お悩みではないですか?
いきなりの寒さです。猫店長「さぶ」率いる我が愛すべきお花屋は、まぁまぁ暖地の神奈川にございますが、ここにきて例年通りの寒さになり、クリスマスリース作りに信憑性が出てきた感じでございます。
この時期にアツい花といえば、パンジー・ビオラ(略して「パンビオ」)。ワタクシ大好きで花市場に行くたびに仕入れてしまう……。
今日も競り人のお兄様たちに勧められるままに買ってしまった大量のパンビオが、店の敷地に収まらず、スタッフさんたちに「またかよー!」と失笑されてしまいました。
そんなおバカなワタクシでも気が付く困った現象。それは庭やコンテナガーデンに植え込んでいたパンビオに、長期間続いた高い温度の影響がボチボチ出始めたことでござんす。
今回はパンビオを美しく長生きさせるためのポイント、「もったいない! ではございません。パンビオの切り戻し」の解説です。
なんかオカシな形になってきた?
秋はパンビオ大好きな方にとって、夏の間しばしお別れしていた愛しの君との再会の季節。気の早い方は9月あたりから出回り始めるパンビオを、自宅にお迎えされるのですが……。
ワタクシ、「ダメ」とは申しませんが、むしろ余程の情熱を感じますのよ。パンビオの最大の敵は高温多湿。寒さには強くても、暑いのはだいぶ苦手ですから。
最低気温10度・最高20度を超える日が一週間も続けば、あのこんもりもっこりの可愛らしい株形も、茎がビローンと間延びして(徒長)、あっという間にオカシな感じに……。
また高温な上に高湿度となると、パンビオにとっては地獄。途端に葉が黄変し始め、花付きも悪くなり花茎も小さくなってまいります。
そうなってしまったら、気持ちを新たに引っこ抜いて新しい株をお迎えするか、切り戻しをするか。二者選択でござんすね。
切り戻しとはなんぞや
伸びすぎた茎や枝を短く美しく切り詰める剪定作業を「切り戻し」と呼びます。切り戻しするの利点は、美しい株姿復活と風通しがよくなること。
日本中どこでも高温が続いた今年、早くに植えたパンビオの茎は徒長気味な状態かと思われます。ワタクシの住む神奈川でも、立派に徒長している株をよく見かけます。
前述の通り、徒長した茎の株は「モッコリ株&いっぱいの花」という本来の魅力を半減させてしまいます。
というわけで、「切り戻し」で本来の姿を取り戻すのがおすすめ。さすれば美しい株姿を取り戻すだけでなく、花付きの向上と株の若返りや風通しがよくなり、蒸れを防ぎ、健全な生育を促します。
お客様に切り戻しの説明をしながら実践してお見せすると、「そんなの嫌じゃ」と拒まれる声多数。「せっかく咲いてるし、ツボミも持ってるのにもったいなくて嫌じゃ」と続きます。
ですが、放っておけばどんどん形は崩れ、葉も黄変を繰り返し、花も貧相になってまいります。
切り戻しや間引きの作業はやればやるほど、株が美しく生まれ変わるポテンシャルを目覚めさせ、2~3週間もすれば新しい花がた~くさん。ぜひトライしてくださいませ。
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