ほぼ同期の「ビッグ3」のうち半アマチュアが半世紀現役の驚き
【1975 ~そのときニューミュージックが生まれた】#68
1975年のタモリ③
◇ ◇ ◇
今回は特別編「1975年のタモリ」その③。
何度も引用している戸部田誠(てれびのスキマ)の「大タモリ年表」ですが、75年の欄の最後の方に、実に興味深い記述が出てきます。
──ビートたけしがツービートとして『ライバル大爆笑!』(テレビ東京)でテレビデビュー。後にライバル同士と目されるふたりは、奇しくも同じ年にテレビデビューしている。
何と、テレビデビューについて、タモリとビートたけしは「同期」だったのです。
さらに「大タモリ年表」、翌76年の欄が始まってすぐ、何と「3人目の男」この人に関する記述も出てきます。
──1月15日、明石家さんまが『11PM』(日本テレビ/よみうりテレビ)で、テレビデビュー。さんまが「俺のほうが先輩」と言うとタモリも「素人時代にさんまをテレビで見ていた」と返すのが定番の流れだが、実際にはさんまは芸人としては先輩だが、テレビタレントとしてはタモリの後輩にあたる。
そう、明石家さんまもほぼ「同期」。つまり、のちの「ビッグ3」は、ほぼほぼ同時に、テレビデビューしたことになるのです。
あれから半世紀経って、それでも「ビッグ3」はいまだに現役で、テレビに出続けています。
「タモリ・たけし・さんまは、今から50年後にもテレビに出続けているよ!」──50年前の日本にタイムスリップして、予言者として、こう言ったら、どんな反応が返ってくるでしょう。
いちばん驚くのは、「ビッグ3」の本人たちではないでしょうか。
特に、まだ半アマチュアだったタモリがいちばん驚くはず。間違いありません。
さて、かねて告知しておりました「TAMORI80~勝手にタモリ80歳大生誕祭!!」の開催がいよいよ来週です。
タモリが80歳になる誕生日の前夜(8月21日夜)に、タモリの80歳を祝う誕生祭を、あくまで「勝手」に開催します。ミュージックダイニングバー「南青山BAROOM」で夜7時から。
第1部は、BAROOMの素晴らしい音響設備を使って、私が自前のタモリ音源をかけまくるDJタイム。第2部は「タモリ論」(新潮新書)の著者である樋口毅宏さん、「タモリ学」(文庫ぎんが堂)の著者であり、本紙にも長く連載していらっしゃる戸部田誠さん(てれびのスキマ)、日刊ゲンダイの奇人・今ラチ夫さんと、徹底的にタモリを語り合うトークショー。
お酒も飲みながら参加できるフランクな会ですので、ぜひご参加ください。
■8.21(木)「TAMORI 80~勝手にタモリ80歳大生誕祭!!」を、東京・南青山「BAROOM」で開催!詳しくはこちらからどうぞ→ https://peatix.com/event/4482604
■6.25沢田研二「人間77年喜寿リー祭り」 スージー鈴木氏と「勝手にお祝い動画」配信中!
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/info/373430
■好評連載「沢田研二の音楽1980-1985」をまとめた「沢田研二の音楽を聴く1980-1985」(日刊現代/講談社)絶賛発売中!
▽スージー鈴木(音楽評論家) 1966年、大阪府東大阪市生まれ。早大政治経済学部卒業後、博報堂に入社。在職中から音楽評論家として活動し、10冊超の著作を発表。2021年、55歳になったのを機に同社を早期退職。主な著書に「中森明菜の音楽1982-1991」「〈きゅんメロ〉の法則」「サブカルサラリーマンになろう」など。半自伝的小説「弱い者らが夕暮れて、さらに弱い者たたきよる」も話題に。ラジオDJとしても活躍中。
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