大和礼子(蒼井優)が手渡したトンボ柄の布は…主人公・鈴子そのもの

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2023-10-11 16:15
投稿日:2023-10-11 16:15

NHK朝ドラ「ブギウギ」~第2週「笑う門には福来る」#8

 公演で橘アオイ(翼和希)の衣装の羽を忘れたことをきっかけに鈴子(澤井梨丘)たち3人は仲違いをしてしまう。

 そんな時、鈴子は大和礼子(蒼井優)からプロとして大切な心得を教えられる。ある日、林部長(橋本じゅん)に集められた団員たちは、ついに梅丸少女歌劇団(USK)が初の単独公演を行うことになったと伝えられる。

 新人3人にもデビューのチャンスがあるというのだが、それは3人のうち1人だけだと告げられる。

【本日のツボ】

「梅丸愛」

 あっという間に鈴子の同期はたった3人に。しかも、白川(小南希良梨)と桜庭(木村湖音)が犬猿の仲、鈴子も気苦労が絶えません。

 2人が喧嘩し、途中で帰ってしまい、掃除や洗濯をひとり居残ってやる鈴子。そんな鈴子に神様からのご褒美、憧れの先輩・大和礼子(蒼井優)と話をするチャンスが訪れます。

「あなたたちのミスで一番迷惑を被ったのは誰だと思う?」

 そう聞かれ、「橘さん」と答えた鈴子に、「違う、お客様。お客様はね、現実から離れたくて劇場にいらしてるの。そのお客様に私達は一瞬でも現実を感じさせちゃ駄目。それはプロじゃない」と。

 さらに、「あなた、どうして踊るの?」と再び鈴子に問い、「踊りたいから」と答えた鈴子の目を見つめ、「その先を、これからは考えていきなさい」と諭すように毅然と語る大和の言葉は、これから舞台人として一歩踏み出す鈴子のお守りとなることでしょう。

鈴子を導くキーワード

 もうひとつ、大和が鈴子にくれた言葉が「同期は大切にね」でした。稽古場に現れた橘に、「この人もあなたたちと同じ劣等生だったのよ、ね。だから人一倍、梅丸愛に溢れてる。トップなのに教育係までして。あなたたちも、自分のいる梅丸を愛して」と。

「義理と人情」に「梅丸愛」、鈴子を導くキーワードが少しずつ増えていきます。

【おまけのツボ】

勝ち虫

 鈴子の足首の傷に気づいた大和が、「これを足首に巻いて練習しなさい。バレエはひたすら反復練習よ」と、鈴子に自身が使っていた布を渡します。

 その赤い布に描かれていたのがトンボの絵でした。トンボは前にしか進まず、退かないところから、「勝ち虫」と呼ばれ、縁起がいい柄といわれています。「前にしか進まない」、まさに鈴子のようではありませんか。

桧山珠美
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TVコラムニスト
大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。読売新聞「アンテナ」、放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

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