「ウチのは、過剰なルッキズム信仰」美に固執する妻からの“加齢臭いじり”に疲れ果てる54歳男性

並木まき ライター・エディター
更新日:2024-08-24 06:00
投稿日:2024-08-24 06:00

美容に給料をつぎ込んで…

 化粧品や流行の美容医療に散財をしている妻の行動は、ケンタさんにとって悩みのタネでもあって…。

 ケンタさん自身は子どもがいないからこそ将来の蓄えは多いほどいいと考え、妻が美容に多額を費やすのが理解できないと言います。

「金銭感覚の違いと言われればそれまでですが、妻が自分で稼いだ給料とはいえ、貯金をせずに多くを美容に費やす姿を見て、悲しくなることもあります。

 だって、そこまでしても見た目はやっぱりオバサンですからね。美意識が高そうって雰囲気はありますけど、やっぱりオバサンはオバサンですよ。

 ちょっと厳しい言葉をあえて使わせてもらうと、“痛々しい”ってヤツです。最近の妻はアラフィフと呼ばれるトシになって、美容への執着が前よりも激しくなりすぎている気がしますから」

 このまま外見の問題で夫婦仲が拗れていくのであれば、離婚も辞さないと話すケンタさん。夫婦に子どもがいないことで、離婚をするのは「さほど面倒ではなさそうだ」と感じていると言います。

子どもがいれば違ったかもしれないけれど

「子どもがいれば、俺たちの関係性も変わっていたかもしれないなって最近、切実に思いますね。

 だけど恵まれなかったので、今更言っても仕方ない。

 むしろ子どもがいないことで、離婚しやすいかなと考えるようになってきました。妻が容姿に固執し続けるのであれば、俺はひっそりと離婚の準備を進めます。

 安らげない家庭にしがみついていても、俺自身の幸せを追求できないですからね」

  ◇  ◇  ◇

 恋人同士であれ、夫婦であれ100%同じ価値観を有する男女は稀です。ましてや交際前の男女となれば、なおのことです。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。

 まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。

並木まき
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ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
Instagram公式HP

日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

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