木下優樹菜から迸るガチヤンキー魂!前言撤回、TV再登場するタチの悪さ

堺屋大地 コラムニスト・ライター・カウンセラー
更新日:2023-11-14 06:00
投稿日:2023-11-14 06:00

真似しようとしても真似できない

木下優樹菜様(元タレント・35歳)

 やっぱりユッキーナ(木下優樹菜)様のヤンキー魂には惚れ惚れしてしまいます。

 どこまでいってもゴーイング・マイ・ウェイで、今が楽しければサイコーだぜーうぇ~い的なヤンキーノリは、真似しようとしても真似できるものではありません(※たいていの人は倫理観的に躊躇してしまうから)。

 最近、またメディアへの露出を増やし始めたユッキーナ様。

 2019年に実姉が勤務していたタピオカ店経営者を「事務所総出でやりますね」と恫喝したとして芸能活動を自粛し、同年末にFUJIWARA・藤本敏史さんと離婚が成立。

 2020年に芸能活動再開を宣言したわずか5日後に、事務所退所と芸能界引退という急転直下の引退劇を披露し、強烈なインパクトを残しました。

タピオカ騒動を経て「一般人」になるも…

 その後はあくまで「一般人」という立場を貫いていますが、YouTuberとして活動したり、写真集を発売したり、モデル活動をしたりしており、「芸能人」と「一般人」の境界線の曖昧さに一石を投じる(?)ような活動をしています。

 さらに今年9月以降はインターネットテレビ局であるABEMAの番組に何度か出演したかと思えば、11月10日放送された「全力!脱力タイムズ」(フジテレビ系)の企画「フワちゃんのサイコーラジオ」にサプライズで登場。約4年ぶりの地上波出演にネットでは賛否の声も上がりました。

 元夫の藤本さんが昨月、当て逃げ事故を起こして謹慎中ですが、こうしてユッキーナ様が“限りなく芸能人に近い一般人”として精力的に活動していくのであれば、娘2人の養育は大変でしょうが経済的には問題なさそうです。

「芸能界復帰はしない」と明言していた

 これまでユッキーナ様はたびたび「一般人」であることをアピールしていました。

 特に昨年3月に写真集を発売した際には、当時のSNSで「今回、芸能界を引退し、一般人として初めての写真集を出させていただくこととなりました。芸能界への復帰は考えておりません」と表明。

 後日行われた出版会見でも、「バラエティー番組に出たりというようなことは考えていないです」と念を押していました。

 にもかかわらず、ABEMAの番組や「脱力タイムズ」にしれっと出演……。こういった一連の言動こそが、プロフェッショナルなリアルヤンキー魂だと感じられるのです。

ヤンキー漫画の原作者の裏話とは?

 ヤンキーものの漫画や映画では、たいてい曲がったことが嫌いな「硬派なキャラ」が主人公のため、現実に存在するヤンキーたちにもそういったイメージを抱いている人も少なくないでしょう。

 しかし筆者は以前、某人気ヤンキー漫画の原作者からお話を聞く機会があったのですが、作品に男気あふれるキャラを登場させたり、熱い友情シーンを描いたりしていたのは、現実のヤンキーたちに辟易(へきえき)としていたからだと語っていました。

 原作者の方は若いころは自身もその界隈にいたことから、リアルなヤンキー事情に精通していたそうですが、実際のヤンキーたちは筋の通らない理不尽かつ傍若無人な外道ばかり。

 “前言撤回”をすることもなく言っていたことと平気で真逆のことをしでかすし、自分のことしか考えていない利己的な人間ばかりだったとのこと。

 そんなリアルなヤンキーたちにうんざりしていたからこそ、漫画のなかではヒーロー然としたキャラクターたちによる美談を描いたのだそうです。

本当の意味でのヤンキー魂を持つ

 メディアに「昔は悪かったが今は更生して成功している」系の経営者や芸能人が出ていると、常々疑問に思うことがあったのですが、彼らはヤンキー時代に迷惑をかけたり被害を与えたりイジメたりした相手ひとりひとりに、きちんと謝罪をして許しを得ているのでしょうか。

 勝手な推測ですが、おそらく全員から許しを得ている元ヤンなんてほぼいないでしょう。過去の罪をちゃんと償って清算しているわけでなく、過去の罪を勝手に解決していることにして、のうのうと成功者ヅラしている人が多いように思うのです。

 そうやって考えると、リアルヤンキーはロジック的に破綻しているようなことでも自分ルールで正当化していけるスキルを持つ、“強メンタル人種”だという仮説を立てられます。

 誤解なきようお伝えしておきますと、ユッキーナ様が過去に誰かをイジメていたとかそういうことを言いたいわけではありません。ただ、やはり「リアルな意味でのヤンキー魂」を持っているタイプに見えるのです。

 ユッキーナ様が過去の自分の言動をなかったことにしたり、意味を脳内変換して都合よく書き換えたりして、“今”をサイコーだぜーうぇ~いと、めいっぱい謳歌できるのは、彼女が紛うことなきプロのリアルヤンキーだからではないでしょうか。

