厳しかった祖母が唯一褒めてくれた髪
筆者がヘアドネーションをするようになったのは4年前から。祖母と母の影響が大きいです。
祖母は、筆者の髪をよく褒めてくれました。
「髪の毛だけはまっすぐね」
褒めてる…のか?(笑)。祖母はふわふわの猫っ毛。おまけに毛量も少なく、ボリュームを出すのに四苦八苦していました。
一方筆者の髪は、真っ黒のストレート。毛量もたっぷりで、油断するとすぐにもっさりしてしまうのが悩みです。
茶髪にした時の祖母の怒りっぷりったら。
「なんてもったいないことを!」
と、がっつりたっぷりお説教を食らいました。
そんな祖母もとうに亡く。せっかく祖母が唯一褒めてくれた髪の毛が、誰かのためになればいいなと、興味を持ったのが一つのきっかけです。
ばーちゃん、あんたの孫はちょっとはまともな考えをするようになりましたよ。
深夜にひとり泣いていた母
筆者がヘアドネーションをするもう一つの理由は20年前に他界した母です。母は多発性骨髄腫を患っていました。
闘病生活は10年ほどだったでしょうか。治療の副作用で髪が抜けたことも。
大丈夫かな…と筆者の心配をよそに、母は「一回やってみたかった」と、頭を丸めたのです。そりゃあもう、ツルツルに。
「生きとったら、髪なんてまた生えてくるやろ」
こともなげにそういっていた母ですが、ある夜中、洗面所で鏡を見ながら涙目になっているのを見てしまったんですよね。
本当はつらかったんだな…と母の強がりを見抜けなかった自分の鈍感さを悔やみました。
その後、バイト代で医療用のウィッグを購入しました。
「気にしてないのに」と言いつつも、母は喜んでいました。
◇ ◇ ◇
今回、筆者が寄付した髪の毛の長さは40センチ。約4年間伸ばした髪がどこかで誰かの気持ちを、少しでも明るくしてくれればなと思います。
最近、ヘアドネーション対応の美容院も増えてきたとのこと。興味を持った方は、予約サイト等で「ヘアドネーション」で検索してみてください。イメチェンと社会貢献ができて一石二鳥ですよ♡
さて、3回目を目指してまた伸ばし始めますか!
(編集K)
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