『あんぱん』RADWIMPSの主題歌は本当に「合っていない」のか? 正統派・朝ドラOPの真逆を貫いた意味

コクハク編集部
更新日:2025-04-08 06:00
投稿日:2025-04-08 06:00

RADWIMPSが歌うOPに賛否

 2025年3月31日より、NHK連続テレビ小説『あんぱん』の放送が開始された。国民的キャラクター「アンパンマン」生みの親であるやなせたかしさん夫妻をモデルとする本作は、初回放送から北村匠海演じる嵩の再現度の高さに期待の声が集まっていた。

 一方で、疑問の声が上がっている点もある。それはRADWIMPSが歌う『あんぱん』主題歌「賜物」についての評判だ。

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 NHK公式サイトにて発表されているRADWIMPSのコメントによると「朝、出たくない布団から這い出す力が湧くような“効き目”があること」「のぶに負けぬ瑞々しい生命力を持った曲であること」「挑戦と冒険をすること」を主眼に作ったという楽曲ではあるが、ネット上の評判は芳しくない。

《物語に全然合わない》
《ドラマの雰囲気と違いすぎてキツい》
《『あんぱん』をイメージできるような歌にできなかったのか》
《アンパンマンの作者や絵本のイメージとは全然合わない》

 しかし、RADWIMPSといえば、過去には大ヒットアニメ映画『君の名は。』や『天気の子』などの音楽を担当し、作品に対する理解度の高さを絶賛されていたことも。そのため、良く知るファンのなかには「あえてこのような楽曲にしたのではないか」と推測する人もいる。

 そこで、カルチャーに精通する音楽ライターの曽我美なつめさんに意見を聞いた。

アップテンポかつマイナー調の曲は受け入れられにくい?

――RADWIMPSが歌うOPを聞いてみていかがでしたか?

 まずは朝ドラ主題歌にしては元気でアッパーだけどRADWIMPSらしさは全開の曲、だと思いました。「賜物」は『おむすび』でのB'z「イルミネーション」や『虎に翼』での米津玄師「さよーならまたいつか!」、『らんまん』のあいみょん「愛の花」など、近年の歴代朝ドラ曲と比較すると確かにテンポも早く、なによりマイナーコード的な曲調も印象的です。

 朝ドラ主題歌の代表的なイメージたる、ミドルテンポな「慌ただしい朝を優しく包み込み、爽やかに寄り添う曲」というより「今日も大変なことがいっぱいだけど朝から元気出して乗り越えていこうぜ!」という雰囲気を感じます。

 そのため前者の印象に慣れている人々から「朝ドラに合わない」という意見が頻出しているのではないでしょうか。

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