【夏の草花問題】灼熱の太陽の日差しとゲリラ豪雨
神奈川の片田舎が立地の猫店長「さぶ」率いる我がお花屋にも夏がやってきました。店先には鮮やかな夏の花が、屋外にはガーデニング商材の苗物たちが並び、灼熱の太陽の日差しとゲリラ豪雨という“夏の洗礼”を甘んじて受けながらたくましく生きております。
店の横の“ほっぽらかし園芸Lab”もいつの間にか夏の花が元気よく咲き(聞こえは良いけど宿根草・多年草を植えただけ)、美しいグラス系(草系)や楚々としたさまざまな花がリレーをしながら春夏秋冬なんだかんだと楽しませてくれています。
夏のお庭の醍醐味
ところで、夏を迎えた神奈川で「これは…!」とうなる素敵なガーデンが無料で拝めるナイスな観光スポットがございます。今回は、ガーデニング愛好家なら一度は訪れてみたい「こんなお庭に憧れる! 理想的なペレニアルガーデン」の解説です。
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ペレニアルガーデンってなんですか
ペレニアルとは「永続的な」という意味合いですが、園芸でいうペレニアルはペレニアルグラスのこと。宿根草や多年草を指します。
宿根草は冬季は地上部の葉が枯れてなくなっても根は生きていて、春の訪れとともに芽が出て復活する植物のこと。多年草は常緑で年間通して地上部の葉は枯れずに残ります。
ペレニアルガーデンは宿根と多年を中心に組み合わせた庭のことで、年間通してさまざまな植物が花や彩のリレーをしながら季節の移ろいを感じられるのです。
ペレニアルガーデンは植物が根付いて馴染むまでは若干の手入れが必要ですが、その後は多少の剪定や草取りを残して年間通して楽しめます。一年草のように一年で枯れてなくなるわけではないので、それぞれの植物の特性を知ったうえで、計画的に配置を設計するわけですが、うまくハマったときの喜びもまた格別…!
そんな究極の、お見本のようなペレニアルガーデンが神奈川に存在! 大好きな牛ちゃんに会えるのも楽しみに、仕事をサッサと片付けて大人の遠足に行ってまいりました。
美しいガーデンがあまりに有名な牧場
神奈川県愛川町にある観光牧場「服部牧場」は、牛・羊・ウマ・ウサギ…未確認な動物もなんだかいっぱいの観光牧場ですが、敷地内にはガーデナー憧れのペレニアルガーデンがあります。
牛舎の赤いサイロをバックに広がるガーデン。そこには初夏を彩る楚々とした花や風になびくグラス(草)たちが美しく輝いておりました。
実は5月にも訪れてまして、一般公開前とはいえ、すでにモーレツ綺麗。花が咲く前のガーデンでは色とりどりのグラスたちが楽しめましたが、1カ月経ったお庭はさらに植物が育ち、ガーデン全体が膨らんでいるように見えました。
決して派手ではないけれど、宿根草や多年草特有の渋い・可愛い・奥ゆかしい花々がまるで迷路のような通路の両脇に咲いていて、生きてるけどアノ世に来た気分w。
花だけでなく、色や形がさまざまなグラスが、足元からワタクシの身長をはるかに超えたものまであり、とにかく豊富すぎる植物の饗宴に雑草なんて生えてる隙間もねぇ。超絶理想のペレニアル状態でござんすよ。
ここまでになるには緻密な庭園設計とよほどの植物知識がなければできないな…と、我が店の“ほっぽらかし園芸”とは比べものにはならないけれど、魂揺さぶられるガーデンとのご対面でした。
どうする「雑草生えちゃう」問題
ガーデニングにとって、最も困った現象といえば「雑草生えちゃう」問題。ペレニアルガーデンでは計算し尽くされた植物の配置により、美しいグランドカバーの植物で解消されております。
一年草はこぼれ種で翌年花開き、わずかな隙間でもみっちりと埋め尽くされた宿根草たちが、色鮮やかな花と葉で途切れることなく一年通じて楽しませてくれます。
宿根草や多年草は一年草に比べると若干お値段が張るものが多いのですが、一度植えて完全に根付いてしまえば毎年楽しめるので、かえって安上がりかもしれません。
一年草に比べて花やグラスの色や形も豊富。選択肢がグッと広がり、長期間にわたって少しずつ増やしながらガーデンを作り上げる醍醐味が味わえます。何より根付いてしまえば手入れも楽チン。
自然を感じるけれど、人の手仕事と気持ちがこもった庭がペレニアルガーデンなのでございます。
入場無料とは思えないお得感満載の「服部牧場」で動物とアイスクリーム、そしてペレニアルガーデンを満喫する夏もいいかもね~なんて、旨旨ソフトクリームとドイツウインナーを頬張りながら、呑気な羊の顔を拝んでしまったワタクシでございます。
今年の夏もアナタにとって素敵な夏がやってきますことを…遠いお空の向こうからお祈りしておりますよ~。
服部牧場
神奈川県愛甲郡愛川町半原6087
https://kanagawa-hattoribokujou.com/
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