「話せばわかる」だった結&歩姉妹。糸島-博多の距離感が分からなくなるハギャレンの所業

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2024-11-07 17:10
投稿日:2024-11-07 17:10

第6週「うち、ギャル、やめるけん」#29

 不調で寝込んでいた結(橋本環奈)は、佳代(宮崎美子)が作ったスープを飲んでなんとか元気を取り戻す。

 そんな結のもとに歩(仲里依紗)が来て、明日東京に戻ると言う。また、急にみんなで神戸に帰ろうと言ったことを謝り、阪神・淡路大震災で親友の真紀(大島美優)が亡くなった悲しみを今も引きずっていることを吐露する。


▶▶第6週前半、結の台詞とウジウジ、大女優の歩さん問題…雑過ぎの残念過ぎ

【本日のツボ】

博多から糸島をいとも簡単に行き来するハギャレンメンバー

 ※※以下、ネタバレあります※※

 6日の放送で「みんな消えるから」と言った結に、「俺は消えねえ」と言った翔也(佐野勇斗)に「101回目のプロポーズ」の武田鉄矢の名台詞「僕は死にません」を思い出したのは私だけでしょうか。

 そして、結が突然、倒れてしまいました。翔也が病院に連れて行き、そこから家まで連れて帰ったのでしょう。気がつけば夜。翔也、この日も練習をサボったのでは、と気が気でなりません。

 そして、本日(7日)。結に心の内を語る歩。亡くなった親友・真紀ちゃんに「うちと東京行ってギャルやらへん?」と言われ、その約束を守ってギャルになったこと。自分がやってきたことは全部真紀ちゃんがやりたがっていたことだった、と打ち明けます。

 歩の話を聞き、「あんなこと言ってごめんなさい」と謝る結。姉妹が昔に戻った瞬間でした。「話せばわかる」と犬養毅も言っていますから。

 ところが、その翌日。米田家の人たちが朝ごはんを食べているところへ、ドタドタと現れたのはハギャレンのギャルちゃんたち。いくらなんでも、朝っぱらから人の家に押しかけてくるという非常識ぶりはいかがなものでしょう。「お邪魔しま~す」と挨拶すれば勝手に入ってきていいというものではありません。

 てっきり聖人(北村有起哉)のお怒りを買うかと思いましたがスルーでした。いつの間にギャルちゃんたちに寛容になったのでしょうか。

 そもそもあのメイク、朝、何時に起きてやったんや? とギモンも残ります。博多から糸島をいとも簡単に行き来するなど、どこでもドアを手に入れたとしか思えない所業です。

 こんなふうな飛び道具のようなギャルの扱いは、ギャルに対する偏見を助長しかねないとも思うのですが…。

歩のマネージャーはいつの間にか住み込み?

 もうひとり気になるのが、歩のマネージャーの佐々木(一ノ瀬ワタル)の存在です。彼は米田家に住み込んでいるのでしょうか。「いつもの無脂肪で」という歩の言葉に、「お母さま、お台所をお借りしますッス」と、保冷ボックスに入れた無脂肪牛乳と、マグボトルのコーヒーを丁寧に混ぜ合わせて、歩好みのカフェラテ無脂肪を作っていましたが、それもどこから持ってきたの?? と。

 8日はいよいよ歩の大女優の謎が明かされるようです。劇伴がコミカルだったので、オチはなんとなくわかりますが…。少なくともセクシー女優では無さそうです。NHKですから!

桧山珠美
記事一覧
TVコラムニスト
大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。読売新聞「アンテナ」、放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

