オンシジュームってなんですか?
オンシジュームとは、中南米の熱帯・亜熱帯地域を中心に分布するランのこと。その種類はざっと400種類ともいわれています。
小さくヒラヒラと舞うような可愛らしい花弁が、細く長い茎に垂れ下がるようにたくさん付いていて、とてもエレガントで華やかな印象。お祝いの花束やアレンジメント、パーティー会場などのイベントには欠かせない花材の一つでございます。
樹上での着生生活を営むオンシジュームは、野生では低地~高地までさまざまな場所に自生しており、めっちゃ小型で可愛らしいものから大型でボリュームたっぷり系までとにかく種類が多い!
育てやすく咲かせやすいので、鉢物としても人気が高いんですよ。「蘭ヲタク」であったワタクシの母は胡蝶蘭やシンピジュームをはじめ多くの種類のランを育て、とりあえず皆咲かせてはいたのですが、育てるのが超絶下手くそで(苦笑)。
そんな母もさまざまなオンシジュームを育てておりましたが、オンシジュームだけが「まともな形に咲いている」と娘のワタクシですら感動するほどの簡単さ。まさにビギナーさん向けのランが、オンシジュームといえるのでございます。
花色は黄色が最もメジャーですが、品種改良がどんどん進み、ピンクやオレンジ白クリームといった色味に加え、甘い香りのするもの、香水のような良い香りがするもの、私が見たことのないものまであると思われます。
今回は「ハニーエンジェル」など黄色のオンシジュームを中心にフォーカスを当てさせていただきます。
ドレスをまとって踊る女性に見えることから…
ラン科オンシジューム属のオンシジュームの語源は、ギリシャ語の「onkos(とげ、こぶ)」で、独特の形状を持つ花弁が由来。
英名は「ダンシングレディーオーキット(踊る女性の蘭)」や「バタフライオーキット(蝶蘭)」などと呼ばれていますが、オンシジュームの黄色い花姿がふんわりとしたドレスをまとって踊る女性に見える、あるいはヒラヒラの花弁がまるで飛んでいる蝶々のようだ……とその名がつけられたようでございます。
日本名では雀蘭(スズメラン)や群雀蘭(ムレススメラン)なんて呼ぶのも、花姿が仲良く枝に群れで止まっている雀のように見えるから……と、いずれも華やかなわりに一輪をよお~く見ると愛嬌のある可愛らしい花姿が何かに似ていると、見る者のハートをわし掴みにしちゃうからなんでしょうな。
花言葉は「一緒に踊って」や一輪が清楚で可憐な花だから「清楚」「可憐」など見た目のまんま。花言葉の意味も覚えやすい!
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