中学受験のプロが推薦 御三家でも新御三家でもない将来安泰の「中堅校」

コクハク編集部
更新日:2024-01-26 06:00
投稿日:2024-01-26 06:00

 今年の中学受験シーズンも真っ只中。首都圏では、1月10日に埼玉県、1月20日に千葉県、そして2月1日には東京都と神奈川県に私立中の入試がスタートとなる。

 とくに首都圏の中学受験者数は、昨年まで9年連続で増加し、2023年には過去最多の5万2600人。今年は減少傾向とみられているが、中学受験は今や難関校を目指す家庭だけではないそうで…。

 23年度も志願者が増加した学校は、とりわけ中堅校が目立ったという。最近は、中堅校でも特定の分野に強かったり、個性を伸ばす教育に長けた学校が増えていて、有名大学や海外留学への進学も見据えられる。

 成績が伸び悩むわが子に、中学受験をさせるべきかと考える親はどうしたらいい?

 中学・高校受験の動向に詳しい「森上教育研究所」の森上展安代表に、共学、男子校、女子校の各中堅クラスの“将来安泰な穴場な学校”とその特色を聞いた。

御三家でも新御三家でもない“穴場”校は…

【共学校】

 宝仙学園中学高等学校共学部 理数インター(東京・中野)
 =偏差値45~46(四谷大塚調べ・以下同)

「中高一貫の私立。入試方法が多種類あって、適性検査型や帰国子女ルート、プレゼンテーション式、4教科入試などで倍率は1倍。間口は広いですが、中学時代には理数的思考力の能力を付けるために論理的に考える学び方を丁寧に教えます。

 受験などの勉強は高校になって本格的に始まりますが、論理的な思考力を育てているので、国公立大や有名私大への進学実績も高いお得な学校です」

 23年度大学入試では現役で東大・京大合格も出している。

【男子校】

 足立学園中学校・高等学校(東京・足立区)
 =偏差値48

「高校からはコースに分かれ、超難関の国立大および海外の難関大学を目指す『探究コース』を設けています。オックスフォード大学とも提携していますし、希望制でオーストラリアへの海外留学もできます。海外の大学を目指せる学力やプレゼン能力などを高められます。グローバルを目指すならおすすめです」

 また、IT教育も進んでいて、ICT(情報通信技術)などのテクノロジーを使った教育が評価。20年にマイクロソフト社から日本の中高で唯一の「Microsoft Showcase School」に認定されて話題になった。

【女子校】

 富士見中学校高等学校(東京・練馬区)
 =偏差値50~57

「近年のトレンドとして、『高大連携』があります。提携先の大学の先生や研究生からサポートを受けて学ぶ機会を得られるのですが、富士見高校は東京理科大と連携していて、模擬実験の機会などがあります。

 女性が一生働ける道として、就職率のいい理系進学が人気。同校からは東京理科大への進学が4割ほどいます。その点でも注目されています」

  ◇  ◇  ◇

 中学受験も難関校に行くことが正解とも限らないそう。広い視野と長い目で見て目標を定める。塾代や大学受験を考えたら、将来の目的にあった中学に行かせる選択肢もありそうだ。

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


「寝てるカナ!」「ぁりがとぅ」それ、なんとかならん? Z世代が震えた“大人のクセ強”LINE6選
 流行り言葉は目まぐるしく移り変わりますが、やっぱり受け入れられない言葉はあるもの。今回は、どうしてもモヤモヤしてしまう...
「生理痛で婦人科に行くなんて大げさ」は間違い。月経不調の陰に潜む病気のリスク【専門医監修】
「月経前や月経中の腹痛がひどい」「頭痛や気持ちがわるくなったりする」「イライラが止まらない」…そんな月経にまつわる不調を...
【動物&飼い主ほっこり漫画】第103回「みんなで百物語ニャーン!」
【連載第103回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽの...
【漢字探し】「鎌(カマ)」の中に隠れた一文字は?(難易度★★☆☆☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
40代、気づいたらぼっち…まぁ、仕方がない3つの理由と“新しいつながり”の見つけ方
 40代を過ぎてから「友達が減った」と感じていませんか? 学生時代に親友と呼べるほど仲の良かった友達でも、気がつけば年賀...
メン地下「推し活」でメンタル崩壊、ストーカー寸前…沼りすぎた女たちの壮絶リアルな体験談
 いろんな意味で話題の「メン地下(=メンズ地下アイドル)」は、激しいハマり方をする女性ファンが多いことでも有名です。 ...
義母からの過干渉が「上司より怖い…」30歳新妻を追い詰めた“凶器”のようなLINE
 私の友人ユリ(30歳・事務職)が結婚して半年。幸せいっぱいの新婚生活を想像していた彼女を待っていたのは、思わぬ“監視網...
やってもた! 買って後悔した“便利グッズと家電”無駄遣いエピソード。バナナケースってマジで何で買った?
 今日も日本中で便利グッズや便利家電が生み出されています。でも、中には便利なはずなのに使ってみると「絶対いらないわ…」と...
マイメロがちょこん♡ 100均の“ワッペン”で服がめちゃ可愛くなった! 芸能人もハマる、手芸が密かなブーム?
 もともと裁縫が好きで洋服や小物を作るのを趣味としていたのですが、引越しのタイミングでミシンを仕舞い込んでから、すっかり...
おばば軍団から聞いた不思議な話。植物のパワーって本当にある? 花屋おすすめの“魔除けになる”飾り方
 ワタクシはいわゆる「スピなお話」が「都市伝説」関連と合わせて大好物でございます。  仕事柄、葬祭や宗教関係の方々...
姑の「無事でよかった」にウルッ…。義母からの“心に染みた一言”4つ。「うちの宝よ」って照れくさいなあ!
“姑”と聞くと「うわぁ…」とマイナスなイメージが浮かぶ人もいるかもしれませんが、素敵な姑も存在するもの。そんな姑をもつ女...
猫さま「ただ受け止めよ…」風に身を任せる“にゃんたま”のありがた~い説法が聞こえる?
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
スター猫ににゃんたま総長まで。個性的なモフモフが大集合! 秋に愛でたい8連発♡
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 2025年8月にご紹介したもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかし...
中年の“集中力”はどこに消えた? 若い頃と「同じ脳じゃない」と気づいた私の小さな工夫
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
なんで全部マネするの?次男の妻が意味不明…悩む57歳義母が見つけた意外な突破口
 かつての嫁姑問題といえば「同居」や「家事」、「子育て」をめぐる衝突が定番でした。しかし令和の時代を迎え、別居が当たり前...
“イヤホン女子”は狙われる? 知っておきたい夜道のNG行動と自衛テクニック
 悲しいことに、女性をターゲットにした物騒な事件が続いています。日頃から防犯意識を高め、対策をしておきましょう。今回は特...