堺屋大地
記事一覧
コラムニスト・ライター・カウンセラー
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。現在は「日刊SPA!」(扶桑社)、「smartFLASH」(光文社)にてコラムを連載中。そのほか「現代ビジネス」(講談社)、「文春オンライン」(文藝春秋)、「集英社オンライン」(集英社)、「女子SPA!」(扶桑社)などにもコラムを寄稿。LINE公式サービスにてチャット相談を受け付けており、恋愛カウンセラーとして年間1000件以上の相談を受けている。
公式X

エンタメ 新着一覧


「虎に翼」語りは尾野真千子 NHKアナと俳優のナレーションの違いは?
 寅子(伊藤沙莉)がお見合いに苦戦する中、親友の花江(森田望智)は寅子の兄・直道(上川周作)との結婚準備を順調に進めてい...
桧山珠美 2024-04-05 15:14 エンタメ
「虎に翼」シン・朝ドラの予感!わずか1話、たった15分で心つかんだ描写
 昭和6年・東京。女学校に通う猪爪寅子(伊藤沙莉)は父・直言(岡部たかし)、母・はる(石田ゆり子)から次々とお見合いを勧...
桧山珠美 2024-04-01 22:28 エンタメ
僥倖!世界に挑む赤西仁ほど「サムライマック」のCM向きな俳優はいない
 マクドナルドのCMにイケメンあり!  そんな声をちらほら耳にするようになりました。たとえば4月2日から全国放送さ...
平野らTOBEがドーム公演大成功の一方、暗雲立ち込める旧ジャニの逆転は
 3月14日から17日にかけて、滝沢秀明氏創設のTOBE所属アーティストによる東京ドーム公演「to HEROes ~TO...
こじらぶ 2024-03-30 06:00 エンタメ
ブギウギ最終回、水を差すようでスンマセン! 残念すぎる4つの演出と描写
 スズ子(趣里)のさよならコンサートが始まる。客席には懐かしい多くの面々がかけつけている。茨田りつ子(菊地凛子)、愛子(...
桧山珠美 2024-03-30 11:41 エンタメ
スズ子引退会見、“天敵の文屋”鮫島の「シャッポを脱ぐ」演出を読む
 歌手・福来スズ子(趣里)の引退会見の当日。スズ子は結局、羽鳥善一(草彅剛)とは話ができないまま会見に臨むことになってし...
桧山珠美 2024-03-27 14:30 エンタメ
超鈍感力! 羽鳥の絶縁宣言を屁とも思わないスズ子とタケシは似た者同士
 歌手引退――。スズ子(趣里)はその決断を、愛子(このか)や大野(木野花)に伝えた。  羽鳥善一(草彅剛)に絶縁す...
桧山珠美 2024-03-26 15:40 エンタメ
「GTOリバイバル」注目の新人イケメンは?松嶋菜々子は本当に出るのか
 反町隆史主演「GTO」が26年ぶりに帰ってきます。反町演じる元ヤン教師・鬼塚英吉がさまざまな問題を解決する学園モノで、...
ドヤ顔のアユミとヘイヘイブギー歌唱シーン温存の理由がわかる回だった
 昭和31年、大みそか。第7回オールスター男女歌合戦当日。スズ子(趣里)は、楽しみに会場へと向かう。スズ子が楽屋で支度を...
桧山珠美 2024-03-22 14:30 エンタメ
最終回秒読み…スズ子はブレずにお人よし、NHKと沼袋勉の手腕いかに!?
 愛子(このか)は、翌日の体育の時間に足の早い転校生と競争することになっていた。しかし、勝てる見込みがなく、愛子は学校を...
桧山珠美 2024-03-21 16:07 エンタメ
和田勉が転生したら中村倫也に!? 強烈インパクトで霞んだ礼子娘の初登場
 東京ブギウギのヒットから9年、ブギブームも下火になってきつつある中、スズ子(趣里)や羽鳥善一(草彅剛)のブギは古いとい...
桧山珠美 2024-03-18 14:30 エンタメ
「光る君へ」主人公バージン喪失!大石静氏が描く平安エロ&バイオレンス
 NHK大河ドラマ「光る君へ」は、平安中期の貴族社会を舞台に、吉高由里子演じる主人公のまひろ(紫式部)の生涯を描くもので...
沢尻エリカ不死鳥の如く女優復帰!大衆は真似できぬ人生転落リアルショー
 2月25日、沢尻エリカの女優復帰作となった主演舞台『欲望という名の電車』が千秋楽を迎えました。  「『残念プロフ...
堺屋大地 2024-03-16 06:00 エンタメ
NHK大阪が誘拐未遂事件をぶち込んだのなぁぜなぁぜ? かつ丼コント?
 誘拐犯が捕まってから、愛子(このか)は3日間も学校を休んでいた。スズ子(趣里)は、学校に行くようにと言うが、愛子は友達...
桧山珠美 2024-03-15 14:30 エンタメ
“テレ朝ドラマ”常連・ホンモノの刑事よりも刑事な内藤剛志、降臨!
 大野(木野花)が受けた電話は、3万円払わなければ、愛子(このか)を誘拐するという脅しの電話だった。そして、警察には伝え...
桧山珠美 2024-03-13 14:30 エンタメ
りつ子スパークのラインダンス必見!ワクワクズキズキと笑顔が溢れる回
 羽鳥善一(草彅剛)作曲二千曲記念ビッグパーティーの日が近づいてくる。羽鳥はスズ子(趣里)たちに、パーティーで余興をして...
桧山珠美 2024-03-11 15:30 エンタメ