エンタメ 新着一覧


timelesz 菊池風磨に「優秀な面接官」と称賛。人事のプロはどう見た?
 9月13日より配信が開始されたオーディション番組『timelesz project -AUDITION-』(Netfl...
クズのくだりに違和感。マツケン演じる栄吉のカラオケは「おむすび」の名物シーンに?
 天神のゲームセンター近くでギャルたちに出くわした結(橋本環奈)が、しつこく博多ギャル連合(ハギャレン)への加入を求めら...
桧山珠美 2024-10-03 17:05 エンタメ
15分の放送がとても長く感じるのはなぜ?平成ギャルと視聴者の戦いかも
 書道部に入った結(橋本環奈)は、先輩の風見(松本怜生)の言動に心ひかれるようになり、青春を謳歌している気分になるが、ク...
桧山珠美 2024-10-02 17:10 エンタメ
そう来たか!橋本環奈の台詞「“朝ドラ”ヒロインか!」に込められたメッセージは…
 平成16年、福岡県糸島で農業を営む父・聖人(北村有起哉)、母・愛子(麻生久美子)、祖父・永吉(松平健)、祖母・佳代(宮...
桧山珠美 2024-09-30 17:30 エンタメ
菅田将暉『眉毛 なぜ』の話題で持ち切り。菅田3兄弟から目が離せない!
 菅田将暉(31)は見るたびに印象が違います。たとえば、先日の「あさイチ」(NHK)プレミアムトークに出演した際は、「デ...
ヒロインがすでに亡くなっている…! “地獄の道”を歩んだ佐田寅子は特別な女性だったのか?
 さまざまな仕事をかけ持ちし、多忙な毎日を送る優未(川床明日香)。花江(森田望智)もひ孫に囲まれ平穏に暮らす。航一(岡田...
桧山珠美 2024-09-28 06:00 エンタメ
ニコイチだった目黒蓮「海のはじまり」と松村北斗「西園寺さん」、株を上げたのは…?
 夏ドラマで“シングルファーザー”設定かぶりで話題となった、Snow Man・目黒蓮さん(27)主演の「海のはじまり」(...
こじらぶ 2024-09-28 06:00 エンタメ
なぜ『内村プロデュース』は伝説の番組に? 有吉弘行らから見える内P愛
 来たる9月28日、『内村プロデュース』(テレビ朝日系)が『祝!内村光良還暦祭り 内村プロデュース復活SP!!』と題して...
桂場の甘味好き、愛を語る家裁メンバー…「虎に翼」の登場人物は愛すべき人たちばかり
 最高裁大法廷では、いよいよ美位子(石橋菜津美)の事件の判決が出されようとしていた。寅子(伊藤沙莉)は早朝、よね(土居志...
桧山珠美 2024-09-25 17:10 エンタメ
期待はずれと面白かった夏ドラマを調査!『新宿野戦病院』をよそにアラフォー世代に刺さったのは…?
 2024年夏ドラマが続々と最終回を迎えています。今期も話題を振り撒いてくれた数々の作品がありましたが、みんなの率直な感...
ちちんぷいぷい返しを試みた航一は朝ドラヒロイン良き夫“ベスト5”に入る
 寅子(伊藤沙莉)の名前を知る少女の祖母・佐江子(辻沢杏子)が訪ねてきて、孫を助けてほしいと寅子にすがる。  そん...
桧山珠美 2024-09-23 17:25 エンタメ
『光る君へ』は吉高由里子、『スオミの話』には長澤まさみ…人気脚本家“お気に入り俳優”の傾向は?
 大石静氏脚本のNHK大河ドラマ『光る君へ』、クドカン節がさく裂するフジテレビ系『新宿野戦病院』など、昨今放映されている...
斎藤元彦知事は謹んで却下! イケメン知事5の存在を脅かす“大本命”は…
 わたくしたちイケメン愛好者の間で、常々イケメン知事と注目しておりましたのが、北海道の鈴木直道知事、青森県の宮下宗一郎知...
「虎に翼」大団円へ…ブレない寅子、桂場、航一の名場面をありがとう
 桂場(松山ケンイチ)に真っ向から意見した航一(岡田将生)だが、心ならずも寅子(伊藤沙莉)にまで心配をかける事態に陥って...
桧山珠美 2024-09-21 06:00 エンタメ
悪評だらけの天才、平手友梨奈が遅刻やドタキャンを繰り返す本当の理由
 2022年12月に、鳴り物入りで韓国大手事務所「HYBE」傘下の「NAECO」に移籍したものの、今年8月、2年も経たず...
堺屋大地 2024-09-21 06:00 エンタメ
【写真特集】魔性の女こと葉月里緒奈の色っぽい流し目…
【この写真の本文に戻る⇒】真田広之も“シタ夫”経験者…裏切られたサレ妻が離婚後も「また一緒にいたくなる男」にある共通点