【噂の現場】疲れた40代女、自腹で下北沢の「無目的室Morph inn」で“無”になれるか試してみたら…

コクハク編集部
更新日:2024-12-10 06:00
投稿日:2024-12-10 06:00
 11月末のある晩、フジテレビのニュース番組を見ていたら、堤礼実アナの美しい顔がドアップで映し出され、「強制的に『無』になれるサロンがオープンした」などとその様子がVTRで流れました。
 日々忙殺され、何も考えない、無になる時間なんて夢のまた夢。邪念で頭がパンク寸前な40代女にも通用するのか? というか、無になるってなんですか?

ブリヂストンの技術による“無目的”サロン

 サロンの名称は、「無目的室Morph inn(モーフイン)」。ブリヂストンの社内ベンチャーと、クリエーター集団「Konel(コネル)」が共同運営するサロンで「ひたすら目的から解放される」感覚を味わえるという触れ込みです。

 ブリヂストンは、注目度が高まるウェルビーイングに注力をし始めたのだとか。ウェルビーイングとは、心身の健康を保ち、働きがいや幸せを感じるモノやコトや考え方を指します。ウェルビーイング市場、疲れている現代人に向け、たっぷりと商機がありそうな感じです(大手企業だけにさすが!)。

 ブリヂストンといえば、タイヤ。同社の技術を生かした「ゴム性の人工筋肉」で動くやわらかいロボット「Morph(モーフ)」に身をゆだね、自然界のモーションを収録・再生するテクノロジーとの掛け合わせで「ひたすら目的から解放される」感覚を味わえる…って、ほんまでっか?

 エステ感覚(普段行かないくせに・苦笑)で、ホットペッパービューティーでポチっと予約。12月はじめの週末に行ってきました。

【こちらもどうぞ】年末までの12星座別「運気が上がる」過ごし方。牡牛座は臨時収入が、山羊座は保険の見直しを

薄暗い室内、怪しげなBGM

 期間限定サロンの場所は、下北沢駅前の商業施設「ミカン下北」のE街区2F。謎めいた扉を開けて入店すると、薄暗い室内にドーンドーン、ボヨーンボヨーンなどと低音が鳴り響く不思議なBGMが流れていました。

「Morph」って何ですか?

 スタッフの方から簡単な説明を受け、問診票を記入したのち、早速、「Morph(モーフ)」の上に寝転がります。体の上にも掛け布団ならぬ“掛けゴム”をのせ、身も心もゆだねます。

 あっという間に所定の10分が経ち、はい、終了。

 無になれたかって?

 う~~~~~ん。本音をいえば、なれませんでした。

 BGMの正体は、人間のお腹の中をイメージしたオリジナル音楽だといいますが、胎児だった時の記憶がないので、やっぱり、う~~~~~ん。

「Morph(モーフ)」は体の動きや重みを感知し、静かに波打つように動くのですが、それは心地よく。ただし、無になれるかどうかといえば、う~~~~~ん。

 もちろん、個人差はあるでしょう。雑念まみれの著者は1回目だからか、はたまた人生の修業が足りないのか、無の境地には至りませんでした。

 この日は30分間1,500円(税込み・以下同)の体験コース(同プランは終了)を受けました。筆者が訪れた際には、先客にアラフォーの男女カップル、またアラサーのカップルが予約なしで訪れるなど、“無になる時間”への関心度の高さを感じました。

 下北沢はそもそも期間限定で、今月16日までは「バーチャル森林浴30分」のコース(3,980円)などがありますが、なかなか勇気のいる金額です(苦笑)。

「Morph(モーフ)」1台あたりの制作費は数百円万円ともなれば、決して高くはない料金設定かもしれませんが、年末年始は何かと物入りです。筆者のように、暖かい部屋でグラコロ食べながらごろごろとネトフリ廃人になりたい方には不向きかもしれません。

 ただし、財布のひもと頭が固いなりにも、気付きはありました。無の境地に近づくために「ニューロミュージック」を試してみてもいいかも。昨今、“脳がととのう”サウンドとして注目されているニューロミュージック。サロンのスタッフさんいわく、ニューロミュージックも“無になる時間”の助長につながるとか。

 邪念まみれで無になれなかった40代女ですが、つい先日、月500円のアプリ(アプリ内一部無料あり)をダウンロードしました。

 さーて、どうなるか。

(編集O)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


人生が入り混じる乱反射の中の生活 2023.8.4(金)
 何のつながりもない人々が一瞬だけ交錯した瞬間。  エスカレーターは無情にも君を連れ去っていく。  追いかけ...
「女同士のイベント参加」は要注意 事前に確認すべき“相手の目的”
 夏も盛りになってきましたが、みなさん何か夏らしいイベントはやりましたか? いいですよね、浴衣を着たり、プールに行ったり...
親の常識を疑う「気になる子連れマナー」はどう対処するのがいい?
 日本人は、集団でのマナーやルールを重要視する文化がありますよね。だからこそ気になるのが「子連れマナー」です。子どもの行...
圧倒的な不公平感!「共働きでも家事は妻ばかり問題」解消メソッド5つ
 共働き夫婦の揉めゴトといえば、家事の分担。「夫が全然家事しない!」とストレスをためている奥さんも大勢います。  ...
人間界では廃止だけど…元気な“たまたま”たちの夏の登校日
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
今年の日焼けはヤケドレベル? “常備薬”アロエの美肌効能でクールダウン
 ワタクシが幼少期に大きく影響を受けたのは、同居していた父方の祖母でございます。お花屋さんになったワタクシですが、実家は...
好きな作家と同じ時代を生きる心強さ 2023.8.2(水)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
すいかばかのレシピ~'23年<4>すいかが死ぬほど好きな男の一日に密着
 すいか生産量全国47位、ごくごくレアな山梨県ですいか作りに情熱を注ぐ「寿風土(こどぶきふうど)ファーム」代表の小林栄一...
【45歳からの歯科矯正】4カ月、目に見えて効果が…! 2023.8.1(火)
 総費用160万円かけてワイヤー矯正(表側)に踏み切った“40代半ば婦人”のほぼほぼリアタイ体験談。ワイヤー装着から4カ...
飛機場はペチャパイって…中国語のスラングが直接的すぎて涙が出てくる!
 全世界で約14億人の人々が話すという中国語。日本人である私たちの言語も「漢字」を使用することから、英語などのアルファベ...
2024-02-26 19:03 ライフスタイル
都会の真ん中の運河、聞こえてきたのは… 2023.7.31(月)
 都会の真ん中の運河、力強い生命力を振りまく。 「つつましやかになんてな、こっちの世界じゃ通用しないんだよ」 ...
ガラステーブル買っちゃう?  “たまたま”の夏を満喫できるよ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
落ち込んでる人への「ひと言」に悩んだら…心に染みたLINE3選を参考に
 目の前に落ち込んでる人がいると、どんな言葉をかけていいか迷ってしまう時がありますよね。もしも迷ったら、自分が過去にかけ...
「いま一番欲しいもの」を即答できる? 2023.7.30(日)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
動物&飼い主のほっこり癒し漫画/第54回「真夏のシンジツ」
 ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、突然「コクハク」に登場! 生きものたち、その生きものたちをこよな...
「売れ残り」って心が折れた…思春期の甥&姪からの切ないLINE3選
 甥や姪が可愛くて仕方ない人は多いでしょう。兄弟姉妹の子供って、特別ですよね。小さい時から見ている人も多く、中にはかなり...