期待はずれと面白かった春ドラマを調査『アンメット』は好評じゃないの?

コクハク編集部
更新日:2024-06-20 09:13
投稿日:2024-06-20 06:00

 2024年4月スタートの春ドラマが、続々とクライマックスを迎えていますね。結局、どれが面白かった? つまらなかった? アラフォー女達のリアルで勝手な意見を聞いてみました。

 アラフォーともなると、仕事や育児などもありドラマにどっぷり浸かってもいられない。一方で、忙しい生活の潤いとなっているのもドラマだったりします。そんな女達の感想は世間と同じなのでしょうか?

一番人気はやっぱり『アンチヒーロー』!

 まず、もっとも評価が高かったのはやはり日曜劇場『アンチヒーロー』(TBS系)でした。その理由って?

「長谷川博己ここにあり! 冤罪という重たいテーマながら、日曜夜でも視聴できたのは、長谷川博己あってこそ。不自然かつ演技がかったセリフ語尾も本心を見せない明墨のキャラをうまく表していたなあと。

 木村佳乃はもう少し登場シーンがあったら、最終回に感じたキャスティングの限界は回避できた気がして残念。特番やSEASON2を期待してます」(企画・45歳)

「長谷川博己のスタイルの良さとニヒルな表情にやられた! 出演者、全員素晴らしかったと思う。話は複雑だったし真犯人はわからなかったけど、全体的に引き込まれた。miletの歌う主題歌も荘厳で好きでした」(出版・43歳)

「日曜劇場お約束ともいえる顔芸あり、逆転劇のスッキリ感ありで、難しいことを考えずに楽しめた。王道ともいえる展開だけど、人物の描き方に余白があった点も良かった。

 背景を視聴者が知りすぎないことで不条理感が増したし、最後も行動原理だけを紐解いている点がまさに『人間ドラマだねー』と感じた。あと、緒方直人が魅力的だった」(印刷・46歳)

大河と朝ドラ強し!安定の『光る君へ』と『虎に翼』

 次に「面白い」という声が多かったのは大河ドラマ『光る君へ』と連続テレビ小説『虎に翼』(ともにNHK)でした。まずは『光る君へ』の感想から。

「今年の大河は面白い! 去年は途中でリタイアしたのですが(笑)、今期は夫婦で毎週楽しみに見てます。少女漫画っぽいところもあるけど、そこが良い。平安時代がこんなに興味深いなんて知らなかった。私も夫も中国語が分かるので、中国語が出てくる点も嬉しいです」(翻訳・42歳)

「まひろと道長の恋愛を軸に描く人間模様がめちゃくちゃ面白いです。やっぱり大石静先生はすごい! 現代の恋愛ドラマを見る感覚で楽しんでいます。中宮定子と清少納言の関係も尊くて、なぜ清少納言がこの世界を愛でる『枕草子』を書いたのかがよくわかる。

 学生時代に見ていたら古典を違った目線で捉えられたんだろうなと思うと、今の中高生が羨ましいです」(編集・40歳)

 一方、『虎に翼』は?

「これまでのヒロイン像をぶち破っていて爽快。寅子の生理についての描写や轟の花岡への思いなど、これまであまり触れなかった部分を丁寧に描いているのが好印象です。全体的に、人と人との関わりの描き方が素晴らしいですね」(美容・41歳)

「オープニングで流れる映像や米津玄師の楽曲がドラマの世界観にマッチしていて最高。女性初の弁護士というテーマにも惹かれる。女性にとってつらい時代だったろうけど、コミカルに描かれるので楽しく見られる。一方で重要なシーンは深く描かれるなど緩急があり、飽きずにいられる」(観光・43歳)

クドカン脚本『季節のない街』、『Destiny』も意外と好評?

 ほか、宮藤官九郎脚本の『季節のない街』(テレビ東京系)には「昔のストーリーを踏襲しつつ、現代劇にアレンジしてる余白の残し方がグッと来た」(脚本家・40歳)。

 酷評されていた『Destiny』(テレビ朝日系)にも「最終回の謎の回収が独白で終わってあれれと思ったけど、最後まで見ちゃった。美男美女の恋愛はいいね」(ライター・41歳)などの好意的なコメントがあったものの、多くの票が入った作品は上記の3作品のみでした。

「『我慢の3話』までたどり着けなかった作品ばかりだった」「興味がなくチェックすらしていない」というコメントもあった今期。

 では、「正直、期待はずれだった」ドラマについても聞いてみましょう!

