パワハラ系上司役・三宅弘城の演技が達者すぎる? 右肩異変の翔也は病院に行くべし!

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2024-12-17 16:30
投稿日:2024-12-17 16:30

第12週「働くって何なん?」#57

 結(橋本環奈)が立川(三宅弘城)に食堂のメニューの見直しを提言。すると、立川は小娘の言うことを聞くぐらいなら辞めると言い出して周りはハラハラするが、部長が駆けつけて何とか事態をおさめる。

 家に帰って、結が聖人(北村有起哉)と愛子(麻生久美子)にその顛末を話すと、2人の意見が対立して夫婦げんかに発展する。

▶▶【おむすびのモヤっと】面接で敬語使えず、パラパラ? NHK制作陣、ギャルへの愛はあるんか

【本日のツボ】

三宅弘城の演技が達者すぎる?

 結の職場の労働環境、なかなかの劣悪です。星河電器、社会人野球チームを擁するのだからそれなりの企業かと思いましたが、どうやらそうではなさそうですね。野球部専属の栄養士を雇うなどとんでもないこと、というのはよくわかりました。

 神戸編になって、なべさん(緒形直人)、さっちん(山本舞香)と、結の前には次々と敵キャラが現れてきましたが、今週の立川周作(三宅弘城)もなかなかのクセつよのようで。

 それにしてもパワハラ系の上司は見ていて不愉快、気が滅入ってなりません。「いるよねえ、こういう上司」と笑って済ませられない威圧感。立川役の三宅弘城の達者な演技が逆に災いしているような…。

 なべさん、さっちん同様、あとで和解することはみえみえなのですが…。

 もっとも、立川が怒るのも無理はありません。社食の責任者として、献立作りから調理まで一切を仕切ってきたのに、会社は彼になんの相談もなく栄養士を入れたわけですから。

 しかも、その小娘に「メニューを見直しませんか」などと言われたら、プライドもズタズタでしょう。

翔也は速攻、病院に行くべし!

