ウェブ連載なのにやり取りはイエデン? 64歳、超アナログおじさんの「何やら新しい現象」

山口明 プロ童貞・現代アーティスト
更新日:2025-02-08 06:00
投稿日:2025-02-08 06:00

ニューと超アナログが融合したら…

 そんな新たな分断が生まれつつある昨今だけど、オレみたいな“超アナログ人間”こそが、この問題を解決するヒントを持っているような気もするよ。

 きっと皆さんは、この記事をニュースサイトとかSNSで見かけて読んでくれたわけじゃない? これもある意味、オールドとニューが融合した「何やら新しい現象」だと思うんだよ。

 だってこの連載、編集の人と喫茶店でコーヒー飲みながらしゃべった会話の内容がもとになっているからね。

 そんなアナログなやり取りがパソコンに打ち込まれて、ネット上に掲載されて、ニュースサイトやらアプリやらに配信されて…。それがさらにSNSにのって皆さんに届いてんだから!

 そして、オレはスマホもパソコンも持っていないから自分の連載を読めない。だけど、スマホとかで読んだ知人が電話をくれて、感想を教えてくれたりもするんだよ。これもなんか不思議な循環が生まれているような気がしない?

――山口さんの唯一の連絡手段は家電(イエデン)ですからね。毎回電話で次回の待ち合わせを決めるのも、そこそこ大変なんですよ…(遠い目)。

 まぁ、そんな話は置いておいて(笑)。

 最近は中高年がテレビ画面でYouTubeを視聴したりするらしいし、逆にテレビを見なくなったと言われている若い人たちがテレビ番組をネットで見てたりもする。日本の地上波テレビが協力して立ち上げた、ネットでテレビの番組が見られるティーバー(編注:無料配信動画サービス「TVer」)っていうのも、好調みたいだね。

 新聞社も当たり前のように自社のニュースサイトを運営しているし、出版社とかも「今やマンガの配信が利益のメイン」なんて話も聞くからね。今現在、“ニューメディア”と呼ばれているようなものも、いずれ数年後には“オールドメディア”と呼ばれるようになるかもしれない。

 オールドとニューがシャッフルされて、そのうち、お互いが相互作用で連携していくと、もう何がオールドで何がニューかわかんなくなって、さらに新しいメディア世界が形成されていくんじゃないかとも思うんだよ。

 そういう時に、オレみたいな、電話で待ち合わせ時間を決めて、喫茶店で編集者に話を聞いてもらってるような“超アナログ人間”の視点が、新たなアイデアのきっかけになっちゃったりするんじゃないの?…って、全然そこから先は具体的に思いつかないんだけどさ(笑)。

――そこが一番肝心なのにーー。

 オールドとニューが行ったり来たりして、ミックスされてよくわかんなくなっちゃう世界の方が楽しいんじゃないの、ってことだけ言えれば良かったのよ。てことで皆さん、DOなのYO!! 次回もお楽しみに。

(聞き手・箕浦恵理/コクハク編集部)

【童貞のつぶやき(おまけトーク)】

 有り難いことに、新しいことを受け入れられないオレに対して「前を見て未来志向で生きろ」みたいなアドバイスというか説教(?)をしてくれる人がときどきいる。

 だけど、未来や新しいことって実際のところは「見ることができない」。つまり現実問題、目の前にあるのはどれも過去や古い事柄なわけで、そう考えたら未来志向って言うほど前向きな生き方でもないとも思うんだよね。

 なんか屁理屈みたいだけど、まだ起こってもいないことを考えて不安になるくらいなら、新しいことや未来に背を向けて「前向きに生きていく」のもひとつの選択肢ってことで。

 それぞれが付き合いやすいメディアや生き方を見つけて、それをお互いに尊重し合える社会がいいよね。

山口明
記事一覧
プロ童貞・現代アーティスト
1960年生まれ。プロ童貞しかし、あるときは現代アーティスト。そしてまたあるときはオナニストにして予言者。しかし、その実体は無職のオシャベリ・クソジジイ。毎日、地元MAD CITY(松戸市)の平和を守る為、猫背&早歩きでパトロール。本日も童貞戦線異状なし!!
著書の「ワイルドチェリーライフ山口明 童貞力で一億総クリエーター時代を生きる」が発売中。代理人による公式Xも更新中。