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


なにわ男子・道枝駿佑は“肉食女子”から守られたのか?「キャスター」男性俳優陣が気になるよ
 芸能界広しといえども清純派と呼べるのは芦田愛菜だけ。長年、そう訴えてきましたが、今回の一件が図らずともそれを証明したの...
共亜事件は「虎に翼」のオマージュか。あんぱん、ブギウギの3人が同時代を生きている
 昭和11年、家族や嵩(北村匠海)に見送られ、のぶ(今田美桜)は女子師範学校の寮に入る。軍国主義の担任・黒井雪子(瀧内公...
桧山珠美 2025-04-28 18:40 エンタメ
「あんぱん」最後まで毒親だった登美子(松嶋菜々子)。去っていく彼女に問うてみたいこと
 受験したのぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)の明暗が分かれる。静まり返った柳井家で、寛(竹野内豊)たちに頭を下げる嵩。そこ...
桧山珠美 2025-04-26 12:50 エンタメ
春ドラマの評判を調査!『最後から二番目の恋』は令和の鬼渡?『あんぱん』『対岸の家事』の感想は
 2025年4月期も話題のドラマが続々スタート! 多すぎてどれを見るのか迷ってしまう…。そんな人のために忖度なしでドラマ...
「あんぱん」千尋(中沢元紀)は本当に良い子…史実どおりの展開なのか。しょくぱんまんのようなイケメンだ
 けんかした嵩(北村匠海)と千尋(中沢元紀)に、寛(竹野内豊)は改めて後継ぎはいらないと告げる。そして、何をしながら生き...
桧山珠美 2025-04-23 17:51 エンタメ
こうでなくちゃ! 志尊淳の正解を「恋は闇」で見た。いい人よりも“妖しい姿”に妄想が駆り立てられる
 新ドラマ「恋は闇」(日本テレビ系)の志尊淳が良きです。  前クールの「日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった...
「あんぱん」なんて贅沢!今が旬、河合優実の“目で語る”表現力と色気に驚く。俳優・ソニンのEE JUMP感を消した演技も見事
 なりたい夢を見つけたのぶ(今田美桜)は、女子師範学校合格に向けて猛勉強をし始めるが、成績が思わしくなく頭を抱える。同じ...
桧山珠美 2025-04-21 14:23 エンタメ
怪演・市原隼人に「ヤバい超大物」2人が熱烈ラブコール。迫真すぎる“ガンギマリ”の演技がモテる理由か
 大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』(NHK)にて、盲目の大富豪にしてゾクッとする異様な雰囲気を放つ鳥山検校を怪演...
堺屋大地 2025-04-21 06:00 エンタメ
ラランド・サーヤは「名誉男性」なのか? お笑い界の“女すぎる”という悪口に思うこと
 ラランド・サーヤが参加するバンド「礼賛」が大阪で行ったライブで、痴漢行為が発生。被害女性がSNSで被害を訴えたことで発...
帽子田 2025-04-20 06:00 エンタメ
「あんぱん」松嶋菜々子の“毒”さえチャーミングにする厄介な美しさ。ドキンちゃんにも見えてしまった
 8年間音沙汰のなかった登美子(松嶋菜々子)が突然帰ってくる。登美子に対してわだかまりが残ってはいるものの、自分の漫画を...
桧山珠美 2025-04-19 06:00 エンタメ
「あんぱん」登美子(松嶋菜々子)の登場が不穏…色っぽいけど。貴島中尉(市川知宏)は“あのキャラ”を意識?
 新聞社に出した漫画で賞金をもらい、ご機嫌の嵩(北村匠海)。一方のぶ(今田美桜)は、パン食い競走で転びそうになったところ...
桧山珠美 2025-04-17 16:02 エンタメ
カトパンへの嫌味に物議…新井恵理那は承認欲求のカタマリか、悪役を演じる聖人か?
 昨年3月、8年間出演して総合司会も務めていたテレビ朝日系の朝の情報番組『グッド!モーニング』を降板したフリーアナウンサ...
堺屋大地 2025-04-17 06:00 エンタメ
【募集】春ドラマ何見る? 面白かった&ガッカリを教えて!『最後から二番目の恋』『あんぱん』etc
 コクハクでは2025年春ドラマを対象としたアンケートを実施します。4月よりスタートした春ドラマ、「期待している」「面白...
笠松将、柳楽優弥を超えなければと思っていた。俳優業の“わからなさ”は「自分自身にビビッている感覚」『ガンニバル』シーズン2インタビュー
“この村では、人が喰われているらしい……”    2022年の年末にディズニープラス スターにて独占配信がスタートす...
望月ふみ 2025-04-15 06:00 エンタメ
「あんぱん」嵩(北村匠海)の“ジェラシー”がなんとも可愛い! 寛(竹野内豊)の診察シーンが見たかった
 昭和10年、高等女学校の5年生になったのぶ(今田美桜)は、ある日、貴島中尉(市川知宏)と再会。祭りのパン食い競走で使う...
桧山珠美 2025-04-14 19:03 エンタメ