【おむすびにモヤっと】ナベさん(緒方直人)宅で「また、ここんちの子と遊んどるんか」の台詞に違和感モヤっ

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2025-01-31 17:02
投稿日:2025-01-29 17:55

第17週「Restart」#81

 歩(仲里依紗)は、生前の真紀の声が入っているカセットテープを見つけて、孝雄(緒形直人)に聞かせる。それを聞いた孝雄は、真紀の母が早死にした時のことを話しだす。

 一方、活性化に挑戦しているさくら通り商店街では、客寄せのための名物メニューを考案したもののさっぱり売れず、美佐江(キムラ緑子)たちはため息をつく。

【こちらもどうぞ】歩の音痴設定が消えたご都合主義。未視聴でも困らない1週間だった

【本日のモヤっと】

ここんちの子?

 ※※以下、ネタバレあります※※

「真紀で~す」「アユで~す。ふたり合わせて、真紀とアユで~す」「なにそれ? まんまやん」「ねえ、真紀ちゃん、安室歌って」「いいよ」…歩が持参したカセットテープに入っていたのは真紀と歩の話し声と歌声でした。

 途中で、扉が開く音がして、真紀が「ヤバっ、お父ちゃん帰って来た」と言って切れているので、真紀の部屋で録音したもので間違いないかと。

 だとしたら、その後の、歩の「私、このテープの続き、覚えてるよ。この後、おじさんが2階に上がってきて、『また、ここんちの子と遊んどるんか』って怒って…」という台詞に違和感を覚えます。

 これが、米田家に乗り込んできたのなら、「ここんち」でもおかしくないですが、「自分ち」にいるのに、「ここんち」はないでしょう。シンプルに「米田んち」とか「あそこんち」とか。そのほうがしっくりきます。

 そういえば、そんなに「米田家」の子と遊ぶことを嫌う理由って、まだ描かれていないように思うのですが…。よっぽど根深い何かがあるとしか思えません。まさか、本日の「真紀のこと守ってね」と妻に頼まれて、「俺なりに大事に育てて来た」ということと繋がっているなんてことはないですよね。

 愛子(麻生久美子)が元ヤンだから? あんなに怒るのならそれなりの理由がなければ納得ができません。このまま明かされないとモヤモヤが残ります。

 もうひとつ。チャンミカ(松井玲奈)の店に突然現れたひみこ(池畑慎之介)の「あんたがチャンミカ? えらい目に遭うたなあ。でも大丈夫、アイツら直に捕まるよって」というのも引っ掛かります。「そんなヤツら」ならわかりますが、「アイツら」って、犯人たちを知ってるような口ぶりではないですか。どういうことなのでしょう。

 チャンミカの店の閉店セールが、ひみこをギャルにした写真をSNSで上げて大流行り、ついでに、愛子やパン屋の美佐江(キムラ緑子)ら商店街中ギャルにして大盛況って、そんなうまい話、ありますかねえ。といいますか、このSNSで大盛況というの「ヘアサロンヨネダ」の時に使ったネタですが、またこすってきますか、と呆れる一方です。


