彼は「うちに泊まる?」と言った
周囲のオフ会メンバーたち続々とがカップルになっていく中で、自分もKくんと恋人同士になりたい! という思いが日に日に増していました。親しくしていた仲間たちも「早くKくんとくっつきなよ!」と煽ってきたり…。
チャットで話している際も、お互いに好意があるような言動をしたりと、ネット上ではまるで付き合っているような雰囲気を漂わせることも。気持ちを確かめることも確かめられることもなく、それでも「Kくんと私は両思いなはず」と思い込んでいました。
とはいえ、私は関東で彼は北の地方都市という遠距離。ネット上では毎日会えてもリアルで会うのは難しい。関東でオフ会があるたびに彼は上京をしていましたが、2人だけで会えないことにいつしか焦りはマックスに…。
私は思い切って彼の地元に遊びに行くことにしたのです。
「そっちに行ったら遊んで欲しい」と仕かけたところ、彼は快諾。そしてこう言ったのです。
「泊まる場所をまだ見つけてないなら、うちに泊まれば?」
緊張しながら向かった北の地
なんていうことでしょう! 彼の方から「うちに泊まりなよ」と提案をしてきたのです。彼は大学の近くのアパートでひとり暮らしをしていました。もちろん狭い1Kの部屋です。
「いいの?」
「もちろん!」
彼は嬉しそうに答えました。いきなり好きな人の家に泊まることになり、「もしかしたら、あんなことやこんなことが起きるかもしれない」「一気に関係が進んじゃうかもしれない」「誘われたらどうしよう!」「下着はどうしたらいい?」「初めての時ってどうしたらいいの?」などの勝手な妄想がふくらんでいきます。
新幹線の手配をするかたわら、かわいい下着を買ったり、パソコンでこっそりセックスについて調べたりと、“初体験の準備”も抜かりなく進めました。
そして、「いよいよ初体験しちゃうかも…」という淡い期待と緊張に包まれ、新幹線に乗り込んだのですが、その期待を大きく裏切るようなできごとが待っていたのです。
次回に続きます。
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