別れたら彼女が不憫でしょ? セックスレスと冷めを自覚する30男の葛藤

並木まき ライター・エディター
更新日:2023-09-09 06:00
投稿日:2023-09-09 06:00

一緒にいる意味がわからない

「一緒にいても、つらいんですよ、最近は。でも恋人なので、今まで通りに僕は週の半分以上は、優香の家に帰るようにしています。

 でもね本心では、優香とはもうダメかもしれないなって気もしています。

 優香はどんどん僕に対して口うるさくなっているし、そのうえセックスレスとなれば、もはや一緒にいる意味がわからなくなってきちゃったんですよ。

 まだ付き合って1年だから、あまり深い話をするのも気がひけるし、そもそも優香は僕よりも3歳も年上だから、話していると母親みたいな口調で僕を責めるときも多いし……。

 それに……」

 ここまで話をしたあと、急にバツが悪そうな顔になったカズナリさん。優香さんには絶対に言えない秘密があると、小声でその内容を打ち明けます。

「実は今、優香以外に気になる人ができたんです。あはは、ぶっちゃけ一回だけ体の関係も、もちました。

 その子は僕に彼女がいることも知っていて、僕より年下の子なんで『早く、うるさいおばさんと別れてよ!』『まだ別れないの? そんなうるさいおばさんとの縁が切れないなんて、まるで親離れできない子どもみたいじゃん!』って言ってきています。

年上彼女と別れたいけれど…

 僕には僕でこんな事情があるので、優香も他に気になる人ができたっていうのなら、本心ではありがたいんですよね。そうであってほしいなぁ〜と思いながら、今はまだ優香との関係を清算できていません。

 このまま優香を裏切って、その子のもとに行っていいものか……。優香と付き合って、僕はやっぱり年下の女性のほうが合っているんだろうなと確信しました。

 だけど優香の年齢を考えると、それはあまりにも薄情な気がしちゃって、決断を先送りにしているところです。だって、優香があまりにも、かわいそうじゃないですか」

  ◇  ◇  ◇

 恋人同士であれ、夫婦であれ、100%同じ価値観を有する男女は稀です。ましてや交際前の男女となれば、なおのことです。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。

並木まき
記事一覧
ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
Instagram公式HP

日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

関連キーワード

ラブ 新着一覧


彼と2人きりなのに手を出してもらえない。問いただすと衝撃の告白が…
 パートナーなしの50歳独女ライター、mirae.(みれ)です。20代でハマったメタル音楽のオフ会で知り合った遠い北の地...
mirae.(みれ) 2024-10-08 11:45 ラブ
「また敏腕弁護士を雇えばいいっしょ」ドロ沼離婚した53歳男性。それでも10歳下恋人との再婚に軽いノリ
「冷酷と激情のあいだvol.205〜女性編〜」では、婚活の場で出会った恋人がサイコパスまたはモラハラ気質なのではないかと...
並木まき 2024-08-17 09:07 ラブ
ゆるっと婚活で射止めた彼氏はサイコパス“ほぼ確”案件。ビビりながらも43歳女が別れないワケ
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2024-07-27 06:00 ラブ
不倫相手からのマウントを経験した4人の妻たち キスマ、高額プレ…慰謝料がっつりとったろか?
 人の旦那に手を出す不倫女は、常識はずれな面を持ち合わせているもの。不倫するだけでは満足せず、奥様にマウントをとる女性も...
恋バナ調査隊 2024-07-27 06:00 ラブ
送別会、花火大会…夏の思い出“ワンナイト”4選。アラフォーとて現役♡
  解放的な気分になる夏は“ワンナイト”の季節。ひと晩限りの関係を楽しむのは、なにも若い女性に限ったことではありません。...
恋バナ調査隊 2024-07-26 06:00 ラブ
マチアプに“借金男子”が増殖中!生活苦を訴え、カネを無心。助けを求められたら即すべきことは…
 マッチングアプリで近ごろ見かけるのが「借金男子」です。支払いが大変なので、支援してくれる女性いませんか、と呼びかけてい...
内藤みか 2024-07-25 06:00 ラブ
夫婦喧嘩は“自ら折れる”で片付ける!賢い妻は謝罪感謝をポチってハイ終了
 夫婦喧嘩をする時、自分から折れるのは悔しいと感じてしまいがち…。  でも実は、夫婦喧嘩は自ら謝ったほうが問題は解...
恋バナ調査隊 2024-07-24 06:00 ラブ
「レス離婚」は夫に慰謝料請求可能?弁護士に相談したら意外な答えが…
 セックスレスやセルフプレジャー、夫婦の在り方などをテーマにブログやコラムを執筆している豆木メイです。  実は先日...
豆木メイ 2024-07-23 06:00 ラブ
封筒の中からオンナの毛髪が…もう恋愛したくない! ゾッとした体験談4選
 あなたは、恋愛で怖い思いをした経験があるでしょうか?  今回は、女性たちに“ゾッとした体験談”について話してもらいま...
恋バナ調査隊 2024-07-22 06:00 ラブ
すべてクロ!夫の不倫を見抜いた 探偵級妻たちの鋭すぎる「女の勘」5選
「ん? なんか怪しい…」、そんな女の勘は意外と当たるもの。実際に夫の不倫を、女の勘によって見抜いた女性たちがたくさん存在...
恋バナ調査隊 2024-07-21 06:00 ラブ
婚活市場で「尊敬婚」が増加中。男性に選ばれる女性は若さよりも収入?
 近年、「尊敬婚」が非常に増えています。以前の多くの男性の価値観は、若くて気立ての良い女性を好み、「夫を支える良き妻」が...
植草美幸 2024-10-24 14:23 ラブ
「妻とはマジで離婚」自分の親への非礼に我慢しバカにされ続けた41歳男
「冷酷と激情のあいだvol.204〜女性編〜」では、結婚12年目にして、レスを理由に夫から離婚を突きつけられた妻・絢音さ...
並木まき 2024-08-17 09:04 ラブ
「もう限界だ」レスを理由に夫から離婚届を突きつけられた41歳女の画策
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2024-07-20 06:00 ラブ
夜職彼氏との付き合い方「虎の巻」全方位モテ男を骨抜きに♡
「付き合い始めた彼氏が夜職で、女性との接点が多くて不安…」「彼にとって、お客様とは違う特別な女性になるにはどうすればいい...
恋バナ調査隊 2024-07-19 06:00 ラブ
暑すぎる…!彼氏との幸せ気分をぶち壊す「夏の失敗デートスポット」4選
 いや日本の夏、暑すぎ〜(泣)! 最近は朝からクーラーつけないと滝汗かいちゃう毎日で、彼氏とのあまあまデートにも支障を来...
恋バナ調査隊 2024-07-19 06:00 ラブ
『バチェロレッテ・ジャパン』S3“本当”の楽しみ方 偏差値高めな人の“頭で恋する恋愛学”が詰まっている!
 恋愛リアリティー番組『バチェロレッテ・ジャパン』シーズン3(Amazon Prime Video)が、今まで観たことが...
内藤みか 2024-07-18 06:00 ラブ