女性は“脱水リスク”が高い理由。猛暑で「喉が渇いた」時にはもう遅いって知ってた?【医療従事者監修】

コクハク編集部
更新日:2025-07-31 11:45
投稿日:2025-07-31 11:45

3. 正しい水分補給の方法とセルフケア

 脱水状態に陥るのを防ぐためにも、正しい水分補給の方法や、日頃から意識しておきたいセルフケアを紹介します。

3-1.のどが渇く前に水分補給

 のどが渇く前に、こまめに水分補給をしましょう。1回あたり200mlが目安です。とくに、朝起きてすぐ、食事の前後、外出や入浴の前後のタイミングで補給してください。

 お茶だけではなく、白湯や具沢山の味噌汁で水分補給をするのもおすすめです。

 食事に含まれる水分を除き、1日の目標摂取量は1.2Lだといわれています。ただし、汗を多くかく日は、これ以上に水分を摂ることを意識しましょう。

3-2.水だけでは足りない

 汗をかくと、水分だけではなくナトリウムやカリウムも失われます。そのときに、水だけを大量に摂取すると血液中の塩分濃度が低下し、けいれんや頭痛の原因になることも。

 塩タブレットや梅干し、おにぎりなども水分と一緒に摂りましょう。スポーツドリンクは糖分過多になりやすいので、摂取量に注意してくださいね。

3-3.体質ケアも重要

 暑い夏でも、冷たいものを摂り過ぎたりエアコンの風に直接あたったりして、からだの内側から冷えると、水分循環が滞り脱水のリスクが高まります。冷えやすい人は、温かい飲み物を飲んだり、ショウガやシナモンを食事にプラスしてみましょう。

「水分も塩分も摂っているのに体調がすぐれない」という人は、根本的な体質の見直しが必要かもしれません。

 スマホで気軽に専門家に相談できるオンライン個別相談も話題です。スマホで完結できるので、対面では話しづらいことも気軽に相談が可能。お手頃価格で不調を改善したい方は、医薬品の漢方をチェックしてみましょう。

4. 水分を正しく摂って、楽しい夏を!

「今の話を聞いて、去年の水分補給が全然足りていなかったことがわかりました。それと同時に、正しい水分補給を意識したら、過剰に脱水を怖がらなくてもいいのかな、って…」

「そうね。脱水も熱中症も、しっかり対策することが大切よ。でも、過剰に心配しすぎてせっかくの夏を楽しめないと台無しになるわ。適切な対策をとって、今年の夏もたくさん楽しんでちょうだい」

「ありがとうございます。今まで外出の予定を入れていなかったんですけど、早速友達を誘ってみます!」

「えぇ、行ってらっしゃい」

 晴れやかな表情でサロンを去っていくマキさんを、えりのボスは笑顔で送り出しました。

★サロン「コクハク」のオーナー えりの

 顔と口調は若いものの、年齢不詳。タヌキか妖怪の噂も囁かれる謎めいた主人だが、ココロやカラダ、健康に関する知識はズバ抜けており、何気にハイスペック。ムスメ時代に苦労してるため、自分より“後輩”の女にはしあわせになって欲しいと願っている。愛称は、えりのボス。

(漫画/腹肉ツヤ子

  ◇  ◇  ◇

<この記事の監修者>

あんしん漢方薬剤師 中田 早苗(なかだ・さなえ)

 デトックス体質改善・腸活・膣ケアサポート薬剤師・認定運動支援薬剤師。病院薬剤師を経て漢方薬局にて従事。症状を根本改善するための漢方の啓発やアドバイスを行う。健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-youtubeチャンネルでは、お薬最適化薬剤師として「無駄な服薬はお財布と体の敵!」をモットーに薬の最適な選び方を解説する動画を公開中。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。

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