冬の園芸は難しい?花屋が教える「ご注意あそばせ」な4項目

斑目茂美 開運花師
更新日:2024-01-24 06:00
投稿日:2024-01-24 06:00
 お花屋さんは1年中忙しいイメージがあるかもしれませんが、寒さこたえる1、2月は比較的まったりムード。慌ただしかった年末の反省とこれからやってくる年度末商戦に向け、英気を養う大切な時期でございます。

暇だからって気を抜いてはいかんぜよ

 大寒を迎えますます寒さ厳しく朝霜が降りる今は、猫店長「さぶ」率いる我がお花屋もガーデニング商材はしばしのお休み期間です。

 我が家は神奈川の片田舎にありますが、猫の額ほどの庭に霜柱が立つ早朝には、狭いながらもビッチリ植えられたパンビオ(パンジー・ビオラ)たちも半分凍りながら寒さにジッと耐えております。

 そういえば、肥料や水やりって、いつやったっけ? レベルなワタクシは“ほっぽらかし園芸”で彼らに頑張っていただいておりますが、正しい真冬の園芸とは一体どうしたものやら…。

 今回はそんな疑問にお答えします。「寒さを乗り切る園芸のススメ」の解説です。

真冬の注意事項とはなんぞや

 なんとなく冬を乗り切ってきたアナタも、これから園芸をやられるアナタも、真冬の注意事項4つをあげてみましたのでご覧くださいませ。

1. 耐寒性ですか?

 ホームセンターやお花屋さんで売られている園芸植物。基本的には季節に合ったものが売られているので、ストレス少なく植え付けて育てられるはずですが、時々「お!」と思うものも…。

 残暑厳しい時期に冬商材が、寒さ厳しい時期に春商材が並んでいて、「季節先取りかぃ?」と思ってしまいます。

 今からベランダやお庭の植え込みをしたい、と考えた場合。まずは植えたい植物がキチンと耐寒性があるか否かの確認をしてください。

「その植物、本当に外気にさらして大丈夫ですかぃ?」は、わからなければ、お花屋さんに聞いてから購入するのが無難です。

2. 日当たりは良い方が○

 日陰じゃなきゃダメな宿根植物は別ですが、基本日陰よりは日なたが良いです。移動できるもんなら、あるいはこれから植えるなら、日なたの方がおすすめですわよ。

 直植えは仕方ないですが、鉢植えなど移動できるものは過度な日なたや霜よけのために台などにのせて高い位置へ移動するのも有効かと思われます。

3. 真冬は成長が超スローペースなの

 外植え植物は寒くなると自分の“カラダ”を凍らせないために糖分を溜め込んでいきます。

 ほうれん草や白菜など冬野菜が寒くなるほど甘い、というのはその作用が働くから。自分はもちろん、根っこの周りの土が凍っておりますから、当然水を飲みたくても飲みづらい状態が続きます。

 ゆえにあまり飲まないし、肥料も食べない。しばらくは根が張りづらく、成長が超スローペースな時期に突入します。早朝、なんだか庭のパンジーが縮んでるように見える…は寒さに耐えて頑張っている姿。お亡くなりになっているわけではございません。ご安心あれ。

 土の凍結防止や雑草が生えづらくするために、草藁やバーク(木のチップ)などを土の表面にまいて美観と土の温度調整をコントロールされる方もいらっしゃいます。

 バークなんてほんとにオシャレに仕上がりますしね。それも一つの方法でございます。

4. 冬場の水やりタイミングも大事

 正直、毎日はいらないと思います。そもそも冬場はそんなに水や肥料は求めません。やり過ぎは逆に根腐れの原因になります。

 地域差もありますが、土が凍ったり霜柱が立っていたり…なんて土には早朝から水をかけてしまうとさらに植えた植物に冷や水をかけることに。

 夏場は毎日早朝ですが、冬場はよほどのことがなければ毎日は避け、2~4日ごとに太陽が上がってからお昼近くまでにあげてくださいませ。

 ただし、今から植え込みをされるというアナタ。なかなか根付かず苗が元気がなくなることがおおいに考えられます。

 種類によってはNGですが(ガーデンシクラメンなど)、せめて根をほぐしてから植え付けると根が伸びやすくなります。極力日なたで、根が張るまでしばらくの間はこまめに水やりをしてあげてくださいませ。

寒い冬もあと少し…

 冬の厳しい寒さはこれからもうしばらく続きます。ですが、どこからともなく漂ってくる春の花「ロウバイ」や「梅」の香りを感じるたびに、少し気持ちが和らいでまいります。

 少しずつ暖かくなれば、縮こまっていた外植えの植物たちが一斉に活動的で元気になりますよ~。ご期待あれ!

