インテリア度高し! オシャレ上級者注目の「コウモリラン」

斑目茂美 開運花師
更新日:2022-01-12 06:00
投稿日:2022-01-12 06:00

ビカクシダってなんですか?

 シダ植物であるビカクシダ(コウモリラン)の自生している場所は、アフリカやマダガスカルなど熱帯地域のジャングルの中でございます。

 着生植物と呼ばれる分類で、樹木など植物にくっついて生きている、そんな植物。ジャングルの中に自生しているので当然直射日光には弱い。夏のカンカン照りの日差しの下では葉焼けを起こしてしまいます。しかも寒いのも苦手。10度以上の場所で育てるというのがポイントでございます。

「なんだか面倒くさっ!」と思っているアナタ。それが意外とそうでもないんでござんすのよ。

 私が得意とする「ほっぽらかし園芸」の分類でもあり、ほっぽらかしでもまあまあ育つんんです。

 春から秋にかけては直射日光の当たらない明るい屋外にでも置いていただければぐんぐん育つ。

 猫店長「さぶ」率いる我が花屋に、非売品として飾っていたビカクシダを、霜が降りるほど寒い冬に室内に入れることを忘れていたワタクシ。気がつけば凍ってしまって、枯れ果てていたビカクシダ。

「あ〜、お亡くなりに……」と思いながらダメ元で室内に入れたら、知らない間にまた復活。意外としぶといです(笑)

 成長がやたら早くて、しかも手をかければかけるほど、アナタの期待に応えてくれる……それがビカクシダでございます。

ビカクシダは2種類の葉で構成されている

 ビカクシダをよく見ると、コウモリの羽のような葉(胞子葉)とキャベツの葉っぱのような葉(貯水葉)の2種類の葉で構成されております。

 樹木に着生しているビカクシダは貯水葉で上から落ちてくる枯葉や雨水、時には虫の死骸を貯めてここから栄養をとり、胞子葉で光合成をしながら、成長し、時期が来ると胞子葉の裏に胞子を作り子孫である種をばらまいていきます。

 そういえばシダ植物だったわね、と忘れるくらいごっつい植物でございます。

 そしてビカクシダには、身を守るための武器である「トリコーム(星状毛)」と呼ばれる白い粉のような毛がございます。

 この毛は直射日光や外敵から身を守るために胞子葉全体を被っております。たとえ植物でも大事なところには毛が生えるんですな、やっぱり。

 “埃まみれだ”と勘違いして洗い流す方もいらっしゃいますが、これはちょっと切ないお話。

 アレルギーがあったり、ちょっとこの粉が苦手だとおっしゃる方は、トリコームが少ない品種もありますし、光量の調節で減らすこともできますが、ある意味トリコームに覆われたシルバー色がビカクシダの魅力でもありますので、様子をみて調整してくださいませ。

ビカクシダの管理のポイント

 ポイントといっても実に簡単。

1. 適度な日当たりと風通しが重要。春から秋の直射日光が当たらない屋外や窓辺が最適。室内の場合はLEDライトを当ててみたり、サーキュレーターで風通しを人工的に作るのもよし。
2. 冬場は暖かいところで管理が基本。
3. 高温多湿を好むが、土台が乾いてからタップリの水やりでかまわない。神経質に頻繁に……というわけでもない
4. 肥料は固形でも液体でも構わない。頻繁にあげる必要もなく、極論あげなくても……。しかし、あげればそれなりに成長は促す。ただし、冬場の休眠時期には厳禁

 つまりは、そんなに難しくないですよ〜といった感じの管理のポイントでございます。ただし、前述の通り、成長が早いせいか、手をかければかけるほど個性的な容姿、際立つ存在感に磨きのかかったビカクシダに仕立てることが可能でございます。

 “育ててるな〜”ということが圧倒的な迫力とともに実感でき、しかもアナタの美的満足度を大いに刺激する、それがビカクシダの最大の魅力でございます。お試しあれ!

