紅白司会の橋本環奈、NHKは「パワハラ疑惑」を完全スルー! ジャニーズ問題への提言はなんだったのか

堺屋大地 コラムニスト・ライター・カウンセラー
更新日:2024-12-24 10:11
投稿日:2024-12-24 06:00

パワハラ疑惑は華麗にスルー!

 そう、NHKはジャニー氏の問題に対して「メディアの責任を果たせなかったと自省」しており、そのうえで「人権侵害は決して許さない」という断固たる決意っぽいことも語っていながら、その直後に降って湧いた環奈様のパワハラ疑惑はスルーしているのです。

 もちろん、「疑惑」なだけなので環奈様がパワハラをしていたという事実はなく潔白の可能性もありますが、問題なのはNHKが疑惑のまま放置しているということ。

 メディアとして徹底的に取材し、環奈様を徹底的に追及し、そのうえで彼女の疑いが晴れたのであれば、朝ドラヒロインを最後まで演じてもらえばいいし、『紅白』の司会も務めてもらえばいい。

 しかし残念ながら、NHKは取材も追及も放棄しているように見受けられます。

 なぜなら、環奈様は11月17日放送のNHKのトーク番組『土曜にスターがやってくる!』に生出演していたのですが、そこで彼女がパワハラ疑惑を否定することもなければ、NHK側が追及することもしていなかったからです。

 ジャニー氏の事件で公共放送として強く自省し、人権問題に改めてしっかり向き合っていくと宣言していたはずのNHKが、直後に起きた「朝ドラヒロイン&紅白司会者」の疑惑は完全スルーという矛盾…。

NHKにチャンスを与えていたに違いない

 さて、前述したように環奈様は生放送のトーク番組に出演するも、自らパワハラ疑惑について釈明することはありませんでした。そんな彼女に対して「疑惑をうやむやにするつもりか!」「ヒヨッて逃げている!」なんて評して、ガッカリしているとしたら早計すぎます。

 むしろガッカリしているのは環奈様のほうなのではないでしょうか。彼女はいま、NHKにひどく落胆して呆れているはず。

 それは、環奈様がNHKに汚名返上のチャンスを与えていたに違いないからです…!!

「朝ドラヒロイン&紅白司会者」という看板を背負っている自分のスキャンダルにどう対応するかで、NHKが生まれ変わったことを世間にアピールする絶好の機会を与えてくれていたのです!

 実際、環奈様へパワハラ報道を毅然と追及したり、疑惑がある限り起用を取り消したりしていれば、NHKへの信頼が回復していたことでしょう。

 環奈様がわざわざ自身を犠牲にしてまで、名誉挽回できるようセッティングしてくれていたのに、NHKはそんな彼女の心意気を汲むことができなかったようです。

 ――結果的に、橋本環奈は“公共放送NHKの悪しき体質を白日の下にさらすプロフェッショナル”になってしまったということでしょう。

堺屋大地
記事一覧
コラムニスト・ライター・カウンセラー
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。本連載意外に『日刊SPA!』(扶桑社)で恋愛コラム連載、『SmartFLASH』(光文社)でドラマコラム連載。そのほか『文春オンライン』(文藝春秋)、『現代ビジネス』(講談社)、『集英社オンライン』(集英社)、『週刊女性PRIME』(主婦と生活社)、『女子SPA!』(扶桑社)などにコラム寄稿。LINE公式のチャット相談サービスにて、計1万件以上の恋愛相談を受けている。
公式X

