荒れる2024年幕開け 花屋が祈りを込めた「復興と希望」の花束

斑目茂美 開運花師
更新日:2024-01-10 06:00
投稿日:2024-01-10 06:00
 2024年が明けました。今年は元旦から思いもよらないことが起こって、まさに辰年。大きな変化の年が始まったようでございます。
 穏やかとは言わないまでも、良い変化の方へ傾く年になってほしいと願う次第です。

変化の大きな年になる?

 石川の被災地にいる大切な友人たちの安否確認で右往左往しました。

 元気だと知って安堵したものの、伝えられる悲惨な現状に「良かった」とも言えず、未だ厳しい環境にいらっしゃる多くの方々を思うと祈る事しかできないもどかしさと恨めしい心持ちで天を睨むばかり…。

 自分ばかり暖かい場所にいてごめんなさいなどと、同じく切ない思いを抱えてらっしゃる方も多いと思います。

 花屋として、開運花師として、今は花に思いを乗せて祈ります。2024年最初のお話は、「復活と希望を信じて ユーカリとガーベラ」の解説です。

花言葉に思いを寄せて

「復活」や「再生」「希望」を連想する花言葉を持つ植物は実は結構ございます。

 そんな中でも見ているだけでも明るい気分になれる、そして、驚愕の再生力で復活を遂げる植物とは──。

みんな大好き!ガーベラの魅力

 猫店長「さぶ」率いる我がお花屋。小さなお子ちゃまもたくさん来店くださいますが、「どんなお花が好き?」と伺えば「これ!」と指差すのは、たいがい見るからに明るく楽しい気分になれる「ガーベラ」や「ひまわり」です。

 特にガーベラは一輪あるだけで周囲をパッと明るく照らし、ハッキリとした花の顔はまるで笑っているかのよう。

 幾重の葉から凛とした立ち姿で咲き誇り、天に向かって真っ直ぐに、あくまでも前向きに。丸く硬いツボミが放射線を放ちながら広がる希望の光のように花弁が少しずつ開いていきます。

 花言葉の「希望」、ガーベラの立ち姿や花姿から納得でございます。

ユーカリの底力

 ユーカリといえばコアラやオーストラリアを連想しますが、同国は年間を通して乾燥した地域なので、山火事が頻繁に起こるそうです。

 ユーカリは成長していく過程でアンラッキーに山火事と遭遇してしまう時でも環境に順応し自らを防御! とても燃えやすい樹皮(外側の皮ね)は焼かれると簡単に剥がれ落ち、焼けた部分を身から離すことで生きていくために重要な幹の内側にある形成層を守る防衛反応が働きます。

 また、葉や枝から作られる成長抑制物質によって成長が抑えられているツボミがある、ということがわかっています。

 もっとも山火事で葉や枝が燃えてしまうと成長抑制物質がなくなり、発芽が抑えられていたツボミが俄然元気になって火事の直後に発芽する…というなんともたくましい所生術を持っているのです。

 山火事という災害と共に生きていくユーカリの覚悟なんでしょうな。そんな災害にも負けずに大復活するユーカリの花言葉が「復活」「再生」というのも頷けます。

 加えて、ユーカリの再生力たるや…。剪定すればするほどドンドン枝葉が増えて、「こんなに切っちゃうのー!」ってなくらい切っても、半ばヤケクソか? と思うほど、あっという間に屋根を越してしまいます。

 剪定という“逆境”にもたくましく立ち向かい、さらに大きく進化する再生力は植物といえども見上げた精神力。そんな生き方、見習いたいものでござんすよ。

 フレッシュなユーカリの香りも素敵ではございますが、スワッグなどでドライフラワーとして楽しむ際はまた一味違う魅惑の香りが…。どう料理しても“ウマイ”のです。

大人気ガーベラの「再生方法」

「ガーベラは大好きだけど、頭がグッタリしちゃうのよ」

 こんなご相談、よく伺います。原因は花瓶の水分量。意外なんですが、ビックリするほど少なめです。

 大体10cm未満でOK。ガーベラのように茎の中が空洞の植物は、水に浸かった部分から茎の中身が腐っていきます。

 ゆえに水分量は少なめに、水替えのたびに切り口を少しずつ切って新しくすることで、水の吸い上げ量がグンと上がります。

 ガーベラに浸かった水の汚れが早いのは、茎の中身がちょっとずつ腐って水の中に溜まる証拠。冬でも早いサイクルで定期的に水換えをすると、1カ月以上日持ちするのがガーベラの凄いところでございます。