「辞めるわ」と激おこだった立川さんをなだめて、朝までハシゴ酒&カラオケにつきあった原口尚弥、なんていい奴でしょう。

 演じるのは「美しい彼」で一躍人気俳優の仲間入りをした萩原利久。全身からにじみ出る優しさオーラ。こういう役がほんとうにハマります。

 原口から、「尾崎豊を歌うと機嫌が直った証拠」という立川のトリセツを教わった結。金曜あたり、立川と結が仲良くカラオケを歌う姿が見られるのかもしれません。

 原口は結がギャルだと見抜きました。「うちの姉もギャルだから」と2人の距離も一気に縮まり、協力し合って、三宅のレシピを調査しようと結託します。

 結から原口の話を聞き、なにやら面白くない翔也(佐野勇斗)。というか、そんなジェラシーはどうでもいいから、速攻、病院に行くべし! と思いました。


桧山珠美
記事一覧
TVコラムニスト
大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


【写真特集】10年前の初々しい東出昌大。オールバック、ナチュラル、横流し…髪型3変化
【この写真の本文に戻る⇒】杏との離婚から4年、東出昌大“デキ再婚”で話題の養育費問題。子のために前妻が即やるべき事【弁護...
虎に翼108回目でお見事だった2つのシーン。世の中の“普通人”の理不尽な思いを代弁させた
 稲垣(松川尚瑠輝)と小橋(名村辰)にも手伝ってもらい、裁判所で中学生向けの法律の勉強会を開いた寅子(伊藤沙莉)。だが話...
桧山珠美 2024-08-28 17:15 エンタメ
松本人志はいまや「憧れの芸人」ではない。若手芸人が話す3つの理由
「生きるお笑い界の伝説」ことダウンタウン松本。還暦を迎えた今も大人気の冠番組を複数抱え、お笑い界で最も大きな発言権を誇る...
帽子田 2024-08-28 09:38 エンタメ
なんて賢い子!“星家イチのオトナ”が優未だった件。27日あさイチに“料理男子”井上祐貴が降臨
 寅子(伊藤沙莉)と優未(毎田暖乃)は星家で暮らし始めるが、航一(岡田将生)の長男・朋一(井上祐貴)、長女・のどか(尾碕...
桧山珠美 2024-08-26 17:35 エンタメ
木戸大聖が世間に見つかってしまった!月9「海のはじまり」スピンオフでファン急増中
 めめ(目黒蓮)の体調不良が心配でなりません。現在、フジテレビ系月9「海のはじまり」に主演していますが、Snow Man...
寅子の「心が躍るような」結婚式。放送残り1カ月ちょっと、NHKにスピンオフで描いてほしいこと
 お互いそれぞれの名字を名乗ったうえで、「夫婦のようなもの」になることを決めた寅子(伊藤沙莉)と航一(岡田将生)。猪爪家...
桧山珠美 2024-08-24 06:00 エンタメ
平手友梨奈がHYBEと契約終了、2度目の退所で訪れる転機。神童が“本物”に返り咲く日
 平手友梨奈(23)が今月8日、韓国の大手芸能事務所「HYBE」日本本社のレーベル「NAECO」との専属契約を終了した。...
こじらぶ 2024-08-24 06:00 エンタメ
【写真特集】女子アナ時代、初々しい浴衣姿の田中みな実
【この写真の本文に戻る⇒】 なぜ田中みな実は「いらん一言」を放つのか。女優ヅラ発言の真意を考察
なぜ田中みな実は「いらん一言」を放つのか。女優ヅラ発言の真意を考察
 放送中のドラマ『ギークス〜警察署の変人たち〜』(フジテレビ系)にて、3人の主要キャラのうちの1人に抜擢されている田中み...
堺屋大地 2024-08-23 06:00 エンタメ
航一は本当に明治生まれなのか?「夫のようなもの」を許容できる男に疑惑
 航一(岡田将生)から、そこまで悩むのなら結婚をやめようと告げられた寅子(伊藤沙莉)。それは婚姻届を出す結婚をやめようと...
桧山珠美 2024-08-24 00:23 エンタメ
『ラヴィット!』に疑問の声。違和感たっぷりでもギャル曽根の「超ギャルル」を推すワケ
「日本でいちばん明るい朝番組」をコンセプトに、平日の朝に笑いと情報を届けている人気番組『ラヴィット!』(TBS系)。 ...
寅子版「自分会議」はユニークな演出だった! “ラスボス”百合さんに俄然注目
 結婚したら、自分か航一(岡田将生)のどちらかの名字が必ず変わることに、改めて気付いた寅子(伊藤沙莉)。  自分が...
桧山珠美 2024-08-20 15:30 エンタメ
【写真特集】ゆきぽよ、涙の水着謝罪&体重5キロ増の等身大パネル
【この写真の本文に戻る⇒】 ゆうちゃみの「オジサン転がし」を嫌悪するな。藤田ニコルも辿った一流ギャルタレントへの道
ゆうちゃみの「オジサン転がし」を嫌悪するな。藤田ニコルも辿った一流ギャルタレントへの道
 今をときめくギャルタレントである古川優奈こと「ゆうちゃみ」。『Popteen』モデルを経て『egg』の専属モデルを長年...
堺屋大地 2024-08-19 06:00 エンタメ
【写真特集】♥田辺誠一と大塚寧々の結婚発表会見♥(2005年撮影)
  【この写真の本文に戻る⇒】セレブとはなんぞや? 日本版「スカイキャッスル」の楽しみ方と“伸びしろだらけ”俳優
セレブとはなんぞや? 日本版「スカイキャッスル」の楽しみ方と“伸びしろだらけ”俳優
 本家韓国版「SKYキャッスル」に比べてチープ過ぎる、と酷評されている「スカイキャッスル」(テレビ朝日系)ですが、私は毎...