松坂桃李「御上先生」は意外な結果に…! 2025冬ドラマ「ネットバズり」“お宝”作品TOP3を考察

こじらぶ ライター
更新日:2025-02-07 06:00
投稿日:2025-02-07 06:00

視聴率では測れない“ネットでバズっている”お宝ドラマは?

 1月からそれぞれスタートした2025年冬期ドラマ。今回はシリーズものを除く民放ゴールデン・プライム帯(19時~23時)の中で、視聴率では測れない、“ネットでバズっているお宝ドラマTOP3”を紹介したい。TVer見逃し配信では、多くのドラマが1~3話と最新話を視聴できるので、今からでもまだ間に合う!

 まず初回の世帯視聴率だけで見ると、松坂桃李(36)主演「御上先生」(TBS系)のみ2桁を超え12%台、唐沢寿明(61)主演「プライベートバンカー」(テレビ朝日系)が9%台、赤楚衛二(30)主演「相続探偵」(日本テレビ系)が8%台、清野菜名(30)主演「119エマージェンシーコール」(フジ系)と広瀬すず(26)主演「クジャクのダンス、誰が見た?」(TBS系)がそれぞれ7%台後半で続き、ここまでが視聴率TOP5となっている(ビデオリサーチ調べ、関東地区。以下、同)。


【こちらもどうぞ】冬ドラマを調査!炎上騒動『べらぼう』への評価は? 『ホットスポット』や『御上先生』への期待も聞いた

TVerのお気に入り数TOP5は?


 一方、若者世代に広く普及している見逃し配信・TVerのお気に入り数をチェックすると、視聴率に関係なくファンを捕まえている作品が見えてくる。2月6日時点のお気に入り数は、「御上先生」が105.7万台、市川実日子(46)主演「ホットスポット」(日テレ系)と「119」がそれぞれ89万台、川口春奈(29)主演「アンサンブル」(日テレ系)が82万台、「クジャクのダンスーー」が81万台でTOP5となった。

 次に、そのTVerお気に入り数TOP5作品が、Googleトレンド上で、過去30日の間にどれだけウェブ検索されたか比較したい。どの作品も初回が最高値を記録しており、その中で最も多く検索されたのが「御上先生」だ。「御上先生」初回を100とすると、「アンサンブル」が68、「クジャクのダンスーー」が65、「ホットスポット」が45、「119」が29となっている。

「御上先生」は視聴率も3話連続10%以上を記録しているが、これまでの日曜劇場は中高年層が多く視聴しており、“視聴率は高いがネットの指標には弱い”といった作品もあった。その中で、「御上先生」はTVerお気に入り数、ウェブ検索でも圧倒的トップだ(以下、ネタバレを含む)。

お宝ドラマTOP3の見どころ&楽しみ方

 同作は、松坂演じる文科省官僚が、官僚派遣制度により出向した私立高校で高校生を導きながら、権力に立ち向かっていく“大逆転教育再生ストーリー”だ。未来が嘱望される若手俳優も多数出演し、現代に蔓延(はびこ)る身近な問題も提起されており、若年層にもその人気が波及していると考えられる。

「ホットスポット」は視聴率5%台ながら、バカリズム(49)の脚本が冴えわたり、民放連続ドラマ初主演の市川、鈴木杏(37)、平岩紙(45)演じる幼馴染3人の自然なかけ合いが小気味良い。東京03・角田晃広(51)の“おじさん宇宙人”が、普通に3人に溶け込んでいるところも、意外に高い能力を発揮し問題解決してしまうところも、全てが笑いに変わる。

「アンサンブル」は、“リーガルラブストーリー”を謳うわりには、川口とSixTONES・松村北斗(29)演じる弁護士2人が関わる“リーガル”面がやや控えめだ。それよりも、純粋な川口と松村による“ラブストーリー”だと思って見ると、非常に繊細に描かれている。

 松村が相変わらず女性を射抜く方法を心得ているかのようで、ナチュラルピュア紳士・松村に今後も沼落ちする視聴者が続出しそうだ。

 ここまでの「御上先生」、「ホットスポット」、「アンサンブル」を、今期の“ネットでバズっているお宝ドラマTOP3”とする。特に、日曜日のシリアスな「御上先生」からのコメディー「ホットスポット」という流れは、“緊張”からの“緩和”で笑いが増幅するため、他局同士とはいえ、ぜひ2作セットで見て欲しい。

次点の「クジャクのダンスーー」と「119」、見どころは…

 また、次点には「クジャクのダンスーー」と「119」を挙げたい。

「クジャクのダンスーー」は、初回から広瀬演じる主人公の最愛の父が殺される。この事件で逮捕された容疑者は、かつて父が逮捕し死刑囚となった男の一人息子で、父が遺した手紙には、その容疑者は「冤罪」だと記されていた。

 過去と現在の2つの事件が複雑に絡み合い、早くも考察合戦が繰り広げられている。人気若手俳優のサスペンスで久々に“ちゃんとしているな”と思ったら、やっぱりTBS系だった。

「119」は、不調な時期があった月9とは思えない、手堅いお仕事ドラマだ。ゴールデン帯ドラマ初主演の清野が、消防局の通信指令センターで新人指令管制員として奮闘する。現場で消火や人命救助に直接あたる消防士に対し、ともすれば電話を受けているだけに見えてしまう通信指令センター。だが、緊迫感のある演出で、指令管制員が一本の電話で命をつなぐ“最前線”にいることが痛感できる。

 1月27日に放送予定だった3話は、フジテレビ記者会見による延期に見舞われたが、演者と現場の作り手の真剣さが伝わってくるだけに、最後まで見届けたい作品だ。

こじらぶ
記事一覧
ライター
STARTO ENTERTAINMENT、秋元康系女性アイドル、ローカル、地下アイドル等数々の現場を経験。Xでもご意見を募集しております。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


