そのまま逢瀬を重ねるように
――続けてください。
「彼は器用に挿入の角度や深度、速度を変えて、私をますますヨガらせてきたんです。
互いの喘ぎ声と、ニチャニチャというはしたない音がホテルの部屋に響いていました。そのうち、彼が『もうあかん、イキそうや』と告げてきたんですね。
無防備になった時に聞ける関西弁に、私も嬉しくなって『イッて、私もイキそう』と言いました。
すると、再び正常位の体勢を取った彼は、今までにないほど高速で腰を打ち付け、そのまま互いに絶頂に達したんです。深々と叩きこまれたコンドームごしのペニスがドクドクと脈打って……。
とても48歳とは思えない逞しさでしたね。そのあとも一つになったまま、ずっと抱き合っていました。
汗で吸いつき合う肌が心地よかった。
その日を境に、彼とは二週間に一度ほど逢う関係になりました。
いつも同じホテルでは怪しまれるので、彼は都内のシティホテルをリザーブしてくれるようになって……一度、夜景が美しい窓辺で、バックから貫かれたときは興奮しました。
周囲のビルには、仕事中のビジネスマンや食事を楽しむカップルの姿もあって……見られたら困ると思いつつも、この恥ずかしい姿を見せつけたいという気持ちも湧いてきて」
見てしまった彼のプライベート
――すごくエロティックで、素敵です。
「ありがとうございます。私はウォーキング講師をしているせいで、美脚ケアにも気遣っているのですが、彼は、私にハイヒールを履かせたまま、バックからの体位を好みましたね。お尻の部分だけ割れているセクシーストッキングをプレゼントされて、ストッキングを身に着けたままバックからハメられたこともいくどもあります。丸々としたヒップを捏ねまわしたり、時には後ろからクンニリングスをされて……もちろん私もちゃんとフェラチオをしましたよ」
――充実したセックスライフですね
「はい……ただ、セックスは充実していても、不倫ですから……罪の意識が常に付きまとっていました。でも、もう離れられないほど、Aさんとのセックスにのめり込んでしまって……。
既婚者合コンに誘ってくれた女友達には、内緒にしていますし、主人も仕事で忙しい身なので、今のところはバレていません。
ただ先日、FBでたまたまAさんのアカウントを見つけてしまったんです。それまではLINEでのやり取りでしたが、本当に偶然、Aさんのアカウントを見つけてしまって……。そこには、奥さんと娘さんとほほ笑むAさんの姿がありました。
私『見ちゃダメ』と思っても、指は無意識にタイムラインを追うように動きました。そこには、沖縄の海をバックにした家族旅行の写真、仕事仲間とともにバーベキューする写真などがアップされていました。奥さんは知的な美人で、娘さんも品よく愛らしい……。
私の知らない夫や父としてのAさんを知ってしまい……気づけば涙を流して、見入っていました」
――そんなことが……
「はい、つらかったです。でも、そのことを彼には言っていません。そんな彼の生活を盗み見するような女には思われたくなかったし、何よりも二人の関係を壊したくなかった。Aさんとの逢瀬がなくなるなんて、私には考えられなかったので……。
でも不思議なものです。それ以来、私は吹っ切れたように、より激しく濃厚なセックスを求める女に変わっていったんです」
続きは次回。
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