桧山珠美
記事一覧
TVコラムニスト
大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


『波うららかに、めおと日和』瀧昌さまが最高です。本田響矢、目黒蓮、水上恒司を“軍服イケメン御三家”と呼ぶ
 瀧昌さまに夢中です。そうです、『波うららかに、めおと日和』(フジテレビ系)で芳根京子演じるヒロインなつ美の夫、あの瀧昌...
「あんぱん」名言集は寛先生からヤムさんへ…。相変わらずの登美子、“パンの数”は再婚の匂わせなの?
 嵩(北村匠海)はのぶ(今田美桜)に思いを告げられないまま、東京へ戻ることに。帰り際、嵩が朝田家の前を通りかかると、次郎...
桧山珠美 2025-05-28 12:40 エンタメ
「あんぱん」寛先生(竹野内豊)の戒名になるほど…人柄を表すようでGJだ
 寛(竹野内豊)が亡くなり、悲しみに暮れる柳井家。千代子(戸田菜穂)はのぶ(今田美桜)と弔問に来た羽多子(江口のりこ)を...
桧山珠美 2025-05-27 16:07 エンタメ
『べらぼう』瀬川(花の井)ロスに捧ぐ。小芝風花の“初々しい演技”が見れる初期5選「魔女の宅急便」も実は…
 NHK大河ドラマ第64作として2025年1月より放送中の『べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~』。毎回SNSなどでも話題になる...
zash 2025-05-25 06:00 エンタメ
春ドラマ、旧ジャニ出演の良作&ガッカリは? 道枝駿佑「キャスター」超えは“リアルさが圧巻”だったあの作品
 4月にスタートした2025年春ドラマも、ほとんどが中盤に差し掛かりました。  今回はその中でも、民放ゴールデン・...
こじらぶ 2025-05-24 06:00 エンタメ
「あんぱん」のぶの決断に寅子を思い出す…朝ドラヒロインから現代女性へのメッセージか?
 昭和14年12月、柳井家に嵩(北村匠海)から手紙が届く。卒業制作を最高傑作にすると力強く書かれた手紙に、うれしそうに笑...
桧山珠美 2025-05-23 17:45 エンタメ
バチェラー6、女性参加者14名が発表! 美ボディトレーナー、チアリーダー…推しメンは? 過去出演者「清楚系美人ばっか!」「センスありすぎ笑」
 6月5日より配信される『バチェラー・ジャパン』シーズン6。先日、6代目バチェラーとして久次米一輝氏が発表されましたが、...
中村未来 2025-05-23 10:32 エンタメ
「あんぱん」悲しい“神回” 。蘭子(河合優実)のあまりにもすごい慟哭と、のぶ(今田美桜)の涙
 豪(細田佳央太)の戦死の報せに、悲嘆する朝田家。皆が口々に「豪は立派だ」と言う中、押し黙る蘭子(河合優実)。深夜、線香...
桧山珠美 2025-05-21 14:29 エンタメ
ずっと迷走気味の犬飼貴丈、指原莉乃の家庭に入るのか? 推しアイドルとファンの結婚、共通点は…
 犬飼貴丈が話題です。ジュノン・スーパーボーイ・コンテストグランプリ受賞&『仮面ライダービルド」主演と、まさに王道をゆく...
「あんぱん」この見合い相手、あの朝ドラの“不倫男”じゃないか! ラスト2分にも衝撃…
 朝田家に上品な婦人(神野三鈴)が訪ねてくる。その婦人は、夫が結太郎(加瀬亮)にあるお願いをしていたと話す。後日、のぶ(...
桧山珠美 2025-05-20 18:05 エンタメ
「嵐」紆余曲折の26年を振り返る。意外なメンバー抜擢、売上苦戦…それでも幸せな時間を共有できるわけ
 5月6日、国民的グループである嵐が来春開催するツアーを経て、2026年5月いっぱいで活動終了することを発表した。嵐は2...
こじらぶ 2025-05-20 06:00 エンタメ
鈴木拡樹「40歳ってもっと貫禄のある年齢だと思ってた」30代からの変化と“大人”として目指すもの
 舞台『刀剣乱舞』シリーズの三日月宗近役などで知られる鈴木拡樹さんが、『髑髏城の七人 Season月≪下弦の月≫』以来、...
望月ふみ 2025-05-20 06:00 エンタメ
【37万再生】Snow Man、4人のわちゃわちゃが可愛い!「マリオカート ワールド」CM動画は必見です♡
 6月5日に発売される「Nintendo Switch2」と専用ソフト『マリオカート ワールド』。そのCMが5月15日に...
「あんぱん」“柳井嵩子”事件、ドロドロ展開を期待してごめん。黒井先生の凛とした姿は見事でした
 卒業が近づいてきたある日、のぶ(今田美桜)は黒井(瀧内公美)から手紙の差出人『柳井嵩子』が偽名なのではと指摘される。関...
桧山珠美 2025-05-17 06:00 エンタメ
恋は「狩られる前に、狩れ!」ファーストサマーウイカ、トキめいた芸能人と“推し活”も告白
 作家・朱川湊人さんの直木賞受賞作から生まれた物語を映像化した、ヒューマンドラマ映画『花まんま』が公開中です。 鈴...
望月ふみ 2025-05-21 16:14 エンタメ
嵐、解散の衝撃。大野くんの“ワイルド系”への変貌に「アイドルへは戻らない」という決意を見た
 ゴールデンウィーク最終日、嵐が来年の5月いっぱいで活動を終了するというニュースが舞い込み、日本中に激震が走りました。 ...