ライフスタイル 新着一覧


記憶から消えていく…加工アプリを使わずに撮った、本当の顔
 踊り子として全国各地の舞台に立つ新井見枝香さんの“こじらせ”エッセーです。いつでも、いついつまでも何かしら悩みは尽きな...
にゃんたま族はヒモが好き。誘惑に吸い寄せられて…この通り!
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
【動物&飼い主ほっこり漫画】第99回「気分転換も必要ニャン」
【連載第99回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
「スメハラ」ですよ! 香水に“マナー”があるの知ってる? ビジネス、プライベート別の付け方をおさらい
 上手く使えば人の心を鷲掴みにできるアイテム、香水。香りは人の記憶に強く残るので、相手に自分の印象を残したいときに役立ち...
イタタ…妻が困る「非常識」夫のトンデモLINE3選。「挨拶するわけないやろw」ってどの口が?
 恋は盲目。“彼氏”のときは見えなかったけど、“夫”になったら気になりまくる非常識なパートナーに頭を抱えている女性もいる...
【女偏の漢字クイズ】「妻、委、要、妾、姿」の中の仲間外れはどれだ?(難易度★★★☆☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
ドラマ『ひとりでしにたい』未婚・子なしは悪なのか? 独女が“人生の選択肢”を考えた結果、決めたこと
 アラフィフ独女ライターのmirae.です。50代になり、「老後」や「終活」といった言葉が、少しずつ現実味を帯びてきまし...
そこまでやる!? 節約ガチ勢の爆笑テクニック「焼肉の匂いはご馳走です」夫の節約はどう操縦する?
 少しでも生活を楽にしようと節約に挑戦している人はたくさんいるはず。独特な節約方法を編み出した強者もいるようです。 ...
夜職の沼…ホステスが“出戻る”ふたつの理由。まずはお金、もうひとつは?
 スナックというものに関わりはじめて十数年。働く側としてもお客さん側としても、いろんなことを知り、経験してきて、やっぱり...
も~鬱陶しいなあ! なぜか“鼻につく”人の8つの特徴。否定から入られると不快なんです
 あなたが「鬱陶しいわ」「なんかイライラする」と鼻につくのはどんな人ですか? きっとさまざまな意見が飛び交うでしょう。 ...
優しさのつもりが…「ホワイトハラスメント」に要注意! 部下のやる気と成長機会を奪っているかも
 セクハラ、モラハラ、カスハラ、マタハラ…。ハラスメントに厳しい昨今、次々と「これはハラスメントだ」といわれることが増え...
令和の王者・にゃん太郎の“たまたま”、この雄姿を見れるのは今だけ! 去勢避妊手術が始まる
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
本当のルッキズムってなんだ? Z世代が支持するグループ「HANA」が社会に“No”を突き付けた影響
 社会に深く根付き、日々私たちを苦しめる「ルッキズム」。そんなルッキズムが支配する社会に対し、Noを突きつけるアイコニッ...
借りパクは許さん! 催促LINEの“波風立たない”お手本集。日傘や漫画にお金…どうする?
 人に貸したものを返してくれなかった時、催促するのは気まずいと感じる人が多いですよね。今回は、LINEで相手に嫌な思いを...
何のためだっけ…「美容ガチ勢」が“闇落ち”する瞬間6つ。天然美人をみて虚無になる
「美容ガチ勢」と聞くと、美容を全力で楽しんでいるキラキラした女性が頭に浮かびますよね。でも、美容ガチ勢の女性は美容を楽し...
もう嫌~!ダメ上司を撃退する4つの方法。配属ガチャで泣く前に試して
 転職や人事異動など、新しい環境で仕事がはじまったはいいものの、めっちゃ仕事ができないハズレ上司を引いてしまったー! な...