもしれない。
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復帰への道がどんどん遠ざかる松本人志は、このテレビ局に出演するしかないのかもしれない。関連記事【もっと読む】松本人志の頼みの綱はもう「チバテレ」のみ? 主要各局が起用に及び腰でテレビ復帰は茨の道…では、やらかし芸人でも出演させる実績があるチバテレへの出演の可能性を指摘している。
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