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


「ニャニャニャニャニャ」寅子の必殺技!いずれ強い虎になる“伏線”か?
 判決の日。寅子(伊藤沙莉)たちの予想は外れ、妻が着物を取り戻すことが認められる。大喜びする女子部の面々だったが、よね(...
桧山珠美 2024-04-12 18:20 エンタメ
不祥事芸人・フジモンの賛否両論の復帰劇!実は吉本への貢献度が抜群?
 昨年10月に当て逃げ事故を起こして活動自粛していたフジモンことFUJIWARA・藤本敏史が、3月23日放送の『さんまの...
堺屋大地 2024-04-12 06:00 エンタメ
寅子「あきらめたらそこで終わり」はもしや…名作漫画のイズムにニヤリ
 傍聴した裁判について尋ねた寅子(伊藤沙莉)に対し、穂高(小林薫)は皆で議論してみるよう促す。  暴力を振るう夫か...
桧山珠美 2024-04-11 15:25 エンタメ
トラコ入学、伊藤沙莉は表情筋を自由に操る女優…男装の山田よねにも注目
 昭和7年。晴れて「明律大学女子部法科」に入学した寅子(伊藤沙莉)のクラスには女子の憧れの的の華族令嬢・桜川涼子(桜井ユ...
桧山珠美 2024-04-08 18:38 エンタメ
“お騒がせ”青井実アナが心機一転、なにわ男子の道枝駿佑と似てるって⁉
 世の中の人がNHKに持つイメージといいますと、「真面目」「お堅い」「地味」といったところでしょうか。  そんな中...
逃げ恥の百合ちゃん役が“頭のいい女は頭の悪いふりをするしかない”発言
 穂高(小林薫)に出くわしたことで女子部への出願が母・はる(石田ゆり子)にばれてしまった寅子(伊藤沙莉)。  娘に...
桧山珠美 2024-04-05 15:30 エンタメ
「虎に翼」語りは尾野真千子 NHKアナと俳優のナレーションの違いは?
 寅子(伊藤沙莉)がお見合いに苦戦する中、親友の花江(森田望智)は寅子の兄・直道(上川周作)との結婚準備を順調に進めてい...
桧山珠美 2024-04-05 15:14 エンタメ
「虎に翼」シン・朝ドラの予感!わずか1話、たった15分で心つかんだ描写
 昭和6年・東京。女学校に通う猪爪寅子(伊藤沙莉)は父・直言(岡部たかし)、母・はる(石田ゆり子)から次々とお見合いを勧...
桧山珠美 2024-04-01 22:28 エンタメ
僥倖!世界に挑む赤西仁ほど「サムライマック」のCM向きな俳優はいない
 マクドナルドのCMにイケメンあり!  そんな声をちらほら耳にするようになりました。たとえば4月2日から全国放送さ...
平野らTOBEがドーム公演大成功の一方、暗雲立ち込める旧ジャニの逆転は
 3月14日から17日にかけて、滝沢秀明氏創設のTOBE所属アーティストによる東京ドーム公演「to HEROes ~TO...
こじらぶ 2024-03-30 06:00 エンタメ
ブギウギ最終回、水を差すようでスンマセン! 残念すぎる4つの演出と描写
 スズ子(趣里)のさよならコンサートが始まる。客席には懐かしい多くの面々がかけつけている。茨田りつ子(菊地凛子)、愛子(...
桧山珠美 2024-03-30 11:41 エンタメ
スズ子引退会見、“天敵の文屋”鮫島の「シャッポを脱ぐ」演出を読む
 歌手・福来スズ子(趣里)の引退会見の当日。スズ子は結局、羽鳥善一(草彅剛)とは話ができないまま会見に臨むことになってし...
桧山珠美 2024-03-27 14:30 エンタメ
超鈍感力! 羽鳥の絶縁宣言を屁とも思わないスズ子とタケシは似た者同士
 歌手引退――。スズ子(趣里)はその決断を、愛子(このか)や大野(木野花)に伝えた。  羽鳥善一(草彅剛)に絶縁す...
桧山珠美 2024-03-26 15:40 エンタメ
「GTOリバイバル」注目の新人イケメンは?松嶋菜々子は本当に出るのか
 反町隆史主演「GTO」が26年ぶりに帰ってきます。反町演じる元ヤン教師・鬼塚英吉がさまざまな問題を解決する学園モノで、...
ドヤ顔のアユミとヘイヘイブギー歌唱シーン温存の理由がわかる回だった
 昭和31年、大みそか。第7回オールスター男女歌合戦当日。スズ子(趣里)は、楽しみに会場へと向かう。スズ子が楽屋で支度を...
桧山珠美 2024-03-22 14:30 エンタメ
最終回秒読み…スズ子はブレずにお人よし、NHKと沼袋勉の手腕いかに!?
 愛子(このか)は、翌日の体育の時間に足の早い転校生と競争することになっていた。しかし、勝てる見込みがなく、愛子は学校を...
桧山珠美 2024-03-21 16:07 エンタメ