 ガーベラは命短し…は大きな間違いでございますよ~。

 二十四節気でいう小寒を迎え、寒さが本格化。体調も崩しがちになり、ワタクシのようなお花屋さんにとっても寒さ厳しい季節の到来です。

 皆様にとって健やかで優しい時間を過ごせる日が続きますことを…遠いお空の向こうからお祈りしておりますよ~。

斑目茂美
記事一覧
開運花師
半導体エンジニアを経て花業界に転身。イベント・ホテルなどの装飾も手がける生花店を営む傍ら、コンテストで優勝・入賞を重ね、雑誌・新聞等に作品を発表する。神奈川各所にて花教室を開催。障害者支援も花で実践。悩ましくも素敵なお客様を「花」で幸せへと導く道先案内人。ブサかわ猫店長「さぶ」ともに奮闘中。Facebookやってます。

ライフスタイル 新着一覧


ミルクに難色、昭和育児の「母乳信仰」って何なん? 押しつけがましい上から目線LINEにイラッ
 初めての育児や、何人もの育児をしているお母さんは、とりわけ、毎日大変! そんなお母さんを追い詰める身内、どうにかならな...
セレブ妻が赤羽のサイゼリヤに落ちるまで 上流階級との「品格の差」に絶望
 悠々自適なセレブ生活を送っている医師の妻・大宮由香。ある日、お嬢様学校に通う娘のクラスメイト・愛舞(らぶ)とその母親・...
勝ち組ママ友が放った屈辱的な一言。私を「一般人」と一緒にしないで!
 四ツ谷・番町エリアに暮らす医師の妻である大宮由香は、娘・葵を名門お嬢様学校に通わせている。小学校に入った葵から友人がで...
嘘でしょ…娘の友達が「キラキラネーム」? 玉の輿セレブの大きな誤算
 都会の中心でありながらも、ハイグレードな住宅街として知られる四ツ谷・番町エリア。  大宮由香は、小学校に入ったば...
スメハラ? 90年代の出版社は“異臭”がプ~ン…男と香水と時代の変化
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(64)。多忙な現役時代を経て、56歳...
移住の思わぬ落とし穴。収入激減で大後悔!こんなはずじゃなかった…
 コロナ禍でリモートワークに対応する会社が多くなり、地方への移住を一つの選択肢として捉える人は増えました。でも、あまり調...
直木賞作家・荻原浩氏インタビュー 世にはびこる誹謗中傷「耳の痛い意見が人を成長させるとは言い切れない」
 パリ五輪でも選手や審判などに対する誹謗中傷は深刻な問題となっている。誹謗中傷は、他人への悪口(誹謗)と根拠のない出鱈目...
まるで最高級の餡子玉! 黒猫のプリプリ“たまたま”がキュートすぎる
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
江角マキコ芸能界引退から7年、初めてデビュー作を語る(後編)父を亡くした喪失感を「ゆみ子」に重ね合わせた
 芸能界から引退している江角マキコさんが、7年ぶりとなるインタビュー取材に応じた。目的は、石川県輪島市を支援するために特...
2024-08-07 07:00 ライフスタイル
江角マキコ芸能界引退から7年、初めてデビュー作を語る(前編)伴走してくれた能登の人たちに「感謝と恩返し」を
 芸能界から引退している江角マキコさんが、7年ぶりとなるインタビュー取材に応じた。目的は、石川県輪島市を支援するために特...
2024-08-07 07:00 ライフスタイル
「夏の庭の花・植物の水やり問題」災害級の暑さで1週間留守に…対策は?
「災害級の暑さ」なるフレーズ、耳にする日が続いていますが、気付けば夏休みシーズン到来!  我が花屋は神奈川の片田舎の温...
深夜3時にメッセ連続投下!グループ脱退したい…常識知らず&KYなママ友のお騒がせLINE10連発
 保育園や幼稚園の保護者同士でやりとりするママ友LINE。同じクラスのママに誘われて断るわけにもいかず、半ば強制的にグル...
ふるさと納税について夫婦で考えたら、意見が食い違って爆笑の大喧嘩に…「特別vs日常」何が正解?
 選んだ自治体に寄付をしてお礼をもらうことができるだけでなく、一部の税金が還付または控除される、“ふるさと納税”。  ...
2024-08-07 06:00 ライフスタイル
「子どもの夏休み暇対策」どうしてる? 頑張るママのお助けアイデア7選
 子どもが小学生になると、夏休みの過ごし方で悩む大人がたくさんいます。近年では外遊びも猛暑による熱中症の心配があるので、...
【調香師解説】夏バテ解消アロマでフェロモンも復活!睡眠、胃腸、イライラを鎮める香りは?
 毎日暑いですね。フェロモンは最低限の生命力が維持されたうえで、余力から生まれてくるものです。うだるような暑さが続くと心...