ME:Iデビュー1年半で4人脱退…浮上する「新メンバー補充計画」の違和感
年の瀬も押し迫った12月22日、ガールズグループ『МE:I』の所属事務所『LAPONE GIRLS』から、前代未聞の発表があった。
11人のメンバーのうちCOCORO(25)、RAN(21)、SHIZUKU(21)、KOKONA(19)の4人が、専属マネジメント契約満了に伴い、25年12月末をもって『МE:I』としての活動を終了するという。COCORO以外の3人は24日、ファンに向けたコメントを発表したが、《いきなり4人が抜けるってどういうこと?》《理解が追い付かない…》などと混乱と戸惑いの声がSNSに溢れている。
筆者は40年近く芸能取材を続けているが、メジャー・デビューから1年半足らずの人気グループのメンバーが複数人脱退とは聞いたことがない。特に『МE:I』は約1万4000人の応募の中からオーディションで勝ち抜いた11人で構成されたグループで、がむしゃらに頑張って華やかなエンタメ界へのデビューを手にしたメンバーが、簡単に夢を放棄したことに驚いた。
脱退メンバー4人の経緯を少しだけ振り返る。まず今年3月、体調不良で治療と休養が必要と活動休止を発表したのがCOCOROで、この3カ月後、サブリーダーを務めるRANが、精神的疲弊のため同じく活動休止を発表した。また10月にはSHIZUKUに、所属事務所の規定違反事案が発覚。これについて週刊文春が報じた、同じ事務所傘下の『JO1』大平祥生(25)との交際が噂されているが、事務所からは"ファンの期待に反する重大な行為"としか説明がないまま活動休止と発表されていた。KOKONAは10月のイベントは体調不良で欠席したものの、12月13日、14日の追加公演ツアーライブでは元気な姿を見せていただけに、何の予兆もない突然の脱退発表となった。
「4人の活動終了発表は、どうしてもマネジメント側のサポート体制に疑念を抱かせてしまいますよね。アーティストと所属事務所の信頼関係は確かなのか、こんなはずじゃなかったと、夢と現実の狭間でもがくメンバーへのフォローは大丈夫なのか…と。МE:Iは来年から7人で活動を継続する予定ですが、徐々にメンバーを拡充していくスタンスもあるようです。代わりはいくらでもいる、ということなのでしょうか」(音楽関係者)
■リーダーMOMONAが漏らしていた"無力感"
こうなると、残る7人にのメンバーのコミュニケーションが心配されるが、前述した14日のステージで、グループのリーダーであるМOМONA(22)は次のようにその辛い胸の内を吐露していた。
「リーダーとしてとかじゃなくて、メンバーとして"今、自分めっちゃ頼りないな…。私、ステージに立つ資格があるのかな"とさえ思った瞬間がありまして…」
今思えば、約1週間後の4人の脱退を示唆したものだと理解できるが、この言葉にはメンバー内で何度も話し合い、気持ちを確かめ合った痕跡と、今まで応援してくれたファンたちに、自分の口からは何も報告できない、リーダーとしての無力感がひしひしと伝わってくる。
オーディションの過程を見せることでファンを獲得する手法が今のエンタメ界の流行りではあるが、「ME:I」のメンバー4人の脱退劇で、人知れず苦悩を抱えるアーティストがいることが図らずも露呈してしまった。
(芋澤貞雄/芸能ジャーナリスト)
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