長すぎた春、「レスより心の距離がしんどい」と婚約破棄を目論む44歳男

並木まき ライター・エディター
更新日:2023-06-24 06:00
投稿日:2023-06-24 06:00

プロポーズしなければ普通に付き合っていたのに

 しかし心の距離に関しては「今からこれじゃあ、夫婦になってからもっと距離ができてしまって、何のために結婚をしたのかわからないってなりそうでコワイ」と言います。

「プロポーズを早まったなっていうのが、正直な気持ちです。プロポーズさえしなければ、今もまだ普通に付き合っているだけだったと思います。

 まぁ、でもプロポーズをしなければしなかったで、ズルズルと交際をしているだけの中身のない関係になっていたかもしれないし、そこはわからないですけどね。

レス解消より心の距離をどう縮めるか

 こうなってしまった以上は、現状のまま結婚をするつもりはありません。でもプロポーズしたのが僕ですからね、そこは責任が伴いますから、里香に対してどうケジメをつけるべきか答えが出ないんですよ。

 僕らは年齢的に妊娠を望んでいるわけではないから、今さらセックスレスを解消する必要はないと思っているので、心の距離をどうやって縮められるのかが1番のポイントでしょうね。

 でも、里香を見ていると僕との心の距離を縮めたいというのが感じられないんですよね。それが今の僕らにとって、1番の問題なんじゃないですかね?

彼女は何もわかっていない

 レスなんて小さな問題ですよ、心の距離が遠ざかってしまった以上は、結婚どころか交際していく意味すら僕は見出せないですからね。

 こっちがここまでプロポーズの責任を感じているのに、里香は多分、そんな僕の心情すらわかっていないでしょうね」

  ◇  ◇  ◇

 恋人同士であれ、夫婦であれ、100%同じ価値観を有する男女は稀です。ましてや交際前の男女となれば、なおのことです。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。

 まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。

並木まき
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ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
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日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

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