40代主婦が転職したら20代若手並みの働き方に…正直しんどい現実とは?

豆木メイ フリーライター
更新日:2025-02-18 06:00
投稿日:2025-02-18 06:00
 セックスレスやセルフプレジャー、夫婦の在り方をテーマにブログやコラムを執筆している豆木メイです。
 昨年、40歳にしてフリーランスからフルタイム総合職へと転職しました。

 エージェントを利用して転職活動を進めましたが、当然のように大企業への転職は難しく、採用が決まったのはベンチャー企業。肩書きも特にない、いわゆる平社員からのスタートです。

 今の職種は営業なのですが、20代のようにあちこち出張に行き、慌ただしく働く毎日。体力的にも精神的にも決して楽ではありませんが、仕事のやりがいや楽しさを感じる瞬間もあります。

 とはいえ、やはり求められるスキルも高く、そのプレッシャーに押し潰されそうになる場面も少なくありません。

妊娠・出産・子育てで細切れになったキャリア

 今回の転職活動を通じて痛感したのは、私のように妊娠・出産・子育てを経てキャリアが細切れになった人間にとって、40代での転職がいかに厳しいかということ。

 夫のせいにするつもりはなく、私自身が選んだ道ではありますが、やはりこのキャリアのブランクがあることで、中年になってからのキャリア形成に苦労しているのは事実です。

 特に、男女の賃金格差のデータを見ていると、この「細切れキャリア」の影響が表れていると感じます。

 Job総研が実施した「2023年 賃金格差の実態調査」によると、男性の平均年収は692.8万円で中央値640万円、最頻値(最も多い層)は550万円であるのに対し、女性の平均年収は517.2万円、中央値460万円、最頻値は380万円という結果に。

 このデータからも分かるように、男女の間にはまだまだ大きな賃金格差が存在します。

【読まれています】40歳、セルフプレジャーより睡眠が優先!?フルタイム正社員に転職で痛感

キャリアを継続しても、夫と同じ収入にはならない?

 もし産休・育休を取得しながらキャリアを継続していたら、今ごろ夫と同じくらいの収入を得られていたのでしょうか?

 ここについては正直、疑問が残ります。

 OECD(経済協力開発機構)の調査でも、日本の男女の賃金格差は加盟国の中でも特に大きいと指摘されています。

 例えば、OECDの最新データでは、日本の男女の賃金格差は22.1%(2022年時点)と、平均の11.9%を大きく上回っています。

 ただ、この問題を「日本社会が悪い」と一概に断じるのも違うのかもしれません。

 というのも、日本の女性は諸外国の女性と比べて、社会進出への意欲が相対的に低いというデータもあるからです。

 例えば、厚生労働省の「働く女性の実態調査」によると、日本の女性の就業率は年々増加しているものの、フルタイムでの就業率や管理職の割合は先進国の中でも低水準にとどまっています。

 また、日本の女性は出産後に「パートや非正規で働く」という選択をする人が多く、キャリアよりも家庭を優先する傾向が強いとも言われています。

 つまり、男女の賃金格差は、社会構造だけでなく、日本の女性自身の選択の影響も大きいのです。

豆木メイ
記事一覧
フリーライター
アラフォー2児の母。2人目の子供を出産後からセックスレスになる。各SNSでセックスレスのつらさについて発信したところ多くの方から反響をいただく。5年後離婚するために経済的自立を目指して奮闘中。趣味は飲酒。
XInstagramnoteYoutube

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


猫さまについて行くと… 草むらの先には“にゃんたまの里”があるのかも
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「丸顔でかわいい」はOK?NG? 相手を不快にさせる“外見いじり”7つの要注意ワード
 何気なく発したそのひと言、もしかすると「外見いじり」だと捉えられるNGワードかもしれません。昔は軽い冗談や褒め言葉とし...
2025-07-17 08:00 ライフスタイル
夏の納会、どうする? 幹事の “苦労あるある”と負担を軽くするコツ
 会社の飲み会、友人同士の集まり、歓迎会に送別会。イベントの数だけ“幹事”は存在します。「幹事を任されるのは、信用されて...
黄色いドライフラワーで「金運」アップを! 置いちゃいけないNGゾーン。埃まみれは問題外です【専門家解説】
 お花を飾りたい気持ちはある。それなのに…気づけば水は干上がり、葉っぱもカリカリ。そんな経験ございませんか?  ワ...
毎日バレー2時間って部活か!?地獄の「PTA役員」5つの体験談
“PTA役員”と聞くだけでゾワッとする保護者は少なくないはず。その理由の大半は、このような地獄体験が待っているからでしょ...
大容量コスメで“損”をする? お金がたまらない人がやりがちな「美容アイテム」のワナ【美容家監修】
 物価高なのに、所得は満足に上がらない我が国ニッポン。その影響は、日々の美容費にも。  しかし「おトク」だけを意識...
夏休み目前! 旅行で失敗したこと、2位は「移動」問題。老体に“夜行バス”はもう無理~
 旅行中、「ここは節約しよう」とケチったことであとから後悔した…なんて経験はありませんか? 「なんであのとき、もうちょっ...
スキマに夢中な“にゃんたま”くん、向こうに何が見える?「もう一つの世界があるにゃ」
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
あれ、意外と楽しい? PTA役員をやってよかったこと6選。変な校則を改定、学校のマル秘情報もゲット
“PTA役員”と聞くと、「なりたくない」「面倒くさそう」とネガティブな感情が湧く保護者が多いでしょう。しかし、「なってみ...
キャー!ガチで恐ろしかった5つの体験談。義父が亡くなった日、義母がニヤリと笑っていた
 あなたがこれまでの人生でいちばん怖かった出来事はなんでしょうか? 霊的な体験、人間の恐ろしさなど、今回はさまざまな“ゾ...
【動物&飼い主ほっこり漫画】第100回「お散歩のバイトだワンワン」
【連載第100回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽの...
独身と既婚、正反対な女ふたりの悲しい共通点。高級ディナーより“551の肉まん”が羨ましい理由
 実久は妻子ある男性と交際をしているが、その日は彼に「仕事が入った、先に行っていて」と言われ、大磯のプールリゾートに先乗...
仕事や恋に謳歌する私と、髪を振り乱して子育てする彼女。本当に「幸せ」なのはどっち?
 実久は妻子ある男性と交際をしているが、その日は彼に「仕事が入った、先に行っていて」と言われてしまう。大磯のプールリゾー...
子供の粗相は許して当然? 鼻につく母親の口ぶり…私は「子連れの女」に同情することにした
 東海道線・グリーン車で都内から1時間弱。それからバスで10分くらい。やっとたどり着いたのは、歴史あるのどかなリゾートホ...
プロ童貞の足が「渋谷」から遠のいたワケ。行かなくなった街と人気が出た街、どう違う?
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(65)。多忙な現役時代を経て、56歳...
夫が「子育て」のこと全然わかってない! 妻が心底ゲンナリした無知発言
 男性も育児に関わるようになった時代ですが、まだまだ女性がメインでしている家庭は多い様子。そして夫の一言に「子育てわかっ...