会話の内容が毎日同じ問題
そんなお客様がたと「夏は花には厳しいよね」などと繰り広げられるこの会話…仕方ないなとは思っております、めまいがするほど暑い夏なんで。
そして、最後に着地する内容が今回のテーマ、「結局、夏にはどんな花が長持ちなんだい? オススメな夏の切り花」の解説でございます。
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夏にオススメ切り花
花の日持ちは正直お家の環境にもよります。
日中ずっと留守&狭い密室であれば、灼熱地獄必至だと思われるので、そりゃ何を飾っても厳しいのですが、そんな中でも「これは?」と思うのがこちら。
1. ユリ
お悩みポイントの花粉問題は、八重咲きやパウダーレスタイプも増えて、悩まされる機会がすっかり減りました。
通常タイプのユリでしたら、花粉が出てくる前に除去してしまうことをオススメします。油分を含んだ花粉が衣服に付いて厄介になるのを防ぐばかりか、受粉そのものを防ぐので日持ちもグッと上がります。
短めに茎をカットすれば、蕾もきちんと咲きます。
2. ひまわり
夏の定番ではありますが、近年では白や黒、茶色の品種もあって、年間通して入手可能になりました。日持ちポイントは花瓶の水量5cm程度と毎日の水換え、1cm程度の切り戻しです。
3. 国産アンスリューム
アンスリュームに限らず、トロピカル商材は文句なしに日持ちします。夏が旬のお花ですからね。この時期はアンスリュームだけでなくデンファレ、バンダ、オンシジュームなど国産が多く出回ります。
4. 宿根スターチス
色とりどりの苞(ほう)がカサカサしていて、すでにドライフラワーみたい。
特にカスミソウの代わりに使われる宿根スターチスは茎がへたれることもなく、いつの間にかドライフラワーになってますな。
5. 国産ヒペリカム
夏時期になると国産のヒペリカムが出始めます。爽やかだけどどこか甘い香りも独特で、なんだかワクワクします。
日持ちポイントは枝の切り口を5cm程度ナイフやカッターなどで皮を剥くと水揚げが良くなります。
水揚げの鈍い枝物は皮を剥いちゃうといいですわよ。ワタクシのお店ではピューラーでバンバン剥いちゃます。
6. トルコキキョウ
柔らかくか弱そうなイメージですが、意外にも夏が旬。花首が固くまっすぐしっかりしたものを選んでください。
長持ちさせるポイントは切り口を貯めた水の中で斜めにカットする「水切り」。折れやすい枝であればハサミやナイフを使用しない水中での手折りもオススメです。
7. 枝物・葉物
究極「花」にこだわらなくても…な展開ですが、夏場は葉物のバリエーションがグッと増えます。グリーンのグラデーションの組み合わせも素敵ですが、赤や黒、白などもあるので組み合わせは無限大。
少ない水量で管理すれば下手すると根っこが生えてきて、日持ちを通り越して水耕栽培のレベルに達してしまうものまでw。
枝物の場合、長持ちさせるポイントはたっぷりの水と霧吹きなどで行う「葉水」です。乾燥を防ぐだけでなく、ハダニも吹き飛ばしてくれます。
+αでナイスな長持ち方法
まず大前提として「毎日の水替え」「茎のヌメリを洗って除去」「切り口をちょっと切り戻し」はマスト。手を洗うついでのルーティーンと思えば、たいしたご負担にはならないかなぁと思われます。
そのほかに手軽でできることは以下の3つ。
1. 花瓶の消毒
ヌメリがダメ。定期的に台所漂白剤に漬けときゃ綺麗になります。
2. 少ない水量
水に浸かっている茎が腐っていくので、夏場の基本は花瓶の水量は少なめ。
3. 花を入れすぎない
花瓶の口元がグラグラするぐらいでないと蒸れて劣化の原因になります。
そしてもしできるならコチラも効果的
1. 切り花延命剤を入れる
今では入手も簡単。一番確実。
2. 炭酸水やサイダー
ヌメリの原因はバクテリアによるものですが、バクテリアの発生の抑制が期待でき、サイダーは水溶性の糖質がさらに花の栄養にもなります。
ただし、ペットボトルに直接口をつけたものでは効果も台無し。気が抜けた炭酸水でも効果が期待できます。
3. 水200mlに一滴の台所漂白剤
200mlに一滴なんて驚くかもしれませんが、入れすぎはかえって植物には毒です。
4. 花瓶代わりにステンレスコップ
保冷機能のあるステンレスコップに氷を入れてお花を入れるとだいぶ違います。
◇ ◇ ◇
夏場でも効果が期待できるアクションですわよ。お試しあれ。元気な植物がアナタに心豊かな癒しの空間を演出してくれますことを…遠いお空の向こうからお祈りしておりますよ~。
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