恋愛もセックスも「コスパの悪い幻想」と気がついた若者たち

山口明 プロ童貞・現代アーティスト
更新日:2024-07-09 21:49
投稿日:2023-06-10 06:00

恋愛もセックスも多様化してより自由に

 恋愛しないんだから、当然セックスもしないんだろうけど、ある意味、従来のセックスに当てはまらなくなっただけ、とも言える。

 やっぱり世の中が成熟するにつれて、恋愛もセックスも多様化して、異性愛だけではなく同性愛に両性愛、そして性別にかかわらず、他者に恋愛感情や性的欲望を抱かない「アセクシャル」とか「アロマンティック」と呼ばれている人達もいる。

 だから、「恋愛やセックスをしなくなった」という文脈だけで見るんじゃなくて、性愛も恋愛も時代と共にアップデートされて、より多様で自由になったと考えるのはどうだろう?

 ──つまり、人類は次のフェーズに入ったと。

 時代によって、物事の受け取り方が変わるのは自然の摂理だよね。ところで、人々が自由に恋愛するようになったのは19世紀からと言われていたりするんだけど、それまでは恋愛って特権階級の人達だけのもので、一般庶民はそれに憧れるしかない状況だった。

 そんな時代と比べたら、今は誰もが自由に恋愛やセックスを楽しめる「幸せな時代」のはずなんだけど、果たして現代人は本当に自由なのだろうか? と考えると、実際そうでもない。

 なぜなら、恋愛もセックスも自分ひとりでは成立しないのであって、相手のことを考えずに自らの欲望を暴走させれば、ストーカーとかDVみたいな犯罪行為に発展しちゃうじゃない。オレはそこに、恋愛における人間の限界があるんじゃないかと思うんだよ。

 オレは早い段階でそれに気づいちゃったから、今も日々童貞を更新し続けているのかもしれない……なんて後付けだけどね(笑)。

恋愛もセックスも老後の楽しみに?

 というワケで、62歳の今も童貞のオレだけど、実は恋愛もセックスも「老後の楽しみ」にしようと思っていた時期がありました。でも実際に老後になったら急速にモテなくなったんだよ~。

──なんだか、今まですごくモテてきたみたいな口ぶりですけど。

 まあ、いいじゃない。だから、今の若い人達に言っておきたいのは、どうせやるなら恋愛やセックスは若くて感性が旬な時期にしといたほうがいいかもね。オレから見れば、20代も40代もみんな若者なんだけどさ(笑)。

 でも、最近は「人生100年時代」とも言われているし、70歳で初体験でも、残りあと30年もできれば十分かもね。その歳でできるかは知らないよ? それでは皆さん、DOなのYO!! 次回も楽しみに。

(聞き手・箕浦恵理/コクハク編集部)

【プロ童貞のつぶやき】
 皆さん、オナニーはセックスの代用行為と思っているかもしれませんが、プロのオナニストのオレから言わせてもらえば、実はセックスこそがオナニーの代用行為ではないでしょうか。今どきセックスしてる人って時代遅れなんじゃないの~? 世界は今の若い人達のように、どんどん洗練されていってるんだよね。本日も童貞戦線異状なし!

山口明
記事一覧
プロ童貞・現代アーティスト
1960年生まれ。プロ童貞しかし、あるときは現代アーティスト。そしてまたあるときはオナニストにして予言者。しかし、その実体は無職のオシャベリ・クソジジイ。毎日、地元MAD CITY(松戸市)の平和を守る為、猫背&早歩きでパトロール。本日も童貞戦線異状なし!!
著書の「ワイルドチェリーライフ山口明 童貞力で一億総クリエーター時代を生きる」が発売中。代理人による公式Xも更新中。

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


あどけない“にゃんたま”にメロメロ♡ アイドル猫、一生推し続けます!
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
それ本気? 私たちの“ガラスの天井”体験談。「子どもがいたら無理でしょ」の言葉が悔しい
 女性初の総理誕生という歴史的なニュース。「ガラスの天井」が破られたのかと希望を持った女性もいる一方で、「いやいや、実際...
2025年、我が家の“衝撃”事件簿5連発! 隠し子騒動に反抗期の息子…もう勘弁して~
 2025年、あなたにとってどんな年だったでしょうか? 中には「大きな事件があった」なんて家庭もあるでしょう。今回はそん...
私の生理、山口百恵なみに華々しく引退? 男性に知ってほしい“女のつらさ”
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
「ここ、モザイク入るの!?」昔のドラマに思わず苦笑…消える昭和・平成の表現。その配慮、過剰じゃない?
 テレビ業界コンプライアンス問題が拡大して久しい。差別的表現の規制や、出演者の人権など留意しなければならないことが多くあ...
しんみり…年末に急増する、人やペットの「お別れ花」。物価高でも後悔しない“花屋へ上手な頼み方”
 あっという間に残りもあとわずかになりました。猫店長「さぶ」率いる我が愛すべきお花屋の店内は、年末ならではの商品が並んで...
どこにも売ってな~い!親が泣いた「子どものクリスマスプレゼント」苦労エピ5選。仕事終わりでサンタに…
 クリスマスに子どもを喜ばせようと、プレゼントの準備に燃えている親御さんも多いでしょう。そこで今回は“クリスマスプレゼン...
大阪万博ロス民から熱い視線も…地元民が「横浜花博」に“不安”を覚える3つの理由
 去る10月13日に大好評のまま閉幕したEXPO 2025 大阪・関西万博。マスコットキャラクターのミャクミャクはまさに...
2025年、私が選ぶ“今年の漢字”を大発表! 太、離、粉…え、なんでそれ?
 いよいよ今年も残りわずか。2025年の漢字には「熊」が選ばれましたが、あなたの一年を漢字で表現するならなにを選びますか...
【漢字探し】「姉(アネ)」の中に隠れた一文字は?(難易度★★☆☆☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
“にゃんたま”は青い空がよく似合う♪ 寒い冬でも心ぽかぽかになる癒しパワー
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
やべっ!忘年会の“やらかし”エピソード4選。「ホテル街で見かけたよ」で修羅場、契約破棄で大損害…
 職場や友達、趣味仲間や親の会など、さまざまな忘年会が開催されるこの時期。そこで気をつけたいのは“やらかし”ではないでし...
【動物&飼い主ほっこり漫画】第108回「ぬくぬく温活ニャン」
【連載第108回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽの...
結婚、結婚うるさ~い! 帰省する気が失せる親のLINE3選。「子ども14人へのお年玉」に絶望…
 毎年帰省している人は、帰省しない人に対し「どうして帰らないの?」と疑問を抱くかもしれません。しかし、こんな背景がある場...
「この初老の女が私?」映像に映った“残酷な姿”に凍り付く。もう若くない…悟った女が辿りついた答え
 中堅出版社に勤める綾女は、管理職につくことを打診されて落ち込む。失意のうち向かった先は渋谷にある元恋人・崇が経営するバ...
「私、まだ終わってない」出世は現場からのリストラだ…50前、あがく女が縋った“男との復縁”という選択
 中堅出版社に勤める綾女。昇進の辞令があったものの、現場から離れる立場になったことに落ち込む。向かった先は渋谷にある元恋...