TKO木下隆行が性加害を正式謝罪も…“ペットボトルキャラで復活”を後押ししてきたテレビ局の異常
2月5日、お笑いコンビTKOの木下隆行(53)が、元女子アナウンサーでYouTuberの青木歌音(32)から告発された性加害について、自身のXで改めて謝罪した。
最初の告発を受けた後の1月30日、木下は自身YouTubeチャンネルに「強制連行の意識はなかった」と釈明する動画を投稿するも、それに対し青木は当日の流れや出来事を具体的に明かし反論したことで、木下への批判がさらに強まった。
これを受け、自身のXで木下は「私の記憶と違う部分を何とか訂正したいと考え、弁護士の先生に相談しました」と明かしつつ、逆に弁護士から木下の行動が性加害に該当することや、YouTubeでの謝罪動画も相手方に対する配慮を著しく欠くものであると厳しく指摘されたとし、改めて正式な謝罪へと至った。
木下といえば、後輩芸人にペットボトルを投げつけたパワハラが2019年に報じられ、所属事務所を退所した。ところが、23年12月8日の「全力!脱力タイムズ」(フジテレビ系)では、覆面コンビで登場したTKOの二人が、「THEコンプライアンス」というタイトルで、投資トラブル、パワハラペットボトル投げという自分たちの不祥事をネタにしたコントを展開するなど、"ペットボトルキャラ"を武器に、地上波への露出も増え始めていた。
これに対し《こんなリスクのあるタレントを起用するTV局と視聴者との感覚がズレすぎてて制作側の人間性を疑う》といった投稿が当時からあった。不祥事を起こしたタレントに復活のチャンスが与えられること自体に何ら問題はないが、その不祥事を積極的に面白おかしくネタにするテレビ業界の異常さに、改めて厳しい目が向けられている。
■「炎上商法上等」の木下の貪欲さ
「最初の告発直後に木下さんは2月1日の渋谷クロスFM『シロシのFutureGOGO!』に出演。木下さんが『どうも問題児です。すみません』と述べ、番組パーソナリティーの歌手シロシさんが『スポンサーさんがこの話題には触れないでくれと…』と制止する場面がありました。木下さんが今回の性加害告発もネタにできるという風に思っていたのではないか…と感じさせる発言でもありますし、それが被害者を傷つける発言にもつながるという意識が薄かったことが伺えます。そういった誤った認識を正す機会を逸する要因として、不祥事も時間が経てば笑いにする、というテレビ業界特有の価値観が根底にあるのでしょう」(芸能ライター)
木下は23年5月25日、自身のYouTubeチャンネルに【炎上覚悟】という言葉を用い、パワハラ被害にあったとされるオジンオズボーン篠宮暁(42)との対談動画をアップするなど、炎上を利用しようという姿勢を感じさせる危うさが常にあった。それにも関わらず、なぜテレビ局は起用を続けたのか?
「不祥事を起こした人間を起用することで、ある程度の話題性が担保されます。またTKOは現在フリーであるためギャラ交渉もしやすく、番組でもいじりやすいという点などからテレビ局側にも起用のメリットがあったと考えられます。ですが、やはり一度不祥事を起こし、元々好感度が高くなかった木下さんのようなタレントの復帰に道筋を作ることが、視聴者にとってどんなメリットがあるのかという根本的な問題が、今回の一件で改めて浮き彫りになりました」(バラエティー番組制作関係者)
今後、テレビ局は不祥事芸人を起用する際は話題性とリスクを天秤に掛けた判断が求められそうだ。
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