 寒い冬を越えてアナタの自宅が暖かな春のお花でいっぱいになりますことを…遠いお空の向こうからお祈りしておりますよ~。

斑目茂美
記事一覧
開運花師
半導体エンジニアを経て花業界に転身。イベント・ホテルなどの装飾も手がける生花店を営む傍ら、コンテストで優勝・入賞を重ね、雑誌・新聞等に作品を発表する。神奈川各所にて花教室を開催。障害者支援も花で実践。悩ましくも素敵なお客様を「花」で幸せへと導く道先案内人。ブサかわ猫店長「さぶ」ともに奮闘中。Facebookやってます。

ライフスタイル 新着一覧


大好きなテレビ鑑賞中、ふと襲われた「不安感」はなんだ? 更年期、不調の新フェーズに突入か
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
土屋太鳳の“裏アカ”疑惑は他人事じゃない? いまや約3割が所有…恐怖の「誤爆ケース」4連発
 女優の土屋太鳳(30)の“裏アカ”流出疑惑が波紋を呼んでいます。いまや芸能人だけではなく、一般人も“裏アカ”を持つのが...
言いすぎー! 思春期な“我が子”のトンデモ暴言集。「うるせえ、スメアゴル」に笑っちゃったよ
 子どもから大人へと移行する時期と言われる思春期は、子育ての修羅場。私たち親も「反発したい年頃よね」と分かっているけれど...
元タレントが見た過酷な現実。芸能界で“誰かのお気に入り”になった女と拒んだ女の分かれ道
 世間を揺るがす芸能界の黒い噂。ニュースとして報じられ、真実が明らかになることも増えました。現在は清浄化が行われている芸...
ありえない“パワハラ職場”経験談6選。「先輩の指示で話せないの」って小学生かよ!?
 パワハラが問題視される時代ですが、今もなおパワハラが原因で退職に追い込まれている人が少なくないようです。今回はパワハラ...
43歳、推し活でお金は減った。でも後悔はない。“推し”と過ごしたあの頃の私を誇りに思う
 アラフィフに差しかかる少し前、私はK-POPの“推し”と出会いました。これまでも長くオタ活を続けてきましたが、その出会...
芸能人も公表…パニックに陥ったら「ダメな人間だ」と責めないで“怖い”と思っていい。今の自分を受け入れる大切さ【専門家監修】
 2012年に59歳で亡くなったロック歌手・桑名正博さんとアン・ルイス(68)の長男でミュージシャンの美勇士さんや、タレ...
魅惑の“にゃんたま”ツーショット♡ 2匹の背比べ、真の勝者は意外なところに?
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
【動物&飼い主ほっこり漫画】連載特別編「春山先生 幼少期の思い出」
【連載特別編】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場!  11月下旬発...
【女名の植物クイズ】夏の花で「あの有名映画の主人公」と同じ名前の品種があるのは?(難易度★★★☆☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
理解不能すぎ!義実家の謎ルール6選。「トイレの水は3回分ためて流す」ってありえる?
 家事のやり方、生活の仕方、人付き合い……それぞれの家庭ごとに存在する「謎ルール」ってありますよね。それが義実家の謎ルー...
花火大会の“有料化”が増えた背景。3万円の高級席も…若者世代は「お金を払って見る」が当たり前?
 今夏も花火大会が大盛り上がり。特に日本三大花火大会の長岡花火は、開催直後のSNSでは観客が撮ってアップした写真や動画が...
まだまだ帰省したくない…私が使った言い訳LINE集。“本当にありそう”な絶妙なウソで切り抜けた!
 この夏、義実家や実家に帰省したことを後悔している人もいるでしょう。「帰省せず1人でゆっくりしたい…」と願う皆さんのため...
めんどくさ! 意味不明な“ママ垢”ルールにゲンナリ…。「成長自慢は禁止」ってなんでよ?
 妊娠出産が初めてだったりママ友がいなかったりすると心細いですよね。そんな中「情報がほしい」「仲間がほしい」と、SNSで...
スナックに「客が来なくなる理由」はどこに? バブル時代とは違う、令和のシビアな現実
 みなさん、ぜひスナックに行ってください! 絶対楽しいから大人になったら一軒くらい行きつけのスナックを…!!  と...
ギャー! 旅行先での恐怖体験6選。友人が車窓を見て真っ青に…満面の笑みを浮かべる人物が
 楽しいはずの旅行で、身の毛もよだつような恐怖体験をしたことはありますか?   この記事では、夏の暑さを吹き飛ばす...