更新日:2024-08-22 17:28
投稿日:2022-10-28 06:00
どの部分を踏まれたいの?
——続けてください。
「予想外の流れに驚きつつも、元ホステスの私は、お客さまをあしらうように、会話を続けました。
――困った子ね。人妻をからかっちゃダメよ。
――からかってなんかいません……。
彼はやや伏せ目がちになりました。その横顔も美しくて、思わず見とれてしまいましたが、
――じゃあ、ここで踏んであげるわ。どの部分を踏まれたいの?
見抜いてしまった彼の性癖
あえて強気で言ったんです。すると、
――ここじゃ……踏めない部分なんです。
――まあ、どこかしら。
私は頬を真っ赤に染めたTクンをいたぶるように訊きました。
他の女性陣はほろ酔いで、私たちの会話を邪魔する人はいません。
店内にはBGMや客たちの談笑が響いていましたが、Tクンと私だけの世界に浸っていましたね。で、長年の接客業の勘で、彼の性癖がちょっとだけ分かったんです。
ずばり、『M男クン』だって」
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