村上春樹氏、今年もノーベル文学賞ならず…「村上レシピ」で一人残念会

コクハク編集部
更新日:2023-10-12 20:26
投稿日:2023-10-07 06:00

「村上レシピ」から一品作ってみる

 はい、前置きが長くなりました。

 村上春樹氏の小説の特徴の一つに、「料理の描写がやたらウマそう」が挙げられるのでは?

 そんな作中に登場する料理にフォーカスした岡本一南氏の「村上レシピ」から一品作ってみましょう。そうしましょう。それでもって「残念会」と称してビールを飲みましょう。そうしましょう。

「酢漬けの鯵」に挑戦

 今回、作るのは「風の歌を聴け」に登場する「酢漬けの鯵」です。

 主人公が友人の「鼠」と淡々とビールを飲む姿に憧れて、ビール党になりました(笑)。

【材料】(2人前)

・鯵…2尾
・塩…大さじ2
・水…適量
・酢…適量
・ベイリーフ…2枚
・黒コショウ粒…適量

【レシピ】

1. 鯵を3枚におろし、塩でしめる

2. 室温で20分くらい置く

3. 大きめのボウルに水と酢を4対1の割合で入れ、割酢を作る

4. 鯵を入れて塩を洗い落とす

5. ペーパータオルで鯵の水気をよくふく

6. トレーにひたひたになるまで3の酢を入れ、ベイリーフと黒コショウを加えて、常温で30分くらい浸す

「何故ビールなんて読む?」への最適解かもしれない風味

 完成です!

 見てください、このほんのりピンク色に染まった鯵の身よ。セクシー。エロいー。

 お酢が鯵の青魚特有の生臭さを見事に消し去ってくれております。粒コショウのスパイシーさも◎。「風の歌を聴け」の舞台の8月にぴったりなさわやかな味わいです。
 
 無限ビール待ったなしですわ。そりゃあ、「鼠」と主人公との

「何故本なんて読む?」
「何故ビールなんて飲む?」

 の名シーンも生まれるわけだな。

おわりに

 10歳で「ノルウェイの森」に触れてから、思えばなんとなくいつもそこに村上春樹氏の小説やエッセイがありました。

 筆者の本棚にある文庫本の何冊かは、昔の彼氏からもらったものだったり、借りパクしたものだったり。

 40歳の時に入院した際も、ベッドで「IQ84」を読んでいたら、「私もそれ読んだよ~」と声をかけてくれた看護師さんと盛り上がったこともありました。

 ぶっちゃけ、ノーベル文学賞なんてどうでもいいんです。受賞したら受賞したでうれしいけれどね。

 来年のこの時期もきっと、「村上レシピ」でつまみを作りビールを飲むんだろうな。やれやれ。

(編集K)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


「妊娠アウティング」経験者たちのエピソード 悲劇はどうすれば防げたのか
 皆さんは、「妊娠アウティング」という言葉を知っていますか? もしかしたら、実際に被害を受けたことがある人もいるかもしれ...
あの人気観葉植物が地震を予知!? 植物の異変から事前兆候を察知する話
 テレビ画面に映し出される南海トラフの「巨大地震注意」の文字…。不安で心が押しつぶされそうになりますな。ワタクシが生...
アプローチ中のおんにゃの子は塩対応? “たまたま”の恋の行方にドキドキ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
盆地を見下ろす丘で
 盆地を見下ろす丘で。  くるくると回る風に吹かれ、空に風の交差点を観た。
ほっこり癒し漫画/第79回「来るかな? ニャー」
【連載第79回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
「女郎花と男郎花」読める? ヒント:ジョロウは間違い。初秋に愛でたい
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
ミルクに難色、昭和育児の「母乳信仰」って何なん? 押しつけがましい上から目線LINEにイラッ
 初めての育児や、何人もの育児をしているお母さんは、とりわけ、毎日大変! そんなお母さんを追い詰める身内、どうにかならな...
セレブ妻が赤羽のサイゼリヤに落ちるまで 上流階級との「品格の差」に絶望
 悠々自適なセレブ生活を送っている医師の妻・大宮由香。ある日、お嬢様学校に通う娘のクラスメイト・愛舞(らぶ)とその母親・...
勝ち組ママ友が放った屈辱的な一言。私を「一般人」と一緒にしないで!
 四ツ谷・番町エリアに暮らす医師の妻である大宮由香は、娘・葵を名門お嬢様学校に通わせている。小学校に入った葵から友人がで...
嘘でしょ…娘の友達が「キラキラネーム」? 玉の輿セレブの大きな誤算
 都会の中心でありながらも、ハイグレードな住宅街として知られる四ツ谷・番町エリア。  大宮由香は、小学校に入ったば...
スメハラ? 90年代の出版社は“異臭”がプ~ン…男と香水と時代の変化
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(64)。多忙な現役時代を経て、56歳...
移住の思わぬ落とし穴。収入激減で大後悔!こんなはずじゃなかった…
 コロナ禍でリモートワークに対応する会社が多くなり、地方への移住を一つの選択肢として捉える人は増えました。でも、あまり調...
直木賞作家・荻原浩氏インタビュー 世にはびこる誹謗中傷「耳の痛い意見が人を成長させるとは言い切れない」
 パリ五輪でも選手や審判などに対する誹謗中傷は深刻な問題となっている。誹謗中傷は、他人への悪口(誹謗)と根拠のない出鱈目...
まるで最高級の餡子玉! 黒猫のプリプリ“たまたま”がキュートすぎる
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
江角マキコ芸能界引退から7年、初めてデビュー作を語る(後編)父を亡くした喪失感を「ゆみ子」に重ね合わせた
 芸能界から引退している江角マキコさんが、7年ぶりとなるインタビュー取材に応じた。目的は、石川県輪島市を支援するために特...
2024-08-07 07:00 ライフスタイル