 個性的でインパクト絶大のビカクシダが一味違うアナタのお部屋のインテリアに仕上げてくれますことを……遠いお空の向こうからお祈りしておりますよ〜。

斑目茂美
記事一覧
開運花師
半導体エンジニアを経て花業界に転身。イベント・ホテルなどの装飾も手がける生花店を営む傍ら、コンテストで優勝・入賞を重ね、雑誌・新聞等に作品を発表する。神奈川各所にて花教室を開催。障害者支援も花で実践。悩ましくも素敵なお客様を「花」で幸せへと導く道先案内人。ブサかわ猫店長「さぶ」ともに奮闘中。Facebookやってます。

ライフスタイル 新着一覧


最強の猫ファイターを目指せ! “たまたま”の白熱トレーニングを激写
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
 片付けられない人の「あとで使う」を信じるな! 笑っちゃうトンデモ言い分6連発
 あなたは部屋を片づけるのが得意ですか? それとも「片づけて!」と怒られてから渋々片付けようとするものの、なかなか片づけ...
小さいけれどめっちゃタフ! ヒマワリ界の超新星「サンフィニティ」ほっぽらかしでも100輪咲くよ
 猫店長「さぶ」率いる我がお花屋の仕事には、歩道や公園の脇に造成された花壇への草花納入もあります。その中には近隣も含まれ...
組織には必要不可欠?「デキおじ」に「女々しい高倉健」などクセありおじさんが大活躍!
 本コラムは、地元の“幽霊商店会”から「相談がある」と言われ、再始動の先導役を担う会長職を拝命することになったバツイチ女...
老眼は関係ないよ? アイドルグループが皆同じ顔に見える現象で決意したこと
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
「愛想笑い、やめたい」気づいたらヘラヘラ…いつもニコニコ女子も人知れず悩んでいます
「無意識に愛想笑いをしてしまう…」「1日中愛想笑いをして疲れた…」このように、愛想笑いがやめられずに悩んでいる女性は多い...
アラフィフ独女が見たフジテレビ問題。氷河期世代の私が感じた世代間の「当たり前」のズレ
 アラフィフ独女ライターのmirae.(みれ)です。昭和48年生まれの私は、氷河期世代として社会に出たときからセクハラや...
仕事でも損してない? 自己肯定力が低い人の特徴&高める方法4つ。まずはネガティブな口癖から卒業しよう
 自分をいつも卑下し、好きになれない人は「自己肯定力」が低い傾向があります。そこで今回は、自己肯定力が低い人に見られる特...
常に後方待機! 完璧フォルムの“たまたま”を愛でるマニアの悲しき運命
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
大都会のミスマッチ
 まだまだ続く、花冷え。  下を向き、背中が縮こまりかけたその時、ああ、いかんいかん。  気を取り直し、上を...
【女偏漢字探し】「戌」の中に隠れた一文字は?(難易度★★☆☆☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
【動物&飼い主ほっこり漫画】第94回「迷子さんはパリパリモグモグ」
【連載第94回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
怖っ!若手社員が偉い人から圧を感じたLINE3選。無意識にやらかしていませんか?
 アラサーアラフォーになると部下や後輩の割合が増えてくるもの。そんな自分より立場的に下の人たちへ無意識に“圧”をかけてい...
白髪じゃないよグレイヘア 染める・染めないより大切なこと
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(64)。多忙な現役時代を経て、56歳...
有能でも「ママ」の肩書きに埋もれる現実。“報われない世代”が後輩ママにウザがられても助言するわけ
 タワーマンションが立ち並ぶ街・東戸塚に暮らす麗菜。現在は育休中であるが、復帰後もバリバリ働く予定だ。年収2000万超え...
バリキャリ→量産型主婦への変貌に愕然「仕事も結婚も…なんて無理だよ」心配ぶった“呪い”はもうウンザリ
 タワーマンションが立ち並ぶ街・東戸塚に暮らす麗菜。現在は0歳児の長女の育休中で、第二子を妊娠中である。先々を見据えてラ...