死者が結んだ恋、彼との再会は葬儀の場だった…。34歳主婦の告白 #1

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2025-03-03 19:13
投稿日:2024-12-06 06:00

お通夜での再会から婚外恋愛へ

 婚外恋愛中の男女に交際のきっかけを聞くと、様々な答えが返ってくる。

 同じ職場、仕事関係の飲み会、趣味やサークル、結婚式の二次会、異業者交流会、スポーツジム、ナンパ、SNS、マッチングアプリ…。

 では、出会いが葬儀の場だったらどうだろう? 今回は共通の知人のお通夜で再会し、婚外恋愛へと発展したケースをご紹介する。

 取材に応じてくれたのは春美さん(34歳主婦/子供アリ)だ。

 春美さんは語る。

「20代の頃、OLをしながら夜はスナックでホステスのアルバイトをしていた時期がありました。その時、常連だった男性客が亡くなり、ママから連絡が入ったんです。

『春美ちゃんを娘のように可愛がってくれたFさんが、くも膜下出血で亡くなったの。香典は私が出すから一緒にお見送りをしてくれないかしら』って…。

 Fさんはまだ57歳の働き盛りです。突然の訃報に愕然としました」

当時のままの雰囲気に不謹慎ながらときめきを

 春美さんは4歳の息子を近所に住む両親に預けて、お通夜の会場に向かった。

「久しぶりに会うママのそばにいたのが、Fさんの部下、弘道さん(49歳外資系半導体メーカー/既婚・子供アリ)です。

 大酒飲みでよく笑い親分肌のFさんの隣で、いつもクールにグラスを傾けていた弘道さんの姿が思い出されました。

 細身で銀縁メガネが似合う知的な雰囲気は当時のまま。不謹慎ですが、キュンとしてしまったのが正直な気持ちです」

 春美さんは続ける。

「ママと弘道さんに会うのは5年ぶりですが、当時とちっとも変わらなくて…。ママも『春美ちゃん、お子さんを持っても相変わらずスリムでキレイね』と言ってくれて、くすぐったい思いに駆られました。夫とは出産を機にすっかりレスでしたから」

 通夜は滞りなく終わった。弔問客の一人が「Fさんは豪放磊落で明るい男だったから、笑顔で見送ってやろう。あっけなく逝っちゃうなんて、彼らしい死に様じゃないか」と言ってくれたおかげで、通夜の席はじめじめした雰囲気にならなかったのが救いだったという。

【こちらもどうぞ】千代田区民は“勝ち”だよね。通勤ラッシュを知らない自分は上流階級層の女

蒼井凜花
記事一覧
官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
オフィシャルサイトYouTube

関連キーワード

ラブ 新着一覧


もうすぐクリスマス…なのに本命彼氏ができない理由と解決策
 年齢を重ねていくにつれて、なかなか本命彼女になれない……。見た目や言動に気をつけているはずなのに、なぜか彼氏ができない...
若林杏樹 2022-11-16 06:00 ラブ
フリーランスの人との結婚は大変? 成功させる“決め手”とは
 結婚したい相手がいるけれど、仕事がフリーランスの人だった場合、「本当に結婚してもいいのかな?」と不安になる人は多いよう...
恋バナ調査隊 2022-11-16 06:00 ラブ
彼氏に嘘つかれたら「嘘つく理由&判断基準」で精査しましょ
 彼氏に嘘をつかれたら、あなたはどうしますか? 将来を考えているとしたら、彼氏の嘘に気づいたとき「もう信用できない……...
恋バナ調査隊 2022-11-15 06:00 ラブ
「40代の恋愛」で別れました 失恋の傷から立ち直る3つの方法
 女性にとって40代の恋愛で失恋するのは、心身ともにとてもつらいものですよね。だからこそ、失敗から学んで次の恋愛こそは幸...
恋バナ調査隊 2022-11-14 06:00 ラブ
「家持ち独身男性」でババを引かないために確認すべき点は?
 婚活中に家持ち独身男性に出会ったら、あなたはどう思いますか? 少し前までは「持ち家は財産」と考えられていましたが、今は...
恋バナ調査隊 2022-11-14 06:00 ラブ
大人女性の「あざとLINE」3選~私はこれで彼を落としました
 同性から嫌われがちなぶりっこが、男性からモテるのは謎ですが事実。“あざとさ”は、恋愛するうえで多少は必要なのかもしれま...
恋バナ調査隊 2022-11-13 06:00 ラブ
「上司が好きかも!?」その気持ちには“勘違いフィルター”が…
 毎日顔を合わせる男性上司に「好きかも」と感じているそこのあなた……! もしかしたらそれは、単なる勘違いかもしれません。...
恋バナ調査隊 2022-11-13 06:00 ラブ
夜のベッドもねちっこくて…婚約者の豹変ぶりに悩む35歳女性
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2022-11-12 06:00 ラブ
「妻になる自覚ある?」妥協で決めた年下婚約女に辟易する男
「冷酷と激情のあいだvol.116〜女性編〜」では、婚約後に性格が豹変した恋人・タカオさん(49)に困惑する理沙さん(3...
並木まき 2022-11-12 06:00 ラブ
実録・合コン失礼発言集「女の子紹介して」って何でやねん!
 素敵な出会いを求めて合コンに行ったのに、失礼なタイプの人に出会ってしまった時、本当に嫌な思いをしますよね。今回は、女性...
恋バナ調査隊 2022-11-12 06:00 ラブ
アラフォー妻達の“夫”後悔録 結婚相手を妥協したばっかりに
 結婚している女性を「羨ましい」「勝ち組」と思う人もいるでしょう。でも、現実はそうでもないようです。  結婚相手に妥協...
恋バナ調査隊 2022-11-11 06:00 ラブ
恋人未満の彼と“お泊り”旅行したい!OKになる3つの誘い方は
 旅行クーポンなども発行され「彼と旅行したい!」と考える女性が増えています。 「でも女性から旅行に誘えない」などと迷っ...
内藤みか 2022-11-10 06:00 ラブ
「あの無理目な男と付き合いたい」実現させるための恋愛テク
「あの人は自分と住む世界が違う」。そう感じる男性を好きになった経験はありませんか? 無理目な男性に恋をしたとき、なにもせ...
恋バナ調査隊 2022-11-09 06:00 ラブ
長~く愛され続けたい!「居心地の良い彼女」に必要な心構え
 いかなる恋愛においても、お互いにとって「居心地がいい存在」になるのはとても重要です。  どれだけ愛していてもどちらか...
若林杏樹 2022-11-09 06:00 ラブ
恋愛中はいい人でも…“クズ夫”の兆候は結婚前に見抜かないと
 大好きだったはずの彼と結婚したにも関わらず、結婚後「実は、クズ夫だった……」と後悔する女性は意外に多いです。「私は大丈...
恋バナ調査隊 2022-11-08 06:00 ラブ
「離婚しない不倫男の勝手な理由」夢見てるのは貴女だけかも
「ダメな恋」とわかっていながらも、不倫を続けている女性もいるのではないでしょうか? 彼から「妻とは別れる」と言われたら、...
恋バナ調査隊 2022-11-08 06:00 ラブ