坂口健太郎の“二股報道”に僕が驚かなかった理由。炎上覚悟で女性に伝えたい2つのこと
 9月に「週刊文春」で、俳優・永野芽郁と年上ヘアメイク恋人の二股スキャンダルを報じられた坂口健太郎(34歳)。坂口には“...
堺屋大地 2025-11-11 11:45 エンタメ
「ばけばけ」トキ(髙石あかり)の“腕が太い”は伏線があったのか! 以前の台詞が活きていた
 ヘブン(トミー・バストウ)の女中になる決意をした、トキ(髙石あかり)。錦織(吉沢亮)の立ち会いのもと、トキはヘブンに女...
桧山珠美 2025-11-10 17:19 エンタメ
ああ、日曜は悩ましい。神尾楓珠の胸キュンか、及川光博のほっこりか…どっちのドラマをリアタイすべき?
 日曜の夜が悩まし過ぎて困っています。  というのも、「すべての恋が終わるとしても」(テレビ朝日系)と「ぼくたちん...
荒牧慶彦&植田圭輔、気心の知れた相手だから、自然でいられる。W主演で見えた“素のふたり”の関係性
 舞台『刀剣乱舞』シリーズなどで知られる荒牧慶彦さんと植田圭輔さんがW主演を務めた映画『プロジェクト・カグヤ』が公開中で...
望月ふみ 2025-11-09 11:45 エンタメ
「ばけばけ」“女中”が意味するのはどっち? おトキ(髙石あかり)のうらめしい世の中は続く…
 ヘブン(トミー・バストウ)は錦織(吉沢亮)と一緒に借家へ引っ越しをしていた。新居に満足気なヘブンだったが、いまだ女中が...
桧山珠美 2025-11-08 12:45 エンタメ
“松本人志ファン”として言わせてください。『DOWNTOWN+』は天才的だった。だが「松本、動きました」はダサかった
 2024年1月から芸能活動を休止していたお笑いコンビ・ダウンタウンの松本人志(62歳)が、約1年10カ月ぶりに活動再開...
堺屋大地 2025-11-08 11:45 エンタメ
『ラブ トランジット』3、ついに決断の瞬間! 永遠のテーマ「良い人だけど付き合えるか」問題がリアルすぎ【8話レビュー】
『ラブ トランジット』シーズン3(Prime Video)、最終話が配信されました! 『ラブ トランジット』(以下ラブト...
中村未来 2025-11-07 11:45 エンタメ
『ラブ トランジット』3、恋愛って“物わかりの良い女”より“ゴリ押し”が勝ったりするよね【7話レビュー】
『ラブ トランジット』シーズン3(Prime Video)が7話目までが配信されました! 『ラブ トランジット』(以下ラ...
中村未来 2025-11-06 11:45 エンタメ
「ばけばけ」ラスト、タエ(北川景子)の姿に衝撃…!一方、錦織(吉沢亮)はいつ“相棒”になれるのか
 平太(生瀬勝久)とのケンカから、旅館を出て家を借りて暮らしたいヘブン(トミー・バストウ)。その世話をする女中探しを任さ...
桧山珠美 2025-11-05 17:25 エンタメ
近年の『M-1グランプリ』は優勝より過程が面白い?『タイプロ』のような“熱狂”が生まれる理由
 年末の風物詩『M-1グランプリ』(ABC・テレビ朝日系)。8月から1回戦が開始し、現在早くも3回戦の真っただ中です。 ...
「ばけばけ」錦織(吉沢亮)、バカ正直にもほどがあるぞ。“どっちもできる女中”ゲスい要望がやりきれない
 トキ(髙石あかり)はフミ(池脇千鶴)と花田旅館にしじみを売りに来たところ、ヘブン(トミー・バストウ)と平太(生瀬勝久)...
桧山珠美 2025-11-04 18:15 エンタメ
オダギリジョー「納得した仕事しか受けない」というこだわり。芸術家から犬の役まで!? “個性爆発”する作品5選
 2021年にNHKで放送が始まったテレビドラマ『オリバーな犬、(GOSH!!)このヤロウ』が、現在、映画版となって絶賛...
zash 2025-11-05 14:37 エンタメ
窪塚洋介「すべて変わっても、直感だけは変わらない」俳優30年、次元を超えてもブレない“自分軸”
 1995年に俳優デビューし、今年は活動30周年を迎えた窪塚洋介さん(46歳)。現在、松田龍平さんとW主演を務める映画『...
望月ふみ 2025-11-02 11:45 エンタメ
「ばけばけ」トキ(髙石あかり)の“違和感”、その正体が判明。運命の鐘ではなかったけれど
 ヘブン(トミー・バストウ)の初登校前日。いまだヘブンとコミュニケーションがとれず焦る錦織(吉沢亮)は、知事(佐野史郎)...
桧山珠美 2025-11-01 12:45 エンタメ
「ばけばけ」振り回されっぱなしの錦織(吉沢亮)が気の毒…ふたりの会話は聞き捨てならない
 しじみ売りに花田旅館を訪れたトキ(髙石あかり)は、主人の平太(生瀬勝久)やツル(池谷のぶえ)、ウメ(野内まる)と共に、...
桧山珠美 2025-10-30 18:05 エンタメ
復縁って本当にアリ?『ラブ トランジット』3、女性メンバーが思う“ヨリを戻す”前の恋愛ルール
 10月16日(木)よりスタートした『ラブ トランジット』シーズン3( Prime Video)は、元カップル5組10名...
中村未来 2025-10-30 12:00 エンタメ