春=別れの季節と思う大人へ「さみしい」は「めでたい」証拠

おくげちゃん 漫画家・イラストレーター
更新日:2024-03-01 06:00
投稿日:2024-03-01 06:00
 みなさんにとって、春はどんなものでしょうか。アラサーの私にとっての春は、年々“別れの季節”になりつつあり、あまり好きではなくなっています。
 わかってくださる方も少なくないのでは? 大人が春に感じる胸の痛み…、なにか減らす方法はないのでしょうか。

春のさみしさを軽減させる方法は?

 

  

 

後ろ髪を引かず、背中を押して

 18の頃の私にとって、春は希望と未来に満ち満ちた素晴らしい季節でした。

 ところがここ数年、アラサーになってからの春は、“別れの季節”と化してしまって凹みます。

 もともと、春といえば卒業のシーズン。昔から別れの季節ではあったはずなんですが…。

 若い頃は、未来にしか目が向いていなかったのかもしれませんね。

 アラサーになった今、痛みは尾を引くわ、傷の治りは遅いわ…で、人との別れがよりつらくなってきたのを実感中です。

別れのさみしさをポジティブ変換!

 先日、転職する友人と厄払いに行った際、胸に残った会話がありました。

 転職するとあまり会うチャンスがなくなってしまうので、私はさみしい気持ちの方が強かったんです。

 しかし話を聞いていると、自分のキャリアをしっかりと考えた末の決断だったので、「卒業ってことか! じゃあ、めでたいね!」と言うと「そういえば、おめでとうと言われたのは初めてかも…」と笑顔。

 その顔を見たら、さみしさなんかブッ飛んでしまいました。

 未来に目をむける友人の新たな一歩を心の底から祝い、応援したい。

 ここ数年で、いちばん春がポジティブな季節になった瞬間でしたね。

 私にとっての別れは、友人にとっての新たな出会いでもある。

 もしかしたら大人の春のさみしさは、誰かを応援することで和らぐのかもしれません。

 泣きながらでもいい、自分の「さみしい」より先に、相手の踏み出す一歩に「おめでとう」と言える大人になりたいですね。

 この春、いろんなことを卒業するすべての人へ、心からの愛とお祝いを送ります。

登場人物紹介

アンナちゃん:どろんぱのOG。自分のキャリアを見据え、どろんぱを卒業。今でも根強いファンがいる。

ママ:どろんぱのママ。キツく見られることが多いが、年々涙もろくなってきたらしい。花粉症なのもあり、少しだけ春がきらい。

おくげちゃん
記事一覧
漫画家・イラストレーター
酒呑みまんが家。ふしぎで妖しい話を描いています。就活が嫌すぎて3年間ドイツに逃亡するなど放浪癖あり。京都市出身、東京在住。水商売歴10年。XInstagramでは毎日漫画を更新中。実績などはこちら

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


信頼の証じゃない 身内に“八つ当たりする”人の心理と対処方
 今回はお悩み相談回です。職場に好きな人がいる男性の方なのですが、よく想い人の女性から八つ当たりされるのだとか。 「信...
派手な集団に遭遇 ざわついた飲み屋で包まれる昭和の空気
 とある飲み屋で派手な集団に遭遇。チンドン屋さんのお出ましだ。  年末にしんみりしても仕方がないから、ここは景気よ...
ぎゃああ! 暖かいところで越冬するカメムシ(涙)、安全な捕まえ方は?
 家の中に出る虫で、ゴキブリを怖がる人はたくさんいますよね。でも、実はゴキブリと同じくらい不快度が高い虫がいます。  ...
口づけしたくなっちゃう♡ 真っ白な“たまたま”にロックオン
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
なぜお正月の飾りに竹?めでてぇ年賀の最強アイテムはSDGs的にも超優秀
 猫店長「さぶ」率いる我がお花屋にも、まもなくお正月がやってきます。  今年の暮れも嵐が過ぎ去った後のように荒れ放題に...
知人「やさしいたい焼き屋のおじさん」私「あれ母親」地雷踏んだLINE
 人にはそれぞれ絶対に踏んではいけない「地雷」があります。でも、それが何かはわからないケースがほとんど。今回は、LINE...
クリスマスを「自分へのご褒美」の口実にしてもいいかしら?
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
ギャラ飲みとラウンジで荒稼ぎも…まともな恋愛ができない29歳港区女子
 経営者や著名人、人気のインフルエンサーも利用する「ギャラ飲み」なるサービスって知っていますか? 東京都内のみならず、全...
再婚しても元夫・家族に子どもを会わせる?本音は「面白くない」だけど…
 ステップファミリー6年目になる占い師ライターtumugiです。私は10代でデキ婚→子ども2人連れて離婚→シングルマザー...
「こっちに付いてきて」広島で“たまたま”が秘密基地にご案内
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
枕元にプレゼントがなくても…満天の星空に心奪われる特別な夜
 出雲の国の満天の星空を眺めていた。  日付が変わった頃、天の川を切り裂くように飛行機が音もなく飛んでいった。 ...
ほっこり読み切り漫画/第64回「みんな揃って、メリークリスマス」
【連載第64回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、突然「コクハク」に登場! 「しっぽ...
「不倫」と「浮気」の違い、知ったかぶりしてませんか?
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
愉快な酔っ払い友達「どこ?寝室に辿り着けない」 私「あんたんち、1R」
 お酒の飲み方は人それぞれです。楽しく飲める人もいれば、酔っ払って記憶を無くす人も…。今回は酔っ払い状態の友達から届いた...
ドライアイ解消にも 目もと専用「アイシャンプー」の効果
 数カ月前、眼科で右目の上まぶたにあった霰粒腫(さんりゅうしゅ)の切除手術をしました。その際、医師に「できやすい体質って...
セクハラに時間が解決?責任を負わない事なかれ主義者の無責任LINE3選
 波風を立てず、責任を負わず、誰かがどうにかしてくれると見てみぬフリばかりする「事なかれ主義」。  一見、平和主義...