スタレビの名曲が聞きたい!仏教と深い関係のある「木蓮」とその仲間たち

斑目茂美 開運花師
更新日:2024-03-27 06:00
投稿日:2024-03-27 06:00
 猫店長「さぶ」率いる我が愛すべきお花屋は、ただいま卒業式や送別など春特有のイベント仕事で、いつにも増して花まみれの毎日でございます。

今年の春も元気に鼻歌歌ってます

 自分の背丈を超えた大量の桜を裁くのも春恒例の業務のひとつ。ノコギリを片手に汗を流すワタクシが、配達途中にアノ白い花を見かけると無性に聞きたくなる「木蓮の涙」(byスターダストレビュー)は、「さくら」(by森山直太朗)と並んで春にヘビロテ視聴する名曲だと勝手に思っております。


 今回は、いまが花の盛りの崇高な花姿で涙を誘う「気高く尊い白木蓮の花」の解説です。

木蓮ってなんですか

 木蓮(モクレン)は春を代表するモクレン属(マグノリア属)の花木。江戸時代より以前に中国からやってきたといわれています。

 恐竜がいた頃の化石の中にもモクレン科の植物は混ざっていたようで、地球上最古の花木ともいわれ、相当に根性のある植物ともいえます。

 比較的温暖な地域に自生する落葉高木で、春になると公園や街路樹で迫力のある花が枝いっぱいに咲いている木蓮。一般的には紅紫色の花ですが、ワタクシは白い木蓮の花がとても好きでございます。

 大きな花の白木蓮(ハクモクレン)はモクレン属の中でも大柄で、樹高も10~15mと結構な大きさ。枝の先に白い鳥が大量にとまっているようにボリューミーな花が咲き始めると、離れた場所からでも主張度高めな存在感で目を惹きますな。

木の枝に蓮の花が咲いているようだから

 肉厚な白い花弁が独特で、天に向かって両掌を合わせたみたいな花姿は、「おててのシワとシワを合わせて幸せ。な~む~」のCMを思い出します。初老のワタクシ、動物と子供と尊いものを見るだけですぐに涙腺が緩んじゃう。

 そもそも木蓮の由来は、花姿が蓮の花に似ているから。木の枝に蓮の花が咲いているようだから「木」と「蓮」でモクレンといいます。

 蓮の花は仏教と深く関わっているせいか、お寺には蓮池以外にも白木蓮をよく見かけます。「な~む~」の場所に祈りのポーズの白い花は、ハマりすぎてびっくりでございますよ。

 木蓮の花言葉も仏教と関連しています。仏教においての蓮は、汚れた泥(俗世)から真っ直ぐに咲く大輪の蓮の姿が悟りの境地を意味しますが、木蓮の花言葉はその蓮に由来し、「崇高」

 天に向かって真っ直ぐに咲く様は蓮も木蓮も一緒で、空を見つめるような姿は気高く、そして美しいのです。

「マグノリア」のほうが馴染みがある?

 みなさまの中には、木蓮よりも「学名:マグノリア」のほうが最近では馴染みがあるかも。えぇ、そうです。香水やアロマオイル、ルームフレグランスなどで聞く名前「マグノリア」のことで、日本ではコブシやタイサンボクなどのモクレンの仲間をマグノリアとまとめて呼んでいます。

 ですので、マグノリアの花は知らんけど、匂いだけは知ってるよ~という方もいらっしゃるのでは? 木蓮は香りが楽しめる花木として知られ、特に白木蓮は香りも特別。フレッシュな花はレモンのようなライムのような、爽やかな柑橘系の香りです。

 アロマオイルで精製される花は白木蓮とは違いますが、同じ仲間でさらに香りの強い花が使われています。

花も葉も香りもいいとこどり

 そういえばここ数年、「おや?」と思う素敵な葉っぱが夏前から入荷するようになりました。表は深いグリーン、裏は茶色のベルベットのような触感で肉厚で、なんだかとってもおしゃれ。ドライフラワーにもなるその正体は、やっぱりマグノリアです。

 同じモクレン科のタイサンボクの葉で、アレンジに使えば、出来上がりがすっかり垢抜けて、魔法レベル。おそるべしマグノリア…花も葉も香りもいいとこどりで欲張りな植物でござんすよ。

