抵抗感を抱いていた人々の心を動かした二期生
筆者がTwitter上で行った、二期生加入発表があった時どう思ったかを尋ねたアンケートでは、総投票数993票中、
・「歓迎した」(27%)
・「抵抗は無かった」(13%)
・「少し抵抗があった」(37%)
・「とても抵抗があった」(23%)
およそ6割が少なからず抵抗感を抱いていたという結果が出た。
しかし、平手を支える側にまで成長した田村や、平手不在時に代わってセンターを務め反響を呼んだ森田に象徴されるように、すべての二期生にも先輩をサポートするばかりか、欅坂46の完全な一員、戦力として奮闘する姿が昨年1年を通じて見られ、非常に胸を打たれるものがあった。
そんな昨年の二期生のライブや音楽番組での貢献度、成長ぶりを受けて、筆者が再度Twitter上で、〈はじめは二期生加入に抵抗があったファン〉を対象に、現在は二期生をどう思うかを尋ねてみると――。
総投票数351票中、
・「今は受け入れられた」(85%)
・「まだ受け入れられない」(15%)
と、相当数のファンの心を二期生が動かしたことも証明された。
平手が欅坂46を離れる際には、一期生はもちろん、過ごした時間は短いが、平手から欅坂46の神髄を継承していた二期生たちからの引き止めもあった。平手が心身の限界だったとはいえ、はっきりと「卒業」とせず「脱退」としたのも、まだ共に欅坂46を創り上げて行きたかった二期生への心残りがあったからだろう。
平手の脱退後に期待される「みんなで欅」
昨年9月に自身の冠番組「欅って、書けない?」(毎週日曜24時35分~、テレビ東京)で欅坂46初の選抜発表があって以来、二期生加入後初となる9thシングルは長らく発売が延期になっていた。しかし、1月23日の発表をもってセンター平手はグループを脱退、同じく選抜に選ばれていた一期生・佐藤詩織(23)が休業に入った。
この9thシングルの選抜がそのまま引き継がれ、平手と佐藤のポジションに誰かが“代理”で入るのか、一旦選抜制度も含め白紙に戻し、全く新しい9thシングルが制作されるのかは現在のところ発表されていない。
絶対的エースでこれまですべてのシングルでセンターを務めてきた平手の脱退により、欅坂46はその9thシングルで必然的に新センターが誕生することになる。
だが、平手がデビュー時からセンターに固定され、その計り知れない重圧も一因となって人気絶頂の中、4年半でグループから脱退したことを受け、ファンからは固定センターへの疑問や、ひとりの女の子に過大なプレッシャーを与えるようなことをすべきではない、負担の少ないWセンターにするべき、曲のイメージに合うようその時々でセンターを変える方が良いのでは、といった意見が寄せられた。
誰かひとりの突出した才能に頼るのではなく、平手と四年半苦楽を共にした一期生と、平手から“欅魂”を継承された二期生の総合力、まさしく“みんなで欅”となって今後の欅坂46を創り上げていくべきということだろう。
果たして、次の9thシングルで、新しい“みんなで欅”の姿を見せられるか。ファンを納得させることができるか。平手ら4人の一期生が抜けた、欅坂46の今後を占う大きな転換期になることは間違いない。
平手脱退後の欅坂46
だが残念ながら、それ以前に、グループの象徴でもあった平手脱退により、今後欅坂46を応援する気にはなれなくなったという声も多く見られるのも事実だ。ただ、平手という存在を通して、欅坂46グループとしての素晴らしさを知った筆者としては、平手ファンにはどうか、今後も欅坂46を応援し続けて欲しい。
平手は誰よりも欅坂46というグループを想っていた。そして自らの心身が満身創痍であったにも関わらず、昨年数々のライブや音楽番組出演を通じて、加入後間もなかった二期生にその身を削って“欅魂”を継承した。
平手は自分が目立つこと以上に、他のメンバーが褒められることを喜ぶ人間だった。平手が抜けたからといって平手ファンが欅坂46を見放すことは、平手が最も望んでいない、悲しいことであろう。ズタボロになりながらも、必死にグループを守ろうと闘い続けた平手のためにも、平手を支え続けた一期生、平手から“欅魂”を継承した二期生のためにも、今後も欅坂46を応援して欲しいと切に願う。
ロックバンドのメンバーが「脱退」後空白の時間を経てまたバンドに戻るように、「脱退」した平手友梨奈が心身を癒しまた欅坂46に戻りたいと思えた時、その居場所があるように。
まずは1月29日(水)に発売となった欅坂46のDVD&Blu-ray「欅坂46 LIVE at 東京ドーム ~ARENA TOUR 2019 FINAL~」をぜひ一度見ていただきたい。
現地で観覧していたという卒業メンバーも含めた、元祖・欅坂46一期生21人と、二期生9人すべての努力の結晶で辿り着いた東京ドームの地。そこには欅坂46としてラストライブと決め先頭に立ち二期生に“欅魂”を継承しようとする平手と、それに必死に応える二期生を含めた“平手友梨奈がいた欅坂46”最後の「みんなで欅」の姿がある。
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