先輩の言葉で我に返る
しかし最近になって、佳奈さんのアルバイト先の先輩から「それってモラハラなんじゃない?」と言われたことで、自分の夫が世間一般の夫よりもモラハラ気質であることを確信したと言います。
「モラハラ夫って言葉をよく聞くようになったのって、つい最近じゃないですか。
それまでは私が被害者だってことにすら、私自身が気づいていませんでした。
アルバイト先の女性から、我が夫みたいなのをモラハラ夫っていうんだと教えてもらって『そうだったのか!!!』という感じでしたね。
だからこれまでは娘のためにも『私さえ我慢すればいいんだ』と、なんとか波風が立たない家庭を維持しようとしていたのですが、もうその必要はないかなって思って…」
夫との生活に強い疲労感を覚えていた矢先に、アルバイト先の先輩から「離婚も視野に入れたほうがいい。モラハラは治らないから」ともアドバイスされたとのこと。
一時的な感情じゃない
「それで、私の気持ちは一気に離婚へと傾きました。
一時的な感情ではなく、7年間の集大成として離婚をしたいって感じです。私の覚悟は決まっています。
ところが…、夫がですね、私が『あなたのモラハラを理由に離婚をしたい。慰謝料と養育費を払ってください』と言っているのに、まったく聞く耳を持たないんですよ!」
だんだんとイライラした口調へと変わってきた佳奈さんは、夫が離婚の話し合いに応じないことに対して、今は大きなストレスを感じているとのこと。
協議離婚ができなければ調停や裁判も辞さない覚悟ですが、問題はモラハラの証拠が少なすぎると感じている点にあると話します。
調停や裁判は心細い
「モラハラの証拠集めをしたくても、今や夫とはほぼ別居状態で、私は娘と一緒にほとんどを実家で過ごしています。
だから夫との同居中に、もっとモラハラの証拠を集めておけばよかったんですけど、手元にあるのは数少ないLINEのやりとりくらい。これじゃあ調停や裁判をするには、ちょっと心細いな…っていう気がしているんです。
だからこそ、できれば協議離婚できっちりと終わりにしたいんですよね。それで、正直なことを言うと、今の私は焦っています。
夫には『モラハラの証拠は、わんさか集めてある』って伝えてありますが、本当はそこまでの証拠はないから…。
協議離婚でさっさと離婚できるのが理想ですけど、このままだと厳しいのかなって不安も大きくなっているんです」
◇ ◇ ◇
離婚を急ぐ佳奈さんに対し、離婚をする気がなさそうなカズマさん。
夫婦感のすきま風が強風になりつつある状況において、夫は現状をどのように捉えているのでしょうか。実は、妻の主張とはまったく異なる認識でいることがわかりました。次回に続きます。
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