 路地ものの木蓮の開花時期は3~4月がピーク。一雨ごとに本格的な春を迎えると同時に、花の見頃は過ぎていきます。

 今年も卒業式の仕事でお邪魔した多くの学校で、見事な白木蓮の花が咲いていました。

 木蓮を見るたびに思い出す様々な思い出がアナタにとってどうか幸せなものでありますように…遠いお空の向こうからお祈りしておりますよ~。

斑目茂美
記事一覧
開運花師
半導体エンジニアを経て花業界に転身。イベント・ホテルなどの装飾も手がける生花店を営む傍ら、コンテストで優勝・入賞を重ね、雑誌・新聞等に作品を発表する。神奈川各所にて花教室を開催。障害者支援も花で実践。悩ましくも素敵なお客様を「花」で幸せへと導く道先案内人。ブサかわ猫店長「さぶ」ともに奮闘中。Facebookやってます。

ライフスタイル 新着一覧


嘘吐きピンクローター
「知ったかぶり」という言葉がある。実際は知らないのに、知っているようなフリをすることだ。  知らなかったことを恥ず...
LINEで退職届は“フツーにある”と聞いてたが…辞めるの簡単すぎじゃね?
「退職する場合は1カ月前までに申し出ること」などと、会社ごとにルールが設けられている場合が多いですよね。でも最近は「今日...
友達褒めるはずが「シェイシェイのワンピ可愛い」で自滅…知ったか、恥っ
 人間誰しも知ったかぶりをしてしまった経験があるはず。知ったかぶりでその場を乗り切れるならいいものの、中にはボロが出て顔...
控えめな家族葬が200万ってマジ? 祖母急死で痛感!葬儀業者の“こっそり上乗せ”テク
 幼い頃に両親が離婚し母方の実家で暮らすことになりました。そんな筆者を優しく迎えてくれた祖母が2023年の11月に他界。...
2024-07-02 16:36 ライフスタイル
「楽しく暮らしています」“たまたま”が遠く離れた母上に一筆啓上
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
幸せの価値、そして――。
 家族親子恋人たちお年寄りも若者も桜に埋もれて過ごす時、人は皆幸せそうだ。  季節はもうすぐ梅雨――。
ほっこり癒し漫画/第74回「ヘルプみーこ」(中編)
【連載第74回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
今さら聞きにくい? 英語の新敬称「Mx.」や「X」って何
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
夫の胸ポケからキャバ名刺→子の刻に家出!?いいから落ち着けが止まらない
 LINEの文面だけでも、意外と「焦ってる」「取り乱してる」と分かるものですよね。今回は、そんな慌ただしいLINEを3つ...
すげえ!BoA完コピおじいに喝采。スナック常連の濃ゆいエピソード3選
 みなさんの職場には癒しキャラはいますか? スナックで働いているといろんな人を見るのですが、癒しキャラもとっても多いんで...
好きを仕事にしても「しんどい」よ。憧れだけではない現実との向き合い方
 キャリアについてよく聞くフレーズが「好きを仕事に」。確かに、好きなことでお金を稼げたら一挙両得! 幸せな毎日が送れそう...
「マタニティハイ」要注意! おブスな振る舞いが誰かを傷つける可能性も
「妊娠して幸せの絶頂です!」と感じている女性必見! 今回は、マタニティハイでやりがちなNG言動を4つ紹介します。  妊...
クネクネの正体はおとうさん!“たまたま”が真実を知った瞬間
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
【花屋実践】春から秋まで眼福♡ずぼら激推し良コスパの姫リョウブって?
 今年も自らの無計画さを後悔する季節がやってきました。  猫店長「さぶ」率いる我がお花屋の店横にある屋外LAB(「植物...
「ぼっち・ざ・ろっく!」のぼっちちゃんも仰天!承認欲求モンスター図鑑
 承認欲求は、人間であれば持っている自然な欲求。誰だって「自分の話を聞いて欲しい」「自分を認めて欲しい」と感じることがあ...
気まずい既読スルー後は演技力が命!《文章未完+矢印》で打ち途中を装う
 友達や知り合いからLINEが届いても、LINEの内容や忙しさによってはつい返信を後回しにしてしまいがち。そのまま忘れて...